2026年7月16日(木)
モンキアゲハ蛹化

 カラスザンショウ幼木で見つけたモンキアゲハの卵2個が無事成長。1個はすでに蛹になり、もう1個も7月15日に前蛹(写真左)、16日に蛹になりました(写真右)。ただ見ているだけではつい見過ごしがちですが、じっくり観察していると見落として悔んだり、次々と疑問が湧いてきたりします。幸いなことに、目の前で卵から羽化へと成長のステージを何度も観察できるので、繰り返し疑問と向き合うことができます。ある研究者の「なぜだろう?と考えることが科学の第一歩」という言葉が心に残りました。AIに聞くのではなく、自然や生きものを自分の目で見て考えることの大切さ。子どもたちにそんな機会が持てる環境を残してあげたいと思います。(Y)

2026年7月15日(水)
田んぼの草取り体験(その2)

 田んぼでの体験のあとは手足を洗って休憩。その後、棚田の見える高台で座学です。農家の方がお話ししてくれた、お米を作ることの大切さと大変さ。子どもたちも順番に質問して、一生懸命メモをとっていました。きっと良い学習になったことでしょう。帰り道、道路沿いには咲き始めたばかりのヤブカンゾウ(写真左)と、盛りを少し過ぎたカワラナデシコ(写真右)の群落が。カワラナデシコは自宅の周辺では見られなくなりましたが、まだある所にはあるのです。ちょっとうれしくなりました。(Y)

2026年7月14日(火)
田んぼの草取り体験(その1)

 7月8日に棚田の田で、地元の小学5年生の草取り体験がありました。6月10日に田植え体験をした田です。私たちもまた参加させてもらいました。左の写真は当日の棚田の風景。一番左が児童たちが手植えをした田んぼ。イネがよく育っていました。さて子どもたちは田に入って、ヒエなどの雑草を人力除草機と手で除草(写真右)。人力除草機も今はアルミ製の軽いものがありますが、使っているのは古い型の鉄と木でできたもの。これはとても重い。でも子どもたちは協力しながら一生懸命頑張っていました。(Y)

2026年7月13日(月)
アオスジアゲハ孵化

 今日の最高気温は35℃。梅雨が明けたら一気に猛暑。昨年は自然のままが良いと思って、暑くても飼育箱を外の日陰に置いていました。すると幼虫が次々と死んだり、蛹から羽化まで3か月かかったりと色々異変が。チョウが育つ適温は25℃と教わったので、今年は今日から屋内飼育にしました。幼虫と一つ屋根の下です。さて、アオスジアゲハが孵化しました(体長1〜2mm)。左の写真は幼虫が卵の殻を大あごで食い破って出てきたところ。腹部先端の白い2本の突起が本種幼虫の特徴です。幼虫はすぐにUターンして卵殻を食べ始めました(写真右)。孵化直後でも、とても逞しいです。(Y)

2026年7月12日(日)
カラスアゲハ蛹化

 7月11日、カラスアゲハが蛹になりました(写真左)。また孵化した時は1〜2mmだったダイミョウセセリの幼虫(6月29日の本欄)は大きく成長(写真右)。産卵されたヤマノイモの葉で4個の巣を作り、葉を食べ尽くして移動(写真右)。別の葉で5個目の巣を作って、今はその中にいます。11日の最高気温は31℃で今後さらに上がるという予報。湿度も高いので暑さが苦手な私はぐったり。でも生きものたちの活動はエネルギッシュです。(Y)

2026年7月10日(金)
カラスアゲハ前蛹に

 今年の梅雨はよく雨が降りました。気温もあまり上がらず、朝晩は寒いほど。でも梅雨が明けると一気に夏本番。今後、高温多湿に加えて台風の大型化やゲリラ豪雨も心配です。さて、7月2日に終齢になったカラスアゲハ幼虫が前蛹になりました(写真左)。またジャコウアゲハについては、1化目が産卵して育った幼虫は確認できる範囲ではすべて寄生されて羽化はゼロ。がっかりしていたら、今朝、庭に1匹のジャコウアゲハのメスがやってきました。どこかで寄生を免れた個体でしょう。さらにうれしいことに、クスノキの葉裏でアオスジアゲハの卵を1個見つけました(写真右)。このアオスジアゲハの卵や今後産卵されるジャコウアゲハの卵は、寄生昆虫から守って大切に飼育しようと思います。(Y)

2026年7月9日(木)
コチャバネセセリ羽化(その2)

 ため池の堤防で、巣がササの小枝についている状態のものを見つけました(写真左)。巣はすでに空。コチャバネセセリが羽化した後のものです。本種は翅が小さいので、落下した巣から羽化しても翅が伸びないということはないのでしょう。本種などセセリチョウ科の幼虫は食草の葉を丸めたり、糸で閉じたりして巣を作る種類が多いです。6月29日に孵化したダイミョウセセリの幼虫は、葉を食べながら4個目の巣を作りました(写真右)。左下の小さくて枯れているのが1個目、一番大きいのが4個目です。生きものの巧みな能力をまた1つ知ることができました。(Y)

2026年7月9日(木)
コチャバネセセリ羽化(その1)

 7月7日、飼育箱の中でコチャバネセセリが羽化(写真左)。飼育箱の床に落ちていた丸まったササの葉を開くと、中に幼虫最後の脱皮殻と幼虫頭部の殻、そして羽化殻がありました(写真右)。本種の幼虫の食草はササ。幼虫は葉を食べるとき以外はササの葉を丸めた「巣」の中で成長。やがてその中で蛹になり、羽化したのです。(Y)

2026年7月6日(月)
憲法とは

 最近の新聞・テレビではAIや半導体、物価・株価など経済の話題が中心。農業、環境、人権、それに平和のことはあまり取り上げられない気がします。「SDGs」もすっかり聞かなくなってしまいました。権力の中枢には憲法を変えたくて仕方ない人たちが多数いて、その機をうかがっているようです。でも憲法のことも5月の憲法記念日以外はほとんど取り上げられません。気になって憲法や法律について調べました。簡単に言えば、法律の多くは私たちを縛るもの。そして憲法は私たちの権利や自由を守るために権力を縛るものです。メディア各社のアンケート調査では国民の多くは憲法を変えることを望んでいません。なのに権力の側が前のめりなのはおかしいのでは? 現国会の数の力で国民投票まで行ったら、AIの力で今の世論など簡単に覆されるのでは? 国防が不十分というなら、まず食料自給率を上げるべきでしょう。大手メディアは伝えませんが、東京では高校生や若者世代が中心となって憲法改正反対や戦争反対を訴える集会やデモ行進が継続的に行われているとか。大いに期待したいです。写真は左がオカトラノオで吸蜜するオオウラギンスジヒョウモン、右はツチイナゴの幼虫です。(Y,T)

2026年7月4日(土)
クロアゲハ幼虫

 7月3日、モンキアゲハだと思っていた幼虫が終齢になりました。終齢幼虫を見てビックリ! 腹部背面にある黒褐色の斜帯が中央で繋がっています(写真左)。これはモンキアゲハではなくクロアゲハ。そういえば、クロアゲハも畑の花に来ていました。吸蜜だけでなく産卵もしていたのです。畑にはユズやカラタチなどもあるのに、クロアゲハもカラスアゲハもモンキアゲハも産卵したのはカラスザンショウの葉。同じミカン科でも柑橘類より好まれるようです。カラスザンショウは大きな樹になると秋に鳥もよく集まります。脂肪分が多い実(写真右)を食べにくるのです。生きものたちにとって大切な植物なのですね。それにしても、最近ではクロアゲハはカラスアゲハとともに見る機会の少ないチョウ。うれしい思い違いでした。さて、これから飼育記録の訂正にかからないと…。(Y)

2026年7月2日(木)
カラスアゲハ終齢幼虫

 カラスザンショウ幼木で見つけた3個のモンキアゲハ(以下モンキ)の卵。そのうち2個は寄生バチにやられ、1個だけが孵化して成長。そして今日、蛹になりました(写真左)。この幼虫の食草補給の時、カラスザンショウの葉の上を歩く小さな幼虫を発見。この幼虫もモンキだと思って2匹一緒に飼育。ところが成長するにつれて、今まで飼育していたアゲハチョウ科の幼虫と違うような気が…。終齢になったので改めて調べると、今まで飼育したことがないカラスアゲハの幼虫でした。そういえば春に成虫がよく畑の花に来ていました。とても美しいチョウですが数は多くありません。本種が育つ環境はかけがえのないもの。羽化まで大切に見守りたいと思います。(Y)

2026年6月29日(月)
ダイミョウセセリ孵化(その2)

 しばらく作業を見守りました。幼虫は葉に2本の切り込みを入れ、葉片は盃型に。これは巣作りに間違いありません。でもこの部分を折りたたまないといけない。ごく小さな幼虫が自力で葉を折り曲げるのは到底無理。どうするのだろう?と見ていましたが、幼虫は細くなっている部分で頭部を左右に振る動きを繰り返すだけ。すると不思議。葉がゆっくり折れ曲がっていくではありませんか(写真左)。ほどなく一辺5mmほどの巣が完成しました(写真右。端から幼虫の黒い頭部が見えています)。確認はできませんが、おそらく収縮性の糸を吐いて葉を折りたたんだのでしょう。幼虫はこれから成長に合わせて大きな巣を作り、周囲の葉を食べながら成長して、やがて巣の中で蛹になります。遺伝子に組み込まれた行動だと言ってしまえばそれまですが、孵化したばかりの幼虫の能力のすごさに驚くばかりです。(Y)

2026年6月29日(月)
ダイミョウセセリ孵化(その1)

 6月23日、ダイミョウセセリがヤマノイモの葉に産卵(6月23日の本欄)。卵を持ち帰って観察していると、28日に孵化しました(写真左。体長1〜2mm)。アゲハチョウ科の幼虫は孵化直後に卵殻を食べますが、ダイミョウセセリの卵は毛に覆われているので食べずに移動を始めました。幼虫はどんどん卵殻から遠ざかっていきます。そして葉の端まで行くと直線状に食べ始めました(写真右)。もしかして巣作り?(Y)

2026年6月25日(木)
花はどこへ行った(where have all flowers gone?)

