2025年2月11日(火)
冬芽と葉痕(キウイとクズ)

 左の写真はキウイの、右はクズの冬芽と葉痕。クズは哲学者のようにも、美しい顔のようにも見える大好きな冬芽です。クズははびこると大変ですが、花がきれいだし香りも良いし、冬芽も魅力的。目の敵のように刈ってしまいますが、少しは残してやりたい。クズとうまく付き合う方法はないものでしょうか。(Y)

2025年2月9日(日)
セトウチサンショウウオの4個目の卵のう

 今日の最低気温-6℃、最高気温+1℃。底冷えのする一日。それでも、明るくなってきた日差しに誘われて田んぼビオトープへ。途中の藪でウグイスの地鳴きが聞こえ、姿も見せてくれました。近くの山ではカケスの「ギャー、ギャー」という鳴き声とイカルの美しい囀り。木には30羽以上のカワラヒワの群れ。このような自然を保全するにはどうすれば…つい考えてしまうこの頃です。さて、田んぼビオトープの水路には今季4個目のセトウチサンショウウオの卵のう(写真左)、同じ水路でオスのアカハライモリを見つけました(写真右)。イモリは、尾が青い婚姻色になりかけていました。繁殖期には、まだ早いと思うけど…。(Y)

2025年2月8日(土)
カワラヒワとフキノトウ

 今日の最低気温-7.5℃、最高気温+0.5℃。朝には7〜8cmほどの積雪があり、今日も厳しい寒さの一日でした。各地でも、かつてないほどの豪雪。東北は夏の豪雨に冬の豪雪、能登地方は大地震被害も加わります。豪雨も豪雪も同じ場所に長期間続くのが最近の気象の特徴。雪下ろしの大変さに胸が痛みます。さて、2月6日に紹介したカワラヒワとフキノトウの写真です。左はカワラヒワの群れ。写真の中央少し上にアトリのオス1羽が混じっていました。右はフキノトウ。あまりに寒くて、春が近いなんて思えないこの頃です。(Y)

2025年2月6日(木)
アカガエルの産卵

 今朝の最低気温は-7℃。田んぼビオトープに行くとアカガエルの卵塊が1個ありました(写真左)。今季初めての産卵。こんな寒い日に…アカガエルの不思議な力に驚きます。今日は、あと3つ良いことがありました。1つ目は、自宅近くのキリの木に真新しいコゲラの巣穴(写真右)。2つ目は、田んぼに行く途中の高い木に50羽以上のカワラヒワの群れ。こんなに大きな群れを見たのは久しぶりです。3つ目は、帰宅途中で見つけたフキノトウ。春の訪れもそう遠くないと感じさせてくれました。(Y)

2025年2月5日(水)
厳寒の日には(その2)

仕込んでいた柿酢を搾りました。熟していない硬い柿で仕込んだものです。見た目パサパサしてザルで濾しても汁がでない。ダメもとでガーゼで搾ったらたっぷりの汁(写真左)。冷蔵庫で寝かせて発酵が完了したら、透明な上澄みを使います。右の写真は搾りかすで、これは畑の肥料に。無駄のなかった昔の人の生活をほんの少しでも真似てみたい。(Y)

2025年2月5日(水)
厳寒の日には(その1)

 今日の最低気温は-4.5℃。このところ厳しい寒さの日が続いています。今まで雪の少なかった北海道の帯広や四国、九州でも大雪です。各地の大雪は海水温が高いからだそうです。海水温の高さは台風の大型化や豪雨災害、夏の猛暑の原因でもあります。熱は海水の中で年々蓄積しているのです。当地は幸いそれほどの積雪にはなりませんでした。左の写真は今朝の棚田。右の写真の枯葉はヤマコウバシです。枯れても春まで落ちない葉が受験生のお守りになっています。(Y)

2025年2月4日(火)
クモのフィールドサイン

 今日の最低気温-3.5℃、最高気温+3℃。夏が猛暑でも冬は厳しい寒さです。そして短い春と秋。これが温暖化による気候変化のようです。鳥たちは、厳しい夜の寒さをどのように凌いでいるのでしょう。さて、撮りためた写真を整理しながら、改めて記憶を呼び戻す作業。左の写真はクモの網(2019年7月13日)。網はよく見ると美しいらせん状。だから丈夫なのですね。ガレージの片隅ではクモの卵のうを見つけました(写真右)。卵から孵ったクモの幼体が抜け出た抜け殻です。生物の痕跡を見つけるのが冬の楽しみの一つです。(Y)

2025年1月31日(金)
雪の棚田

 昨日、棚田百選の小山棚田を再び訪れました(写真左)。自宅での最高気温は4℃で、風の冷たいとびっきり寒い日でしたが、美しい雪の棚田を見ることができました。帰りの山道、アオジの群れやジョウビタキ、ルリビタキ(写真右)が道路際で餌をついばんでいました。鳥が敏感で近づけなかったので、写真はどれもピンボケ。それでも当地で初めて見たルリビタキの写真を選びました。証拠写真として見てください。(Y)

2025年1月30日(木)
セトウチの3個目の産卵

 1月26日に一応の整備を終えて満水になった田んぼビオトープ。28日にアカガエルやセトウチの産卵が気になって見に行くと、何ということ!水が減って干上がりかけていました。セトウチの卵のうも危機一髪(写真左)。もう少しで乾いて死んでしまうところでした。雨が降らないし、鉄バクテリアの繁殖で水路の流れが悪くなっているためです。この卵のうは水量の安定した別の田んぼビオトープに移動。さらに見て回るうちに、新しい大きな1対の卵のうを見つけました(写真右)。カエルもサンショウウオも、産卵から変態して上陸するまで水が必要。田んぼビオトープの水量が気になる季節になりました。(Y)

2025年1月26日(日)
産卵準備完了

 セトウチサンショウウオの「卵のう」を水の中から出してみました(写真左)。1匹のメスが1対の卵のうを産みます。この卵のうは1月11日に産み付けられたもの。水温が低いので発生はほとんど進んでいません。1月5日と11日のあとは新しい産卵はなく、アカガエルの産卵もまだありません。右の写真はセトウチサンショウウオの産卵があったビオトープ。作業から日が経っているので水が澄んでいます。すべてのビオトープで整備が終了。セトウチやアカガエルの産卵を待っています。(Y)

2025年1月24日(金)
子どもたちに良好な自然環境を

 休耕田を借りて12年目。草刈りなどの整備をし、田んぼビオトープを作って自分たちなりの活動をしていますが、これで良いのかなと落ち込むこともあります。そんな時、保全生態学者の鷲谷いづみ氏の言葉に出会いました。「現在の日本では、里地・里山地域から生物多様性が失われる一方で、子どもが生きものに目を向けるチャンスが失われているようです。(中略)良好な自然環境を残し再生するとともに、そこで豊かな体験ができるような教育・学習の機会が提供される必要があります。」(岩波ブックレット「実践で学ぶ生物多様性」p18)。自分のやっていることは無駄ではなく、大切なことなのだと思わせてくれました。写真はワカバグモ。右はマルカメムシを捕食中です。多様な生物がいる里地・里山地域は素晴らしい!(Y)

2025年1月22日(水)
ガムシ

 今日もポカポカ陽気。昨日までとは別の田んぼビオトープの整備を始めました。チゴザサなどの水草を取ろうとすると、細根に絡みついた多量の泥も一緒に付いてきます。その泥を少しずつ取り除いていると、いました!待望のガムシです(写真左。体長約3cm)。ガムシが潜んでいたのは右の写真のような場所。こういう環境は生物が隠れたり、冬越しをしたり、産卵場所になったりします。できるだけ残してやることが大切だと思います。やっと会えたガムシ。環境を保全しながら、生物が増えるのを待ちたいと思います。(Y)

2025年1月21日(火)
水草取りの仕上げ

 今日は、1月16日に水草取りをした田んぼビオトープで仕上げです。作業中に現れたのはアカハライモリ(写真左)2匹、オオコオイムシ2匹、それと多数のクモ類。今日も暖かい一日。私たちが作業を始めるとセグロセキレイがやってきて、出てくるクモなどの獲物をゲット! 眺めていると和みます。やっと一枚の田んぼビオトープの整備完了です(写真右。赤い色は鉄バクテリアによるもの)。所々にある草はコウガイゼキショウ(イグサ科)。セトウチサンショウウオはこの株に卵のうを産みつけることが多いので残しました。(Y)

2025年1月19日(日)
水草取り

 天気予報では、この1週間は10℃を超えて14℃にも。アカガエルの産卵が例年よりうんと早くに始まるのが心配で、今日も水草取り。今日は、田んぼビオトープで一番難儀するマコモを取りました(写真左)。マコモは水質を浄化しますが、はびこるし、根が張るし、草丈も1m以上。今のうちに泥の下まで食い込んでいる根を取り除いておかないと、夏には一面のマコモ群落になってしまいます。今日の最高気温は12℃。ポカポカと絶好の作業日和です。田んぼビオトープではメダカが群れで泳ぎ、ヒメガムシ(写真右)やオオコオイムシが現れました。アカガエルの産卵までに、できるだけ水草を取って開放水面を広げておかないと…。もうひと頑張りです。(Y)