 「花はどこへ行った 少女たちが摘んでしまった 少女たちはどこへ行った 男たちのもとに嫁いでいった 男たちはどこへ行った 兵士になって戦場へ行った 兵士たちはどこへ行った みんな墓場に行ってしまった 墓はどこへ行った たくさんの花に覆われた」。この間に何度も「Oh,when will they ever learn? いつになったら分かるのだろう」という言葉が入ります。(出典:JT生命誌研究館 「研究館より」中村桂子のちょっと一言「子守歌に続いて―『花はどこへ行った』」 2026年6月16日 https://www.brh.co.jp/salon/blog/article/detail/631  )「花はどこへ行った」はピート・シーガーが1955年に作詞・作曲し、P.P.M、ブラザース・フォーなど多くのカヴァーがあります。花が少女に摘まれ、やがて兵士となって命を落とすまでの連鎖を描くことで、戦争の空しさ愚かさ、今度こそ戦争を止めようという思いを表現したものです。優しいメロディーで、何気なく口ずさんでいましたが反戦歌だったのですね。現代はどうでしょう?軍事力と経済力が幅をきかせ、戦火は止まず、いつしか省エネもSDGsも聞こえなくなってしまいました。今再び、「花はどこへ行った」やボブ・ディランの「風に吹かれて」、ジョン・レノンの「イマジン」のような優しいメロディーの反戦歌が生まれないでしょうか。写真は左がベニシジミ、右はツバメシジミです。(Y)

2026年6月23日(火)
モンキアゲハ終齢幼虫に

 5月25日にカラスザンショウ幼木で見つけたモンキアゲハの卵(5月31日の当欄)。5月31日に孵化、その後順調に成長して6月22日に4回目の脱皮をして終齢幼虫になりました(写真左)。腹部背面にある黒褐色の斜帯中央部が離れているのが特徴で、よく似たクロアゲハ終齢幼虫ではここがつながっています。そして今日は、ヤマノイモの葉で産卵しているダイミョウセセリを見つけました。産卵された葉を持ち帰って撮った写真が右です。表面が細い毛で被われていますが、これは母蝶が産卵直後に腹部先端の毛をこすりつけたもの。寄生バチやアリなどの天敵から卵を守るための見事な術です。この卵もまた、記録しながら成長を観察しようと思います。それにしても里山環境の生物相の豊かさ。この環境をいつまでも守ることはとても大切なことだと思うのですが…。(Y)

2026年6月21日(日)
クモの狩り(その3)徘徊性のクモ

 左の写真はアズチグモ(体長6〜8mm)、右はヤミイロカニグモ(体長6〜10mm)。どちらもカニグモ科のクモで、徘徊性の待ち伏せ型です。アズチグモが捕まえているのは体長約15mmのカマキリの幼虫。本種は、頭胸部(とうきょうぶ・クモ類は頭部と胸部が融合しているのでこう呼びます)の先端にある三角形の斑紋が特徴です。またヤミイロカニグモの獲物はシマサシガメ。里山地域では、まだ身近に「食う-食われる」の世界を見ることができます。※クモの体長はすべて大きなメスのものです。(Y)

2026年6月20日(土)
クモの狩り(その2)造網性のクモ

 今朝、アゲハが羽化しました。蛹で越冬して春に羽化した世代の次の世代です(第2化)。さて、16日に続いて「クモの狩り」。写真左はナガコガネグモ、右はコガネグモです(どちらもコガネグモ科)。2種ともに網を張り、網にかかった獲物を強力な糸でグルグル巻きにします。コガネグモは「健全な草地」の環境指標生物の一つで、生態系の豊かさの重要な尺度とされています。(Y)

2026年6月18日(木)
モンキアゲハの卵と寄生バチ

 カラスザンショウ幼木でモンキアゲハ(以下モンキ)の幼虫2匹と卵5個を見つけて持ち帰りました、幼虫は順調に育っています。でも卵は1個は孵化しましたが、残りの4個は小さなハチ(コバチ類)に寄生されていました。モンキの直径1mmほどの卵にコバチ類の一種が卵を産み付け、幼虫は内部で卵を食べて成長し、成虫になって殻を破って出てきたのです(写真左)。自然界でのアゲハの孵化率は1〜2%、卵から成虫になる確率は0.6%だそうです。たくさん卵を産んでも育つのはごくわずか。モンキも似たようなものでしょう。そう思えば奇跡的なモンキの1齢幼虫です(写真右)。(Y)

2026年6月16日(火)
クモの狩り

 クモの狩猟タイプには、大きく分けて「網を張る(造網性)」と「網を張らず歩き回る(徘徊性)」の2つのタイプがあります。左の写真はカニグモ科のコハナグモ(多分)。顔のように見えるのは腹部上面の模様です。カニグモ科のクモは徘徊性の中の「待ち伏せ型」。花や葉で待ち伏せして、寄って来た昆虫を発達した前脚で抱え込んで捕えます。右の写真の白い花はハナウド。夕方だったのでチョウ(ヒメウラナミジャノメ)が眠りに就いていると思って近づいたら、クモがチョウを捕食しているところでした(緑色のクモの脚が見えます。このクモも花に紛れて待ち伏せしていたのでしょう)。間近で見る「食う-食われる」の関係。チョウにはかわいそうに思いますが、この関係によってある種が増えすぎることも減りすぎることもないのですね。(Y)

2026年6月15日(月)
ある日の出会い

 玄関を出たところでバッタリ出会ったオオチャバネセセリ(写真左)。なぜかセセリチョウの仲間はどんな時もほぼピントが合うので、私にとってはありがたい被写体です。また、洗って乾かしていたプラスチックの飼育箱に何やら小さな動くものが…。よく見たらヒメカマキリの幼虫(写真右)。年に一度会えるかどうかの珍しい昆虫です。黒い体と眼の線状の模様で他のカマキリ類と区別できます。成虫になっても体長3cmほどの小さなカマキリ。今年も会えたね。(Y)

2026年6月13日(土)
シジュウカラの言語(その2)

 6月8日の本欄では、シジュウカラが単語を使い分けることを書きました。一部紹介しましたが「ピーツピ」は「警戒しろ!」、「ヂヂヂヂ」は「集まれ」、そして「ピーツピ・ヂヂヂヂ」は「警戒して集まれ」という意味。驚いたことに2つの単語を組み合わせて文を作っているのです。また著者によると、シジュウカラ科の他の鳥も言語をもつそうで、「集まれ」はコガラ語では「ディーディー」、ヤマガラ語では「ニーニー」だそうです。研究された軽井沢では、シジュウカラはコガラやヤマガラと混群を作りますが、別の種の鳴き声の意味も互いに理解しているそうです。それぞれがお互いの言葉を理解し合って行動することで、餌の在り処や天敵の接近をいち早く知ることができます。本書の一節に「人間には人間の言葉があるように、鳥には鳥の言葉がある」と書かれています。古代ギリシア時代から現代まで、言葉を持つのは人間だけだと言われてきました。そうではなかったのです。さらにこれからの研究で、様々な生物が鳴き声だったりジェスチャーだったり、人間の考えも及ばないやり方でコミュニケーションしていることが解明されることでしょう。とても楽しみです。さて、左の写真は林縁のササユリ、右は畑の片隅のホタルブクロ。我が家のホタルブクロは白ではなく、赤紫色です。(Y)

2026年6月10日(水)
棚田の田植え(その2)

 子どもたちの体験学習が続いている間に農家の方とたくさんお話を。米作りでは生活できないということが具体的によくわかりました。コメ作りを工業生産と同じように効率一辺倒で競わせ、価格は市場任せというのはやはりおかしい。ヨーロッパ諸国の農業政策と同様に、コメの買い取り価格が基準以下になった場合の差額の直接支払制度が必要だと思うのですが…。棚田からの帰り道、道路際にホタルブクロ(写真左)とユキノシタ(写真右)が満開。ユキノシタにはスジグロシロチョウが吸蜜に来ていました。(Y)

2026年6月10日(水)
棚田の田植え(その1)

 棚田百選の棚田で毎年行われる地元の小学5年生の田植え体験。今日はそのお手伝いに行きました。圧倒されそうな棚田の風景(写真左)。田植え体験は一番手前の田で行われました。さて田植え。子どもたちは要領を教えてもらった後、一列に並んで賑やかに。私たちも列に加わって、泥に足を取られて倒れそうになるのをなんとかこらえて…。久しぶりの田植えでした。手が泥だらけで、子どもたちの様子を写真に撮れなかったのが残念です。右は田植えが終わった後の田んぼです。(Y)

2026年6月8日(月)
シジュウカラの言語(その1)

 動物言語学者、鈴木俊貴さんの著書「僕には鳥の言葉がわかる」(小学館)を読みました。シジュウカラの持つ多様な鳴き声にはそれぞれに意味があるそうです。例えば「ツツピー・ツツピー」は縄張り宣言、「ヒヒヒ」は(タカだ!)、「ジャージャー」は(ヘビだ!)いう意味。またテン、カラスなどが来た時には「ピーツピ」(警戒しろ!)などさまざまな声を使い分けて自分のヒナや仲間と「会話」しているということです。とても興味深く読みました。さて、今年も庭の巣箱でシジュウカラが子育てをしました。テンがよく来ていたためか、親鳥は巣箱の上から地面をしきりに警戒していました。もっと早く本書を読んでそのつもりで鳴き声を聞いていたら、シジュウカラの会話の一部がわかったかもしれない。惜しいことをしました。写真はシジュウカラの成鳥で左がオス、右がメスです。(Y)

2026年6月5日(金)
モンシロチョウとスジグロシロチョウの卵(その2)

 卵を見つけて10日ほどして小松菜を見に行きました。幼虫がたくさん育ち小松菜はかわいそうな状況に(写真左)。この幼虫たちもすぐにチョウになって産卵が始まるので、次の種まきを急がないと。今度はネットを被せて自分のお腹にも収めたい…。さて、今日は業者の方が2人来られて薪ストーブと煙突の掃除をしてもらいました。作業が終わった後でチョウの幼虫の飼育箱に興味を持たれたので、飼育中の幼虫をいろいろ見てもらいました。すごく喜んでくれたので私も嬉しくて…。索漠とした環境ではなく、多様な生きものがいる環境は大人にも大切だと思わせてくれる楽しいひととき。車を見送って見上げるとクリの花が満開でした。(Y)