2025年1月17日(金)
様々なクモ(その5)

 左の写真はトリノフンダマシ、右はシロオビトリノフンダマシ。ともにナゲナワグモ科のクモです。一昨年まで、ため池の堤防にシラヤマギクの大きな株があって、そこにトリノフンダマシがいました。毎日そばを通るのが楽しみで…。ところが昨年はシラヤマギクは生えてこず、トリノフンダマシに出会うこともなく寂しくなってしまいました。それにしても鳥のフンそっくりで、これがクモだとは。初めて見た時はとても驚きました。でもよく見ると前方に揃えた脚もあってたしかにクモですね。果たして天敵が鳥のフンだと思って、クモが命拾いすることがあるのでしょうか? (Y)

2025年1月16日(木)
高温情報と水草取り(その2)

 作業中に2匹ニホンアカガエルが現れました(写真左。2匹のうちの1匹)。繁殖期が近くなるとアカガエルは水辺に集まるのです。あと、クモが大小たくさんいました(写真右。スジブトハシリグモという大型のクモです)。以前はこの時期に水草を取っていると成虫越冬のガムシやミズカマキリがよく現れましたが、昨年も今年も現れませんでした。やはり昆虫減っているのかな…。季節が以前とはすっかり変わってしまった感があります。(Y)

2025年1月16日(木)
高温情報と水草取り(その1)

 テレビのニュースでは、23日頃からこの時期としてはかなりの高温となる可能性があるということです。田んぼビオトープでは、セトウチサンショウウオの産卵を例年より随分早い1月5日に確認。この分ではアカガエルの産卵も早いと予想されます。アカガエルの産卵には広い開放水面が必要。それで、急いで水草を取って開放水面を広げています。左の写真は作業を始めた時の状態。夏の猛暑で草取りができず、一面にチゴザサがはびこっています。右は今日の作業終了後。田んぼビオトープ1つの水草をほぼ取り終えました。(Y)

2025年1月14日(火)
冬芽探しに出かけませんか

 左の写真はクサギ。いつも元気いっぱいという感じで、大好きな冬芽です。右はツルウメモドキ。バラの花のように見えるのが冬芽です。冬芽と葉痕合わせて2mmくらいの大きさ。小さな冬芽でも冬越しの仕組みはちゃんと備わっています。樹木によって大きさも形も違う様々な冬芽。冬芽探しに出かけませんか。(Y)

2025年1月12日(日)
それぞれの冬越し

 左の写真は飼育中のアオスジアゲハの蛹(2025.01.11撮影)。母蝶が庭のクスノキに産み付けた卵から孵った幼虫が越冬蛹になったものです。この時期でもきれいな緑色をしています。秋に蛹になった時は葉も蛹も緑色で目立たなかったけど、葉が枯れて目立つようになってしまいました。でも普通なら常緑樹のクスノキの葉で緑色の蛹が冬越しですからこれでいいわけです。自分が食べていた植物の葉にうまく紛れて冬越し…合理的で無駄がなくてちょっと感動します。右の写真は硬いセメント質で守られたイラガの繭。丈夫な上に表面の茶色の模様が枝のよう。これも素晴らしい冬越しのための仕組みです(この繭は右端が開いていて中は空。前の冬のものです)。(Y)

2025年1月11日(土)
コガタノゲンゴロウ?

 セトウチサンショウウオが厳寒の時期に産卵すると、卵が凍って死んでしまうことがよくあります。それで、今日も卵の様子を見に行きました。1月5日の卵は大丈夫。そして、そのすぐ近くで新たな卵のうを1つ見つけました(写真左。夕方だったのでピンボケ写真です)。この分だとアカガエルの産卵も例年より早いかも…。暑すぎても寒すぎても外の作業ができないので気持ちが焦ります。寒い日には撮りためた写真を整理していますが、今日は7年前に撮ったゲンゴロウの写真を見つけました(写真右)。クロゲンゴロウと同じぐらいの大きさで、側縁が黄色に縁どられています。環境省、岡山県ともに絶滅危惧U類に指定されているコガタノゲンゴロウでしょうか?(Y)