2026年6月5日(金)
モンシロチョウとスジグロシロチョウの卵(その1)

 春、暖かくなってタネを蒔いた小松菜。そろそろ間引きをと思って畑に行ったら、モンシロチョウ(以下モンシロ)とスジグロシロチョウ(以下スジグロ)の卵がびっしり。仕方がないので諦めて新たにタネを蒔くことにしました。左の写真はモンシロの、右はスジグロの卵。スジグロの卵は先が細くなってペットボトルのような形。また産みたては白い色ですが、しばらくすると黄色っぽくなります。でもモンシロの卵ほどには黄色くなりません。(Y)

2026年6月4日(木)
コチャバネセセリの蛹

 ササ刈りをしていて、刈り取ったササの葉に蛹のようなものが付いているのに気づきました(写真左)。てっきりガの蛹だと思い込んでいましたが、写真を拡大して見ると、アゲハ類と同じような帯糸がある。でも、アゲハチョウ科でもシロチョウ科でもない。調べると、セセリチョウ科のコチャバネセセリの蛹。こんな蛹、どこかでみたような…。そう、デッキの柱に巻き付いたヤマノイモの葉にいたダイミョウセセリの蛹!(写真右)。なぜか今年はこれまで見たことのない卵や幼虫、蛹に出会う機会が多いです。それだけ環境が良くなった? それとも今まで気付かなかっただけで、私の生きものを見る目が育ったから? どちらもうれしい。両方だともっとうれしい。(Y)

2026年6月2日(火)
小さな命を見つめて

 6月になりました。台風接近で今日は一日中雨。台風は心配ですが、天水(雨水)頼みの田んぼに水が溜まらず困っていた農家の方達もやっと田植えができることでしょう。さて、晴れた日の夕方にはブッポウソウが「ゲッ、ゲゲゲッ」と賑やかに鳴きながら雑木林の上空を飛び回ります。夕方になると活発に飛び始める甲虫がお目当てです。鳥たちのお腹を満たすだけの昆虫がいる環境がうれしい。左の写真は冬芽をよく観察したゴンズイの花(2025年12月11日の当欄に冬芽の写真があります)。右は玄関にいたナキイナゴのオス。小さな命を見つめながら、一日一日を大切に生きていきたいと思うこの頃です。(Y)

2026年5月31日(日)
モンキアゲハ孵化(その2)

 畑には野菜とともに、蜜源となる植物や幼虫の食草・食樹を育てているので、様々なチョウが来ます。卵の特徴で何の卵かわかる場合もありますが、特徴のない卵では区別は困難です。左の写真はモンキアゲハの卵。特徴のない球形でアゲハの卵と見ただけでは区別がつきません。右の写真はアゲハの卵ですが、孵化直前にはこのように黒くなります。孵化直前になると幼虫の頭部の色が透けて黒くなるのです。(Y)

2026年5月31日(日)
モンキアゲハ孵化(その1)

 5月25日にカラスザンショウ幼木でモンキアゲハが産卵するのを見たので、その卵3個を飼育箱で観察することにしました。今日、そのうちの1個が孵化しました。少し前にアゲハが孵化したので、孵化直後の幼虫を比べてみました。左の写真がモンキアゲハ、右がアゲハです。例年は次々と見つかる卵や幼虫を飼育することばかりが忙しくて、じっくり観察できませんでした。孵化の瞬間や各齢の幼虫の違いを知りたくて、今年は2〜3匹の少数を飼育。観察と記録に重点を置くことにしました。(Y)

2026年5月27日(水)
幼虫の「眠(みん)とは(その2)」

 幼虫は翌日、終齢になりました(写真左)。脱皮殻と頭部の殻があるので脱皮直後です。脱皮殻は食べます。アゲハの場合、孵化した幼虫が1齢、1回目の脱皮をした幼虫が2齢と呼ばれ、終齢になるまで4回脱皮します。それぞれの脱皮前に「眠」を経過します。幼虫、成虫と成長の一瞬を見るだけでなく、その経過を見ることで生きざまが見えてくる。人間の命、幼虫の命…すべての生きものに命があって、どの命もかけがえのない命であると気づきます。右の写真は庭から続く雑木林。木が大きくなりすぎた感はありますが環境は良くなったかな。以前にも増して様々な生きものの気配を感じます。(Y)

2026年5月27日(水)
幼虫の「眠(みん)」とは(その1)

 「眠」とは脱皮の前の1〜2日、餌を食べずフンもせず、じっと動かなくなる状態のこと。写真はアゲハの4齢幼虫です。眠っているように見えますが、体内では活発な代謝が行われていて脱皮に向けて内側に新しい皮膚を作っています。皮に所々穴が開いて、脆くなっているのがわかるでしょうか(写真左)。古い皮が脆くなることで脱皮しやすくなるのでしょう。「眠」の時、幼虫は頭を持ち上げた姿勢でじっとしていることが多いです(写真右)。(Y)

2026年5月24日(日)
羽化の季節(その2)

 今日はテングチョウが羽化(写真左)。蛹の殻につかまって羽化するのですね。タテハチョウ科の羽化の様子が少しわかりました。時間が経っても翅を広げてくれなくて、きれいな翅表が見られなかったのが残念です(写真右)。今日は繁殖期を迎えたコサメビタキがバードバスで水浴び。スイバの種をついばむカワラヒワの幼鳥。ホトトギスの賑やかな声。ブッポウソウはもうすぐ産卵かな。自然の中で生きものたちの元気な姿を見て、ちょっと幸せな時間…。(Y)

2026年5月24日(日)
羽化の季節(その1・モンシロチョウ)

 4月11日に畑のコマツナで見つけたモンシロチョウの2個の卵、また5月上旬に見つけた4匹の幼虫がすべて成長して次々と羽化(写真左は昨日、最後に羽化した個体)。この写真ではまだ翅が伸びきっていませんが、程なく伸びて健全な成虫に。でも昨日は低温だったためか飛ばずに飼育箱で夜を過ごしました。今日は暖かくなって元気に飛んで行きました(写真右。飛び立つ直前)。モンシロチョウは普通に見られて、じっくり見ることはありませんが、間近で見ると改めて美しいと思いました。(Y)

2026年5月22日(金)
クマ問題を考える

 フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏がクマ問題について、「クマ出没の大問題と各所で起きている山林火災は1つの話。人口減少、猟友会の高齢化、山林の放置、ドングリの減少、市街地の拡大、さらには気候変動と全部つながっている。…クマ問題は国土安全の縮図になっている」と述べておられます。私は農政の問題も付け加えたい。農家の方は、農作物を作ると同時に草刈りや水路整備など農地の保全もされる。それが環境保全・国土保全につながっているのです。ところが農業従事者の減少と高齢化で、放棄田や藪は増えるばかり。奥山と里山の境界が曖昧になって、市街地にクマが出没する原因の1つになっているのではと思います。農業に若い人が参入できるように、労働に見合った対価をと願います。さて里山は今、次々と生きもの誕生の季節です。昨日は今季初めて、オオカマキリの孵化したばかりの幼虫を見ました(写真左)。セリの葉にたまった雨水を飲んでいる場面も(写真右)。生まれてすぐでも生きる術は身につけているのですね。(Y)

2026年5月20日(水)
ヒオドシチョウ蛹化(その2)

 さらに脱皮が進んでいきます。白っぽい蛹がどんどん姿を現してきます(写真左)。そして、蛹の全体が殻から出るとクネクネと激しく体を動かして、脱皮殻を下に落とします。その後蛹は静かになり、垂直にぶら下がりました(写真右)。蛹化の始まりから終了までおよそ3分。タテハチョウ科はぶら下がった形の蛹ですが、その蛹化の瞬間を見るのは初めてでした。帯糸を作って上向きに体を支えるアゲハチョウ科とはまた違う蛹化で、最後まで興味深く観察しました。後は羽化の瞬間を見たいものです。間近で見ることのできる生きものたちの営み。里山環境の素晴らしさ、大切さを思わずにはいられませんでした。(Y)

2026年5月20日(水)
ヒオドシチョウ蛹化(その1)

 4月8日にエノキの枝先に産卵されたおよそ150個の卵。4月19日に孵化した幼虫は順調に成長し、大きくなったので、5月13日に飼育箱に5匹を残して残りはエノキの木に放しました。5月17日、5匹のうちの1匹が飼育箱の天井に上がって静止。翌日にはすべてが天井に上がりました。そしてぶら下がる形で前蛹に(写真左。下が頭部。腹部の先端を天井に固定しています)。そのまま1日経過して、たまたま飼育箱を覗いた時に蛹になるための脱皮が始まりました(写真右)。前蛹の頭部に近い背側の中心が割れ、中の蛹が姿を現わします。前蛹の下の方に見える白いものが蛹の一部です。(Y)

2026年5月18日(月)
土の中の生きものたち

 生きものというと、昆虫、カエル、鳥など目に見えるものにしかほとんど考えが及びませんでした。先日、有機農業を推進しておられる方からこんな話を聞きました。「土の中にはミミズやモグラ、トビムシやダニ、細菌やカビ、キノコ類などたくさんの生きものがいる。それらが落ち葉や死骸を分解し、植物が育ちやすい豊かな土壌を作り出す重要な役割を担っている…」。そう、地面の下に豊かな土壌生態系があるからこそ草木が育ち、多様な生きものが生きていけるのですね。持続可能な農業であるためにも、土の中の生きものの力を借りる農法へ転換することが大切ではないかと改めて思いました。左の写真はイネの芽生え。自然農法の先駆者、故福岡正信氏が育成した「ハッピーヒル」という品種です。今年はほんの少しですが、田んぼビオトープの一部を利用して、お米を育てようと思っています。ため池の堤防ではタツナミソウが咲き始めました(写真右)。(Y)

2026年5月16日(土)
阿蘇へ(その2)

 阿蘇山では約27万年前から約9万年前にかけて4度の超巨大噴火があり、マグマだまりが陥没して広大なカルデラが形成されました。数千年前までに中央火口丘群やカルデラを取り囲む外輪山など現在の姿ができ、カルデラには1000年ほど前から人が住み始めたそうです。左の写真は阿蘇パノラマラインの展望所から見えるカルデラの一部と外輪山。カルデラ内には農地や建物など人の営みが見えます。超巨大噴火に思いを馳せ、壮大な自然に圧倒されました。できれば、また行きたいです。帰宅したら羽化したばかりのジャコウアゲハが大空へ。また、アゲハの幼虫が脱皮して3齢幼虫になりました(写真右)。(Y)

2026年5月16日(土)
阿蘇へ(その1)

 草千里を見たくて、14日から2泊3日で初めて阿蘇に行きました。阿蘇山は単体の山ではなく、中央火口丘群を総称した呼称で、特に高岳、中岳、根子岳、烏帽子岳、杵島岳は阿蘇五岳(あそごがく)と呼ばれます。左の写真は、烏帽子岳とその山腹に広がる草千里(草千里ヶ浜ともいう)。見たことのない広大な風景に溶け込むような気分でした。右は阿蘇五岳の一つ根子岳(高森町から撮影)。荒々しいギザギザの山容が特徴です。(Y)

2026年5月12日(火)
ホトトギス飛来

 「テッペンカケタカ」とか「特許許可局」と聞きなしされる鳴き声。ホトトギスの飛来です。ほぼ例年通り。ハルゼミも鳴く時期ですが今年はどうでしょうか? さて、5月6日に孵化したアゲハの幼虫(5月7日の当欄)。今日1回目の脱皮をして2齢幼虫になりました(写真左。体長約5mm。後ろの黒いものは脱皮殻)。よく見ると1齢と2齢の違いが分かります。今後さらに3齢から4齢、終齢へと成長段階の変化や特徴を記録していきたいと思います。右の写真は満開のシランとその葉の上で午睡中のアマガエル。今、里山は生きもので溢れています。(Y)

2026年5月11日(月)
ジャコウアゲハ羽化

 昨年の11月8日、屋外飼育していたジャコウアゲハ幼虫のうち最後の4匹が前蛹になりました。でも朝晩の冷え込みのせいか、2週間経っても蛹になりません。アゲハチョウ科は蛹でないと越冬できず死んでしまいます。どうしたものかと困って、JT生命誌研究館に対応策を教えてもらいました。その通り前蛹の帯糸や腹部先端の固定を切って室内に入れると、翌日には4匹すべてが蛹化。2週間室内に置いた後、外に出し3月に保護ポケットに入れました。4月後半からその蛹が次々と羽化。そして今日、残っていた1個も無事羽化しました(写真左・右とも)。この個体はやや小さいものの、ビロード状に輝く翅が美しいオスです。これで4個の蛹すべてが羽化成功。蛹になる時に気温が10℃以下になると、体内の変化が止まってしまって蛹になれないので暖かくすることが必要との助言でした。アゲハチョウ科の幼虫飼育に関して大切なことを教えていただきました。(Y)

2026年5月11日(月)
シジュウカラの巣立ち

 昨日まで親鳥がイモムシを咥えて巣箱に頻繁に出入りしていましたが、今日は朝からひっそりしています。早朝にヒナが巣立ちしたようです。シジュウカラの巣立ちを見たことはありません。でも巣立ちが近くなるとヒナが巣箱から顔を出すことがよくありました。だから今回も楽しみでしたが、それもかなわず。左の写真は、以前に撮ったシジュウカラのヒナ(2014年5月18日)。このあどけない顔を今年も見たかったのですが…。シジュウカラは昆虫食。この地域に鳥たちが子育てするだけのたくさんの昆虫がいることがうれしい。また、畑の周辺でジャコウアゲハのメスが優雅に飛んでいると思ったら、ウマノスズクサの葉に卵が7個ありました(写真右)。シジュウカラもジャコウアゲハも大変な仕事を淡々とこなしています。生きる営みはエンドレス。個体は死ぬけど次の世代の命のために働き、種(しゅ)としての命はエンドレス。当たり前のようでも、それが大切なのですね。(Y)

2026年5月9日(土)
畑にて

 今日は気持ちの良い爽やかなお天気。畑のカモミールが満開です。顔を近づけるとリンゴのようないい香り。じっと眺めていると、目が慣れてきて様々な昆虫の存在に気付きます。例えばヒメウラナミジャノメ(写真左)、アカヘリサシガメ(写真右)、ナナホシテントウ、ヤブキリ・キリギリス・フキバッタの幼虫。他にも小さなハチやアブの仲間、甲虫のハナムグリ類など…。カモミールは昆虫たちに人気の植物。昆虫たちの生き生きとした姿を見ていると、私の心も和んできます。(Y)

2026年5月8日(金)
美しい蛾

 5月7日、スズメガ科のウンモンスズメをコンクリートの壁で見つけました(写真左)。上がメスで下がオスです。メスは産卵間近で、大きなお腹をしていました。温かくなってウンモンスズメに出会うと、その美しさにほれぼれと見入ります。また近くにはヒトリガ科のクロフシロヒトリがいました(写真右)。クロフシロヒトリは当地で初めて見るガ。本種もまた美しい。ガという昆虫に以前は持っていたネガティブなイメージが、私の中で大きく変わりました。里山地域の生物相の豊かさを日々実感します。ちなみにウンモンは漢字では「雲紋」、クロフシロは「黒斑白」です。(Y)

2026年5月7日(木)
アゲハ孵化(その2)

 幼虫は卵殻から脱出して、一時休止。間もなく向きを変えて残った卵殻を食べ始めます。どんどん食べて、一気に全て食べてしまいました(写真左)。右の写真は今日の幼虫。孵化直後と比べて黒くなっています。これから羽化するまで記録を忘れないように観察したい。そして、クロアゲハモンキアゲハの成長との違いを調べられたらと思います。(Y)

2026年5月7日(木)
アゲハ孵化(その1)

 4月27日にサンショウの幼木で見つけたアゲハの卵を、室内に持ち込んで観察していました。昨日、卵がいよいよ黒くなってきたので孵化が近いと注意していたら夜遅くに動きが…(写真左)。幼虫は自分で内側から卵殻を食い破って、あれよあれよという間に外へ出てきました(写真右)。初めて見る孵化の瞬間。孵化直後の幼虫は体の割に大きくて丈夫そうな大あごを持っています。孵化直後の幼虫の逞しさ…生きものの不思議をまた1つ知ることができました。(Y)

2026年5月6日(水)
ブッポウソウ飛来

 雨が降ったり風が強かったりして、ブッポウソウの巣箱設置が昨日になってしまいました。すると今日早速、「ゲッ、ゲゲッ」の鳴き声とともに付近にブッポウソウ1羽が飛来しました(写真左)。4月25日にキビタキ、5月4日にはコサメビタキの飛来も確認。繁殖がうまくいくように環境を整えつつ見守りたいと思います。右の写真は新緑が美しい雑木林の小道。ため池や田んぼビオトープもあるので、ブッポウソウも餌に困ることはないでしょう。上空を華麗に舞うブッポウソウの姿が楽しみです。(Y)

2026年5月5日(火)
ヒオドシチョウとナナフシの幼虫

 ヒオドシチョウはエノキの枝先に卵を密に産みます(4月19日の当欄)。孵化した時は体長2〜3mm。今日見たら約15mmになっていました。卵を密に産むから幼虫も密(写真左)。孵化したばかりの頃は、エノキの葉を求めてひと塊で移動していました。今はいくつかの群れに分かれていますが、やはり集団で移動。少しばらけてきたので幼虫の数を数えたら、およそ150匹!母蝶は一度に150個も産卵したのです。幼虫がもう少し大きくなったら10匹ほどを残して、あとはエノキの木に放してやります。幼虫の行動が面白くて眺めていたら、葉に糸くずのようなものが。よく見ると孵化したばかりと思われるナナフシの幼虫です(写真右。体長約1cm)。こんなに小さい段階のナナフシを見るのは初めて。思いがけない、うれしい出会いでした。(Y)

2026年5月4日(月)
サトキマダラヒカゲの羽化

 4月10日に見つけたサトキマダラヒカゲの蛹(4月10日の本欄)。29日にはいよいよ黒くなって翅の模様が透けて見えます(写真左)。羽化が近いと思っていたら、5月1日に羽化しました。アゲハチョウ科やシロチョウ科はよく飼育するので、蛹からチョウが出てくる羽化の瞬間を見る機会が何度もありました。でも頭部を下にしたタテハチョウ科の垂蛹の飼育は今回で3回目。羽化の瞬間を見たいと思っていましたが、気付いた時にはすでに殻から出て上向きになっていました。多分、頭部を下向きに出てきて途中で上に向きを変えるのでしょう。翅が十分に伸びると割りばしで作った足場の横棒に移動して、ゆっくり翅を乾かし(写真右)、元気に飛んで行きました。レスキューがうまくいってよかった。羽化直後のチョウはとても美しいです。(Y)

2026年4月28日(火)
生きものの繋がり

 アブラムシ類は体長1mmほどの小さな昆虫ですが、農業では大きな被害をもたらす害虫として恐れられています。そんなアブラムシの一種がカラスノエンドウにびっしり。左の写真ははそのアブラムシを捕食中のナナホシテントウの幼虫。成虫も幼虫もアブラムシ類を食べ、多い時には1日50匹も食べるそうです(100匹という説も)。農家にとっては頼もしい益虫です。右の写真はアブラムシの分泌物(甘露といいます)をもらうアリ。代わりにアブラムシをテントウムシなどの天敵から守ります。両者は持ちつ持たれつ。このような関係を相利共生(そうりきょうせい)といいます。思いがけず生きものの繋がりを克明に見ることができ、ちょっと感動しました。(Y)

2026年4月26日(日)
武器輸出

 武器輸出を制限してきた「5類型」を撤廃して、全面的に解禁することが閣議決定されました。殺傷能力のある武器の輸出が原則可能となったのです。こんなに大きな方針転換が国会の審議を経ずに決定されてよいものでしょうか。一方的な説明だけでは疑問と不安が残ります。防衛力増強が強調されるけど、一番守られなければならないのは国民の命。国際協調と食料自給を軽視して、軍備増強だけで国民の命は守れない。農政にも、もっと力を入れてほしいです。左の写真は満開のコバノガマズミ、右はワカバグモ。自然の中で、命が輝いて見えます。(Y)