2025年1月10日(金)
冬芽を探しに

 冬芽を探しに歩いていたら、体長30〜40cmのイノシシ幼獣と遭遇。怖がっているとわからせたらイノシシになめられるので、わからせないように…。でも同じようなのが次々現れて3頭! すぐ藪に逃げ込んでくれたのでほっと一息。緊張して写真を撮り損ねたのが残念。さて今日の収穫。左の写真はカキの、右はフジの冬芽。顔のように見えるのは葉痕です。カキの冬芽はいつ見ても可愛くて和みます。8日に紹介したのはヤマフジの冬芽で今回はフジ。よく似ていますが、つるの巻き方や花序の長さが違います。(Y)

2025年1月8日(水)
平和、自然

 テレビ番組の中で、19世紀ロシアの文豪トルストイの言葉を紹介していました。「人が生きるたった1つの意味は人を幸せにすることにある」。また、ジョン・レノンの楽曲「イマジン」の歌詞は「想像してごらん 国なんて無いんだと…殺す理由もなく死ぬ理由もなく、宗教もない…ただ平和に生きているって」。人がみんなそんな思いで生きていたら無益な争いや、理不尽な死も無く、環境破壊や地球温暖化から地球を守るために人々が心を1つにできるはず。それが人類の進歩だと思うのですが…。写真は冬芽。左はヤマフジ、右はカシワバアジサイ。春の芽吹きに備えて準備万端です。(Y)

2025年1月5日(日)
セトウチサンショウウオの産卵

 明日は雨予報だったので、今日は田んぼビオトープの水草取りをしました。夏の猛暑で手入れができなくて、水草のチゴザサが小さい方のビオトープのほぼ一面に。しっかりと伸びた根っこを取るのに一苦労。その時、泥の中に何か動くものが。よく見るとセトウチサンショウウオです(写真左)。この冬は産卵のために水辺に下りてくるのが早いだろうと思っていましたが…。すぐそばには卵のうも(写真右)。卵のうの中には、産卵して間がないような黒くて丸い卵。記録を始めて一番早い産卵です。猛暑を生き延びての産卵…セトウチサンショウウオの命がより愛おしく感じられました。(Y)

2025年1月4日(土)
様々なクモ(その4)

 2024年11月28日11月29日12月28日に続いて「様々なクモ(その4)」です。悪天候の日には撮りためた写真の整理をします。何度も図鑑とにらめっこしていると、特徴の違いが少しわかって来て種名がわかることが多くなりました。名前がわかると、また楽しい。左の写真はアズチグモ(カニグモ科)。頭胸部先端の三角形の褐色斑が特徴です(この写真では一部しか見えていません)、右はドヨウオニグモ(コガネグモ科)。どちらのクモも腹部背面の模様がヒトの顔に似ているような…。豊かな自然環境だからこそ見られる魅力あふれるクモたちです。(Y)

2025年1月3日(金)
冬芽

 春に芽生えてくる枝や葉や花のもとになるものが、うろこ状や毛などのカバーで保護され厳しい寒さや乾燥から守られている、これが冬芽です。冬芽は葉がある時にはわかりにくいですが、夏に作られ始めます。左の写真はカラスザンショウ幼木の冬芽(2024年9月13日)。右は同じく12月18日に撮影したものです。考えたら当たり前ですが、冬芽は作られ始めてから時とともに成長して完成するのですね。初めて気づきました。(Y)

2025年1月2日(木)
柿の木

 年末から、エナガシジュウカラなど馴染みの鳥たちに加えて、アオゲラカケスも来て、雑木林から続く庭は賑やかです。さて先日、愛宕柿をいただいたお宅の別の柿の木。熟したら鳥たちが来て一気に食べつくすのに、熟すのが遅いのかまだ柿が鈴なりです(写真左)。最近はイノシシやサルなど野生動物を呼ぶといって切られる柿の木。せっかくの自然からの恵み、無駄に切られるのはもったいない。それで、新たに柿を採らせてもらって柿酢を仕込みました(写真右)。泡は酵母菌の働きによるもの。酵母菌は目に見えないけど、生物であること、生きていることを実感します。1年分の酢が賄えそうなので、これもまた嬉しい。(Y)

2025年1月1日(水)
明けましておめでとうございます

 昨年元旦の能登大地震から1年が経ちました。あっという間の1年。学生の頃旅した珠洲市のユースホステルや街並みが思い出されます。遠い安全な地から何を気楽なと思われるかもしれませんが、一刻も早い復興を祈るばかり。ただ一つ、日本は地震国だということを肝に銘じたいと思います。ありきたりの日常のありがたさと共に。さて、写真は今年のミニ門松と雑煮。雑煮は大阪の白味噌雑煮です。平穏な日常が送れますように。今年もよろしくお願いします。(Y)

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