2026年4月24日(金)
モンシロチョウの卵

 畑のコマツナの葉でモンシロチョウの卵を見つけました(写真左。4月11日)。いつの間にか孵化したようで、気づいた時には1齢幼虫の脱皮殻を食べていました。ということはすでに2齢幼虫です。体長は約5mmしかありません。モンシロチョウの幼虫は一般に青虫と呼ばれますが、まだそんな感じではないですね(写真右。4月18日)。(Y)

2026年4月23日(木)
ヤブキリとキリギリスの幼虫

 畑には体長1cmほどのバッタ・キリギリス類の幼虫がたくさんいます。例えばヒメギスフキバッタ、ヒシバッタ類、ヤブキリキリギリスなど。そばには天敵のアマガエルやクモ類などもたくさん。食べて食べられて、生き残ったものだけが産卵まで至ることができる。卵もすべてが孵化できるわけでもなく、孵化してもまた食べられて…。だから生物多様性に富む健全な生態系であれば、ある特定の種が増えすぎることも減りすぎることもないのです。畑の生きものたちを眺めていると、様々な生きものの暮らしが頭に浮かびます。さて、写真はヤブキリ(左)とキリギリス(右)の幼虫。この2種は小さな幼虫のうちは花粉などを食べますが、大きな幼虫になると昆虫を捕食するハンターに。小さな畑ですが、生きものたちと助け、助けられながらの楽しい栽培を続けたいと思います。(Y)

2026年4月21日(火)
ジャコウアゲハ羽化

 飼育箱に20個、自然下に3個のジャコウアゲハの越冬蛹があり、4月16日から羽化が始まりました。今日現在、飼育下で5匹、自然下で1匹、合計6匹の羽化を確認(写真左)。幼虫の食草、ウマノスズクサも大きく成長してきました(写真右)。もうすぐ多数のジャコウアゲハが飛び交う様子が見られます。産卵が始まれば飼育も忙しくなりそうです。今年は多数飼育ではなく、少数の幼虫を個別に飼育して、成長をちゃんと記録しようと思います。(Y)

2026年4月20日(月)
雑木林、冬から春・初夏へ

 左の写真は、庭から続く雑木林の今日の姿。新緑が美しい季節になりました。真ん中にある木はトチノキ。その左奥にあるピンク色に見える木は、花が終わりを迎えたカスミザクラです。早咲きの種名不詳のサクラ、ソメイヨシノ、ヤマザクラと続いて、カスミザクラで当地の桜の季節は終わります。右の写真は冬の雑木林(2026年2月8日)。左の写真とほぼ同じ場所からの撮影です。自然があるからこそ見られる、冬から春・初夏へのダイナミックな変化。とても気に入っています。(Y)

2026年4月19日(日)
ヒオドシチョウ孵化

 4月8日に産卵されたヒオドシチョウの卵が孵化しました(写真左)。右の写真は孵化前日に撮影したもの。幼虫の色が透けて卵の色が黒っぽくなっています(本欄4月12日の写真と比較してください)。左の写真で白い部分は、わかりにくいですが卵の殻です。幼虫はまず殻を食べ、殻を食べ終えたら芽吹いたばかりの柔らかいエノキの葉を食べ始めます。エノキの柔らかい葉が芽吹く、その絶妙のタイミングで幼虫が出てきました。母チョウはちょうどいい時に産卵するのだなと感心します。でも、どうしてそのタイミングがわかるのか…とても不思議です。(Y)

2026年4月17日(金)
今日はササ刈り

 双眼鏡でシジュウカラの巣箱を見ると、メスが半身を乗り出してあちらこちら眺めています。巣から出るでもなく長い間キョロキョロと。こんな時は何を考えているのでしょう? 人間と同じようにいろいろ考えることがあるのでしょうね。さて、今日は曇り空で肌寒い一日。こんな日は体を動かしやすいので外作業。南斜面のササを刈りました。作業をしていると様々な生きものに出会い、作業どころではなくなって…。左の写真はタケカレハというガの終齢幼虫。幼虫は毒針毛を持っているので要注意です。右は体長約5mmのキリギリス科?の幼虫。孵化して間がありません。何の幼虫だろう? 名前を知りたくて飼育することにしました。(Y)

2026年4月15日(水)
山の中のパン屋さん(その2)

 それからさらに20分。棚田に水が入り始めていました(写真左)。遠くに見えるのは吉備丘陵のなだらかな山並み。時々止まって、花々や風景を楽しみながら到着。ここのパン(写真右)は、国産小麦と天然酵母に拘って作られています。美しい風景とおいしいパンと。不便な所にあるのに、早くいかないとパンはすぐに売り切れてしまします。発想を変えれば様々な素晴らしい生き方があるものです。私も発想を変えて、新たな生き方を模索中…。(Y)

2026年4月15日(水)
山の中のパン屋さん(その1)

 自宅から車で30分ほどの所にある、山の中のパン屋さん「ココペリ」に行きました。自宅を出て10分ほどの道路沿いにオドリコソウの群落(写真左)。そのそばには満開のヤマブキ(写真右)。近くの山々は新芽が芽吹いてパステルカラーに彩られています。その所々にパッチワークのようにサクラのピンク色。山々が一番美しい季節です。(Y)

2026年4月13日(月)
続・命の輝き

 巣箱からシジュウカラが白いものを咥えて出てきました。白いものはフン…ヒナが孵ったようです。シジュウカラとともにヤマガラのさえずりも間近で聞こえます。私には、シジュウカラは「ツピ、ツピ、ツピ…」と高音で早口。ヤマガラは「ツツビー、ツツビー…」とゆっくりのんびりに聞こえます。やっと2種のさえずりを聞き分けることができました。さて、コナラの大木の根元にシュンランの大きな株(写真左)。花を数えたら13輪ありました。また、庭の一隅にはワラビ(写真右)。枯葉色だった風景が、日に日に生きものの色合いに染まっていきます。(Y)

2026年4月12日(日
命の輝き

 大阪からこの中山間地に移住して16年目。まだまだ「初めて」がたくさんあります。すぐそばにあっても見えてなかったからかもしれません。例えば冬芽。今までは様々な形状の冬芽を見ることが楽しみでしたが、今季は冬芽ができる時期や芽吹き、展開にも興味を持ちました。左の写真はネジキ。芽吹きの後、力強く展開しています(3月22日の当欄もご覧ください)。右の写真ははヒオドシチョウの卵。今月8日、母チョウがエノキの枝先に産卵したものです(季節の一コマ638)。是非とも卵を見たいと、その枝を切って確保しました。同じところにたくさんの卵を産むのですね。時間がかかったのも納得です。間近で見られる命の輝き…大切に飼育します。(Y)

2026年4月10日(金)
雑木林にて(その2)

 刈ったササの葉を熊手で集めていると、小さなものが転がり落ちました。よく見るとチョウ類の蛹、初めて見るものです。持ち帰って調べると、サトキマダラヒカゲの蛹だとわかりました(写真左。左側が腹部、右側が頭部です)。本種はアゲハチョウ科のように頭部を上にして帯糸という糸で体を支えるタイプの蛹(「帯蛹・たいよう」といいます)ではありません。腹部先端を葉裏などに固定して、ぶら下がった状態になっている蛹(「垂蛹・すいよう」といいます)です。帯糸が切れたアゲハチョウ科の蛹は「保護ポケット」でレスキューすることができます。しかし尾端がはずれてしまった垂蛹はどのようにしてレスキューすればよいのか…とにかく自然の状態を想像しながらやってみました。腹部先端を安全な接着剤で葉裏に付けて、それを割りばしに貼り付けて足場に(写真右)。無事に羽化してほしいし、羽化の瞬間も見てみたいです。(Y)

2026年4月9日(木)
雑木林にて(その1)

 左の写真は現在の雑木林。この冬はササ刈りを頑張り、今日は刈ったササを熊手で集めました。そのササの下から花や蕾をつけた7株のショウジョウバカマが(写真右)。毎年ちゃんとしなくてごめんねと心の中で謝って…それでも元気に育っていてよかった。これから再び伸びてくるササとともにササユリが育ち、6月に開花。ササの緑とササユリの白〜ピンクの対比がとても美しいです。ササを集める作業は、明日以降も続けます。(Y)

2026年4月7日(火)
石油とコメと

 イスラエル・アメリカとイランの戦争で石油の輸入が危うい状況になり、改めて日本も含めて世界中が石油に大きく依存していることに気付きました。車、航空機、農業機械などの燃料、衣料や靴、容器や包装材、日用雑貨など生活に必要なほとんどすべてを石油に頼っているのですね。さらに戦争や石油不足が原因で食料の輸入が大幅減となったら、食料自給率が極端に低い日本はどうなるのでしょう。前内閣がコメ増産に舵を切ったのに、現内閣では再び実質的な生産調整へとコロコロ変わる農政。素人にはなかなか分かりにくいです。しかし厳しい国際情勢の中でも、戦争に巻き込まれないこと、国民が安心して日々の暮らしを営めることを最優先に将来のビジョンを示すこと。それが政治の役割だと思います。さて、身近なところではガクアジサイの葉でのんびり午睡中のアマガエルがいて(写真左)、スミレの花もあちらこちらに(写真右)。野生生物の命に心が和みます。(Y)

2026年4月5日(日)
命の賑わい

 昨日は雨風が強く、荒れ模様の寒い一日。でも夜には雨も止んで、近くの山で「ゴロスケホッホー」とフクロウがしきりに鳴きました。今日は一転20℃を超えるポカポカ陽気に。畑のコマツナの花には蜜や花粉を求めてニホンミツバチが来ていました(写真左)。後脚の花粉かご(花粉バスケット)が満杯です。ミツバチは全身の毛に付着した花粉を唾液や蜜で湿らせ団子状にしたものを花粉かごに収めて巣に持ち帰ります。ボタンクサギの冬芽も春を謳歌するように葉を大きく展開し始めました(写真右)。庭の巣箱を利用し始めたと思ったシジュウカラが、3日ほど声も聞こえず姿も見えないので心配していました。今日の夕方、オスの元気な囀りとともにメスが巣箱に出入りするのを見て一安心。ヒナの巣立ちまで、気になる日々が続きます。今日は二十四節季の清明(せいめい)。万物が清々しく明るく美しい頃という意味だそうです。命賑わう春到来です。(Y)

2026年4月4日(土)
トビケラの幼虫

 キタテハキタキチョウモンシロチョウをよく見かけるようになりました。先日は春型のアゲハも現れ、我が家で飼育中のアゲハ類の羽化も楽しみです。昨夕にはトラツグミがしきりに囀っていました。「ピョー」という高音の鳴き声で物寂しく聞こえます。暗闇で聞いたら鳥の声だと思えなくて不気味かもしれません。もう移動してしまったと思っていたトラツグミが、まだこの辺りにいて囀りまで聞けて感激です。さて2日の観察会では色々な水生昆虫も現れたので、次の日に改めて田んぼビオトープに写真を撮りに行きました。左の写真はトビケラ類の幼虫です。枯草の断片などを集めて作った「巣」の中に入っているので、動かなければゴミだと思いそうです(左側に頭部と脚が見えます)。上空ではつい先日も姿を見せたコウノトリがゆったりと旋回していました(写真右)。(Y)

2026年4月3日(金)
久しぶりの観察会

 7人の方が来られて、田んぼビオトープの周辺を案内しました。早咲きのサクラが満開。田んぼビオトープにはたくさんのアカガエルのオタマジャクシ。さらにセトウチサンショウウオの幼生(写真左の右下)、卵を背負ったオオコオイムシ(写真右)、アカハライモリ、マツモムシ、アメンボや小さなヒシバッタなど。この時期の里山の役者たちが勢揃いで、参加者の皆さんも大喜び。風はやや冷たかったけど、爽やかなお天気に恵まれて、今までで一番楽しい観察会になりました。

2026年4月1日(水)
AIと情報過多

 ネットで検索すると、この頃はまずAIが出てきてあれこれお節介をしてくれます。サイトを見たら広告の洪水。消そうと思っても消えてくれない。以前から広告はありましたが、今ほどうるさくはなかった。現在のような情報の洪水になったのは、AIが本格的に活用されるようになったから? AIに大きな電力がいるからと、福島の事故のあと原発依存縮小だったはずが最大限活用! そんなに電力を使うAIの有効利用なら納得するけど、安易に使われるのはどうなのか…。人間は自分の頭で考えなくなるのではと危惧します。また、次々と変わる刺激的な画面は子どもの脳に悪影響を及ぼすし、大人も落ち着きません。何とかならないでしょうか…。さて、早咲きのサクラが例年より2週間遅れで満開になり(写真左)、畑にはホトケノザとヒメオドリコソウの大きな群落。自然っていいな。(Y)

2026年3月29日(日)
芽吹きの季節(カラスザンショウ)

 3月と思えない暖かいお天気で、鳥たちの動きもとても活発。今日はメジロコゲラがそれぞれ2羽でやってきました。みんな繁殖期で忙しいようです。巣箱で営巣しているシジュウカラは、今日はコケではなく獣毛を運んできました。獣毛で卵を産む産座を作ります。巣作りも終盤のようです。産卵は1日1個ずつ。その間も少しずつ獣毛を追加していきます。卵数は平均で10個。卵をすべて産み終わったら抱卵を始めます。繁殖がうまくいきますように。楽しみで、ちょっと心配な日々の始まりです。さて、畑のカラスザンショウの冬芽は急に暖かくなったせいか、たった一日でダイナミックに展開(写真左:3月28日、右:3月29日)。新葉のさらなる展開が楽しみです。(Y)

2026年3月28日(土)
春真っ盛り

 シジュウカラが巣箱に巣材を運び始めました。オスの囀りがよく響き、ここでの繁殖を決めたようです。無事巣立った昨年と同じように、巣立ちまで静かに見守りたいと思います。庭に出るとシジュウカラだけでなく、ウグイスアオゲラコジュケイの囀りがよく聞こえてうれしくなります。さらに驚いたことに、休耕田に3羽のコウノトリが飛来。昨年に続いてのことで、今後は珍しいことではなくなるかもしれません。さて、今日は雑木林のササ刈りをしました。ふと見上げると、咲き始めたウグイスカグラの花(写真左)。畑には冬眠から覚めたばかりのアマガエル(写真右)が7匹も。春真っ盛り、命あふれる里山です。(Y)

2026年3月26日(木)
ジャコウアゲハの羽化近し

 昨年の11月のこと。屋外飼育のジャコウアゲハの幼虫4匹が気温が下がって成長が進まず、前蛹のままで蛹になりません。JT生命誌研究館に教えてもらって室内飼育にしたら、4匹ともすぐに蛹になりました。昨季最後の蛹化です。春になって、その蛹の色がいよいよ黒くなって羽化も近い様子(写真左)。羽化がうまくいくように急いで保護ポケットに蛹を入れました(写真右)。羽化の準備完了。でも年々早くなるジャコウアゲハの羽化。幼虫の食草のウマノスズクサは、まだ生えてこないし。できればもう少し蛹のままでいたほうが…。(Y)

2026年3月23日(月)
里山の春

 シジュウカラが2羽で栗の木に架けた巣箱を見に来ました。ヤマガラも2羽で。巣箱をめぐって争いにならなければ良いのですが。コジュケイウグイスイカルが盛んに囀ります。時折キジの「ケン、ケン」の声も。そして産卵期が終わったアカガエルに代わって、今日はシュレーゲルアオガエルの鳴き声を聞きました。サクランボの花が満開になり(写真左)、クロモジの花も咲き始めました(写真右)。日に日に色彩が鮮やかになり、生きものの気配が濃くなる里山です。(Y)

2026年3月22日(日)
ネジキの芽吹き

 冬を越した樹木の芽吹きが始まりました。左の写真はネジキの冬芽(2025年12月10日)。冬にはこのように2枚の芽鱗(帽子のように見えるもの)が固く閉じて葉芽や花芽を寒さや乾燥から守っていました。暖かくなって、その芽鱗が割れて中から新芽が覗いています(写真右。2026年3月20日)。これからどのように展開していくか楽しみ…。自然の中にいると、樹木の芽吹き、カエルや昆虫の産卵・孵化など成長の大切な節目に出会えることが何よりうれしいです。(Y)

2026年3月20日(金)
賑やかな過疎

 「賑やかな過疎」を目指す、隣の地区の集まりに参加させてもらいました。この地域では誰でも気軽に参加できる会合を定例で月1回実施。今回は、買い物難民のこと、空き家の管理、移住希望者の迎え入れなどについて真剣な話し合いが行われていました。ここでは住民一人一人が大切にされ、きめ細かい配慮がされていることに感動しました。この地域の活動には大学生も関わり、中山間の地域づくりに協力しながら学んでいます。また、今回は飛び込みで参加させてもらった私たちの活動にも興味を持ってくださって、お話しもさせていただきました。地域の住民に限らず広く受け入れてくださる懐の深さ、温かさ。リーダーの方は「この地域の応援団を増やしたい」と言われます。例え過疎地であっても、活発な人の動きがあって地域に心地よい空気が流れておれば人は元気になれる…そんなことを強く感じました。また人間の多様性が地域や社会づくりに大切だとも感じました。さて春分の日の今日、畑ではコマツナの花が咲き始め(写真左)、ホトケノザが満開です(写真右)。(Y)

2026年3月18日(水)
冬芽はいつ頃作られる?

 冬芽は夏ごろから作られ始め、晩秋に完成。春に芽吹く葉芽や花芽を寒さや乾燥から守ります。写真はカラスザンショウの冬芽。左は9月、右は12月に撮影したものです。微笑んでいる人の顔のように見えるのは、秋に葉が脱落した痕跡で葉痕(ようこん)と呼ばれます。目や口のようなのは水や養分の通路(維管束)の痕跡。葉痕の上の膨らんだ部分が冬芽です。今までは2月頃に冬芽を観察していました。でも今季は冬芽のでき始めから完成までじっくりと観察。樹木は葉を落としても、静かに活動していることに気付きました。(Y)

2026年3月17日(火)
税金の使いみち

 新聞記事の数字に目が留まりました。「2025年度の政府予算は公共事業費約6.1兆円、防衛費約8.7兆円、社会保障費約38.3兆円」。社会保障費が突出していることに驚きました。また、来年度予算案では、国民の生命・財産を守るとして防衛費は9兆円を超えています。でも、食料自給率38%では輸入が止まったら日本人は生きていけないのに…。税金の使いみちについてあれこれ考えました。ぜひ熟議の国会をお願いしたい。またメディアには税金について誠実に継続的に伝えてほしいものです。さて、梅の花が咲き(写真左)、ゴンズイが芽吹き始めました。本格的な春到来です。(Y)

2026年3月15日(日)
ネコヤナギの冬芽(その2)

 葉芽は小さく(写真左の奥)、芽吹きは花芽より後です。右の写真は芽吹き始めた葉芽。ネコヤナギの展開する葉芽を初めて見ました。(Y)

2026年3月15日(日)
ネコヤナギの冬芽(その1)

 ネコヤナギの花芽は赤味を帯びた1枚の芽鱗に包まれていて(写真左)、2月頃帽子のように脱げます(写真右)。芽吹き始めた花芽は密生した白い毛が早春の光に輝いて、とても美しいです。(Y)

2026年3月14日(土)
アカガエルとセトウチサンショウウオの成長(その2)

 左の写真は少し成長したアカガエルの幼生(2026.03.12撮影)。産卵から1か月ほど経って、外えらはすでに消失しています。体長は2cmを超え、背側にニホンアカガエルの特徴である1対の黒い斑紋が見られます。右は孵化から10日ほど経ち、卵のうから外に出たセトウチの幼生(体長約2cm。2026.03.12撮影)。孵化直後はひものようでシンプルだった外えらが、鳥の羽のような複雑な作りになっています。この外えらはカエルの幼生とは違って上陸直前まで残ります。今年は飼育せずに、自然の中で成長を観察したいと思います。(Y)

2026年3月14日(土)
アカガエルとセトウチサンショウウオの成長(その1)

 今季のアカガエル類の産卵は、卵塊数165個で終わったようです。2019年から記録を取り始めて、毎年およそ160〜400個の産卵がありましたから今年はかなり少ないです。アカガエルの産卵期に水があるのは、この地区では田んぼビオトープだけ。田んぼには今の時期に水はありません。夏の異常高温と少雨を考えると、来季以降も卵塊数は減少していくでしょう。両生類だけでなく、他の野生生物にとっても厳しい環境になると思います。左の写真は孵化したばかりのアカガエルの幼生(2024.02.24撮影)。孵化直後のほんの数日、オタマジャクシにも枝のような外えらがあります。右はセトウチサンショウウオの幼生(2022.03.10撮影)。孵化直後で、まだ卵のうの中にいる状態です。白いひも状の外えらが目立ちます(Y)

2026年3月9日(月)
人間の命を守るために(生命誌から)
 およそ46億年前に地球が生まれ、38億年ほど前に生命が誕生。その時の生命が共通の祖先となって多様な生きものが生じ、その中でヒトが生まれ、今ここに私たちがいます。ヒトが地球上に登場した時には現存生物はすでに存在しており、自然は多様な姿を見せていました。ヒトは他の生物と戦うための牙などを持たず弱い存在でした。その後、二足歩行が脳の発達を可能とし、自由になった前肢は脳の指令に従って自在に動く手となって、物を作り、やがて文化や文明を持つに至りました。そのような存在は、生物種としての「ヒト」と区別して「人間」と呼ばれます。そして現在、残念ながら人間は自然からの搾取に歯止めをかけられず、戦争を止められず環境破壊や地球温暖化を招き、多くの生物を絶滅に追い込んでいます。人間は生物の一種のヒトであり、太陽光、空気、水、土壌そして多種多様な生物の繋がりで成り立っている自然環境(生態系)に依存して生きています。従って、他の野生生物が死に絶える環境では人間も生きられません。人間の英知を結集して、野生生物との共生を考えるべきです。それは人間の命を守ることでもありますから。写真左はヒヨドリ(若鳥)の水浴び、右はシオンで吸蜜するスジボソヤマキチョウ。豊かな自然には様々な生物がいて、精一杯生きています。(Y)
2026年3月5日(木)
命の循環

 不漁だった瀬戸内海のカキが回復してきたという報道がありました。そこで今日は岡山県南東部の日生(ひなせ)にカキオコ(カキがたっぷり入ったお好み焼きです)を食べに行きました。水揚げされる漁港のすぐそばですから、カキ本来の味と香りでとても美味しかったです。近くの水産物直販市場を覗いて帰ろうとしたとき、駐車場にスズメの死骸が。どうしてここで?可哀そうにと見ていると、1羽のトビが飛んできてサッと死骸を持ち去りました。一瞬のことで驚きましたが、スズメの死が無駄にならず、トビの命を支えることになったわけです。間近で見ることができた命の循環です。日常とは異なる海辺の風景に満足して帰路に。帰宅したら、フキノトウが顔を出していました(写真左)。また、田んぼビオトープのアカガエルの卵が一斉に孵化(写真右)。アカガエルの卵が子ガエルまで育って上陸する割合は4〜5%とか。つまり100個の卵があっても4〜5匹しかカエルになれない。だからこそアカガエルは早春の餌のない時期に、多くの生きものたちの命を支える大切な存在であるとも言えるのですね。(Y)

2026年3月3日(火)
人間と野生生物と

 世界で戦火が拡大する中、俳優の井浦新さんの投稿が目に留まりました。「争いは負の連鎖しか生まない。憎しみはさらに憎しみを呼ぶ。STOP THE WAR. CHOOSE PEACE. 政治の判断の裏で、日常を生きる人々が犠牲になる。犠牲になるのはいつも民間人だ。だからこそ、私たちは目をそらしてはいけない。他人事ではない。世界で今戦争が起きている。日本でも、何が起きているのか事実を偏りなく、誠実に継続的にもっと伝えてほしい。知ることは連鎖を止める一歩になる。沈黙よりも理解を。無関心よりも、意思を。」 胸にストンと落ちる言葉です。戦争で罪のない民間人、とりわけ子どもの命が奪われたり、心身に大きな傷を負うようなことはあってはならないのです。自然の中に身を置くと、争いではなく、生きることに懸命な野生生物の生き様が見えて素晴らしいなと思います。写真はシジュウカラ(左)とエナガ(右)の子育て。母親がびしょぬれになって子どもに水浴びを教えています。母親は巣立ち後1か月ほどそばにいて、子どもに生きる術のすべてを教えるそうです。(Y)

2026年3月2日(月)
休耕田での作業中に

 休耕田での作業中、セトウチサンショウウオの新しい卵のうを1個(1対)見つけました。今年見つけた8個目の卵のうです。早くに産卵されたものでは孵化が始まっています。孵化して間がない幼生はまるで魚のよう(写真左。体長約1.5cm)。写真が鮮明ではありませんが、外えらがわかるでしょうか。右の写真はヤマアカガエル(体長約3cm、体の幅約1.2cm)。あんまり小さいので一瞬子ガエルかと…でも今の時期に子ガエルがいるはずがありません。よく見るとお腹がぽってりで、産卵に来たのだとわかりました。アカガエル類は2〜3年で成熟して産卵します。初めての産卵の時にはこんなに小さいのもいるのかもしれません。もっと観察して確かめてみたいです。(1月17日にお腹の巨大なニホンアカガエルの写真を載せています。比較してみてください)(Y)

2026年3月1日(日)
生命誌から

 「生命誌」について調べていて、以下のような言葉に出会いました。「自動車も米も作るという。でも米は育てるもの。自動車は効率よく作られるが、米は春に田植えをして秋に収穫する。これは昔も今も変わらない。そうすると経済効率一辺倒の社会では、農業は効率の悪い産業だから食べ物は誰かに作ってもらえばいいということになる。」 なぜ農業が現代社会で顧みられなくなったのか、その要因の一つがわかった気がしました。ヒトの体は食べた物で作られ維持される。食べ物が無くなればヒトも社会も成り立たない。その中で我が国の食料自給率はわずか38%。このまま経済効率一辺倒の社会でいいのか…そんなことを考えてしまいます。フクジュソウやアセビの花が咲き始めました。春本番も間近です。(Y)

2026年2月25日(水)
アカガエルの産卵

 昨夜からのまとまった暖かい雨。田んぼビオトープにはニホンアカガエル66個、ヤマアカガエル30個、合計96個の卵塊がありました(写真左。くすんだように見えるのがニホンアカガエル、透明感が強いのがヤマアカガエルの卵塊)。2月11日に降ったわずかの雨から始まった産卵(当欄2月11日)は23日までで僅か11卵塊でした。今日のを加えると一気に107卵塊! 待望の恵みの雨でした。2月11日に産卵されたものでは孵化が始まっています(写真右)。孵化とはカエルの場合、ゼリー状の卵の中で成長した幼生(オタマジャクシ)が卵膜を破って外に出てくること。孵化後3日程度は体内に残る卵黄を栄養源として成長し、その後自分で餌をとるようになります。田んぼビオトープの賑わいが楽しみなこの頃です。(Y)

2026年2月23日(月)
ブッポウソウの巣箱点検(その2)

 巣箱を架けてから2021年まで毎年繁殖がありました。でも2022年はおそらく猛暑のためにヒナが死亡。2023年には山際の涼しい場所に移設したものの、ヘビに襲われて繁殖失敗。翌2024年はヘビ除けを取り付けて万全を期しましたが利用なし。そして2025年はブッポウソウの出入りはあったものの給餌は確認できず、繁殖の成否はわかりませんでした。巣箱点検で無事巣立ったことがわかってとても嬉しかったです。左の写真は巣箱内で越冬していたアシナガバチ、右は巣箱の内容物です。カナブンなどの甲虫の翅や脚の残骸がたくさんありました。(Y)

2026年2月23日(月)
ブッポウソウの巣箱点検(その1)

 雨が降らず、カラカラのお天気。でも4月下旬並みの暖かさのせいか、田んぼビオトープからヤマアカガエルの鳴き声がしました。さて、あと2か月もすればブッポウソウが飛来します。それで2月21日、今までできていなかった巣箱(写真左)の点検をしました。右の写真はその巣箱の内部です。コケの層の上にヒナのフンの層。フン層の厚さが約3cmなのでヒナが3羽育ったと考えられます。コケはシジュウカラが運び込んだもので、この巣箱を使おうとしていたのに巣作り途中でブッポウソウに横取りされたようです。また、越冬中のアシナガバチが4匹いました。(Y)

2026年2月21日(土)
セトウチサンショウウオの産卵

 水草取りをしていて、セトウチサンショウウオの卵のう3対を発見(写真左。3対の内の2対)。今季初めての産卵確認ですが、すでに発生が進んでいるので産卵はもう少し前でしょう。夏の酷暑と少雨を生き延びての産卵。よくぞ!との思いが溢れます。右の写真は以前のものですが、晩秋に水の中で見つけたオスの成体(2022年11月22日)。セトウチの繁殖は、オスが先に水辺に来てメスを待ちます。繁殖期は翌年の2〜3月。オスは産卵直前のメスがやってくるその時期まで、泥の中で辛抱強く待っていたのでしょう。オスはいつ頃水辺に来るのか?どのような状態で極寒の時期を生き延びるのか? セトウチに限らず、生物の生態はわかっていないことがたくさんあります。(Y)

2026年2月19日(木)
カエルの発生

 水草取りをしているそばに、ニホンアカガエルの卵塊が1個あります(2月11日産卵)。よく見ると、丸かった卵がいろいろな形に変化しています(写真左)。発生が始まったようです。発生とは受精卵が幼生(オタマジャクシ)になるまでの成長過程のことで、その段階の個体のことを胚(はい)と言います。左の写真の右側の丸いのは、ほとんど発生が始まっていない受精卵。左側のダルマのような形のものはすでに発生が始まっている胚で、神経胚と呼ばれる段階です。神経胚は将来の脳やせき髄などができる重要な段階で、胚の真ん中に見える縦の溝(みぞ)が脳やせき髄の元になる部分です。カエルの卵は透明なゼリーに包まれているので、変化がよくわかります。作業を続けていると、大きなお腹をしているアカガエルが現れました(写真右)。産卵準備は完了でも、雨が降らないので産卵はまだほんの少しだけ。カエルもヒトも雨が待ち遠しい…。(Y)

2026年2月16日(月)
生命誌

 生命誌という言葉に惹かれて「生命誌とは何か」(中村桂子 著)を読みました。聞きなれない言葉ですが、この本や、著者の講演録などから抽出すると、「生命誌とは生命の歴史物語を読み取ること。英語ではBiohistory。地球の生きものは、すべて38億年前に生まれた最初の生命体を祖先とする仲間であり、生命誌では、生まれた時のその前に38億年という時間があると考える。例えば、ここにアリがはっていたら、そのアリは親、親、親、親とたどると、必ず38億年の時間を抱え込んでいる。あらゆる生きものは、38億年という時間がないとここにはいない」 うーん、なかなか難しいですね。ゲノム、DNA、染色体、遺伝子…まだ自分の中で十分にこなれていないのですが、生物や人間について考えるときの大切な軸なのかなと思います。生命誌から生態系の一員であるヒトと他の生物との共生の大切さについて考えてみたいと思います。左の写真はセトウチサンショウウオ幼生、右はハイタカです。

2026年2月14日(土)
シジュウカラの巣箱点検

 敷地内の栗の木に巣箱を架けていて、昨年春にシジュウカラが入ってヒナが育ったようです。いままで放置していましたが、そろそろ小鳥たちが巣作りの場所探しを始める時期。今日は穏やかな天気だったので、その巣箱を取り外して点検することにしました。巣箱までは地上約4mの高さ、安全のため木登り器を使って上りました(写真左)。右の写真は巣箱の中。巣材のコケと獣毛が見られます。これまでの経験では孵らない卵が1〜2個残っていることが多かったのですが、今回はすべて育ったようです。卵殻が残っていないのは親鳥が食べたため。カルシウムなどの栄養源とし、また巣内を清潔に保つためと考えられています。巣箱の中には越冬中のクモが何匹かいたので、同型の別の巣箱を架けて作業完了。今年も繁殖がうまくいきますように…。(Y)

2026年2月11日(水)
アカガエルの産卵

 今年初めての待望の雨。ほんの少しでしたが、アカガエルの卵塊を探しに田んぼビオトープへ。ありました! ニホンアカガエルとヤマアカガエルの卵塊がそれぞれ2個。左の写真の左側がニホンアカの卵塊、右側がヤマアカの卵塊。今季初めての産卵です。以前は2月の暖かい雨がきっかけとなってアカガエルが一斉に産卵しました。でも近年の2月はほとんど雨が降らず、降っても冷たい雨。それでも降れば産卵がありますが、以前のような大きな産卵のピークはありません。気候変動で少雨に加えて酷暑の長い夏。カエルなど両生類はかなりダメージを受けていることでしょう。これから3月頃までが産卵期。水草取りを続けながら、水が干上がらないように見守りたいと思います。寒い冬でしたが、ようやくビワの花も開花(写真右)。時折メジロが蜜を吸いにやってきます。(Y)

2026年2月8日(日)
トラツグミ

 今日は最低気温-3℃、最高気温0℃の厳しい寒さの一日。庭にも15cmほどの積雪がありました(写真左)。さて去年の秋、ご近所の柿が大豊作。放置すると獣を呼び寄せてしまうので、できる限り収穫してたくさんいただきました。そのまま食べたり、干し柿や柿酢作りをしたり…。それでも処理しきれない分は熟して渋が抜けた頃に冷凍保存。冬場の野鳥の食物として提供するためです。餌が少なくなった今の時期、解凍して庭に置いてやるとヒヨドリシロハラが食べにきます。そして2月3日、今年もトラツグミ(写真右)登場。柿も食べますが、地面の下にいる虫も好物。観察していると、体を小刻みに震わせる「トラダンス」と呼ばれるユーモラスな仕草。これは地面を震わせてミミズなどを誘い出すための行動です。愛すべきトラツグミ! (Y)

2026年2月6日(金)
作業を終えた帰り道で(その2)

 さらに防獣柵の際の草を切っていたら、何やら動くものが。手を止めて見ると越冬中のキタテハです(写真左)。写真は翅の裏側。翅の表側はきれいで目立ちますが、裏側は地味な色で完全に枯葉に紛れています。あやうく傷つけてしまうところでした。卵鞘、蛹、成虫と様々な姿で越冬中の昆虫を見つけるととても感動します。雑木林ではフユイチゴの赤い実がとてもきれいでした。(Y)

2026年2月6日(金)
作業を終えた帰り道で(その1)

 水草取りの作業を終えた帰り道。ため池の防獣柵にもたれて今日の成果を写真に撮りました(写真左)。毎日少しずつの作業で目立った変化は見られませんが、着実に水草が減って開放水面が広がっています。防獣柵の際のササを切ろうと膝を地面に下ろしたら、すぐそばの地上10cmほどのササの茎にオオカマキリの卵鞘がありました(写真右)。こんなところに卵鞘! もう少しで、膝で潰すところでした。(Y)

2026年2月5日(木)
カヤネズミの越冬巣

 草刈りをしていて、地際すれすれにチガヤで作られたカヤネズミの越冬巣を見つけました(写真左)。カヤネズミはチガヤ、マコモ、ススキ、カサスゲなどの葉を裂いて編んだ球形の巣を作り、その中で子育てをします。その独特の習性から、良好な草地環境の指標種とされています。確かに当地でも一時は60アールほどの休耕田で巣が100個以上見つかったこともあります。草刈りなど手が十分に入って、きれいな草はらが維持されていた時です。でも昨年は夏の酷暑で10月中旬まで手がつけられなかったので、つる植物やセイタカアワダチソウ、ササなどがはびこって(写真右)、今のところ見つかった巣は10個ほど。カヤネズミは良好な草地環境でないと生息できないのです。近年の開発や耕作放棄地増加などの影響で草地環境が悪化し、全国的に個体数が減少しています。(Y)

2026年2月1日(日)
家の中で(カマドウマとハエトリグモ)

 夜、部屋の中が暖かくなると様々な生物が現れます。カーテンの陰などに潜んで寒さを凌いでいたのでしょうか。例えば子どものヤモリだったり、クサギカメムシだったり。先日はカマドウマの幼虫(写真左。体長約1cm)とハエトリグモの仲間(写真右)が現れました。カマドウマは体長の約60〜150倍以上という驚異的なジャンプ力を持つ昆虫。これは人間の大きさに換算すると50階建てのビルに跳び上がれる能力とか。成虫になっても翅を持たず、移動は主にこのジャンプ力に頼っています。カマドウマという名前はその体形と跳躍力、そしてかつては「かまど」の周辺によく見られたことから。害はありませんが、見た目などから不快害虫とされています。ちょっと気の毒な気が…。確かに、幼虫は可愛いですが体長約3cmの成虫は私もちょっとゾクッとしますね。(Y)

2026年1月27日(火)
田んぼビオトープ3(その2)

 写真は、水草を取っている時に出会った生きものたち。左がミズムシ(ワラジムシの仲間の甲殻類で水の中に棲んでいます)、右は泥だらけのツチガエルです。残りは田んぼビオトープ4と5。アカガエルの産卵までに何とか間に合いそうです。(Y)

2026年1月27日(火)
田んぼビオトープ3(その1)

 田んぼビオトープを区別するために、田んぼビオトープ1〜5と名前をつけています。田んぼビオトープ1〜3までの水草取りをほぼ終えました。昨日状況を見に行くと、水路の泥上げをした成果もあってすべて満水。左の写真は昨日の田んぼビオトープ3。水が透き通ってとてもきれいです。右の写真は同じビオトープで水草取りを始めた頃の様子(1月6日)。チゴザサがびっしりはびこっていました。(Y)

2026年1月25日(日)
キアゲハの夏休眠(その2)

 そのまま様子を見ていると、10月15日に突然蛹の色が変わり始め(写真左)、ほどなく羽化(写真右)。何と7月10日からおよそ3か月間の休眠。冬の寒さと乾燥をやり過ごすための冬休眠(越冬蛹)は知っていましたが、暑い季節の休眠は初めての経験です。「JT生命誌研究館」に質問して詳しく教えていただきました。@今回の現象は「夏休眠(夏眠・かみん)と呼ばれるもの。Aキアゲハは比較的冷涼な気候を好むチョウ。このキアゲハは真夏の猛暑を避けるために一時的に発育を止めて蛹の状態で過ごす夏眠に入った。B冬の休眠は若齢幼虫の時の日照時間の減少という明確な条件があるのに対し、夏休眠に入る条件は未解明。以上、教えていただいた回答をまとめました。そういえば周辺でキアゲハが減少しています。それだけ夏が暑くなったということでしょうか。(Y)

2026年1月25日(日)
キアゲハの夏休眠(その1)

 半年前のことです。昨年の6月29日、ニンジンの葉にいたキアゲハ若齢幼虫を持ち帰って飼育。7月9日に前蛹になり(写真左)、10日に蛹化しました(写真右)。ところが普通、蛹化から2週間ほどで羽化するはずが、2カ月たっても羽化しません。蛹が死んだ様子はないのに…。(Y)

2026年1月22日(木)
開発とセトウチサンショウウオ(その2)

 2024年に見つけた6個の卵のうを撮影した写真を改めて見直しました。卵の様々な成長段階が見られます。左の写真の黒い粒が卵、右の写真は成長が進んだ尾芽胚(びがはい)の段階。さらに成長すると外鰓(がいさい・そとえら)のある幼生になって、卵のうから出て自力生活を始めます。生きものの発生・成長を観察していると生命について深く考えます。今回、この場所の維持は諦めざるを得ませんが、近隣の他の生息場所をしっかりと守ってやりたいです。私たち以上に気にかけて役所に連絡をとってくださる方がいました。自治会役員の方も見に来てくださいました。そして若い役所の方が、今後は住民の方の話をよく聞いて、生きものにも配慮した工事をすると言われたそうです。そういう人々の温かさが何よりの今回の収穫でした。(Y)

2026年1月22日(木)
開発とセトウチサンショウウオ(その1)

 19日の当欄のその後。昨日役所の担当の方と現地で話す機会があり、誠実に対応していただきました。左の写真は、セトウチの卵のうを初めて見つけた時の湿地(2024年2月28日)。草はすごいですが水はたっぷりあります。右の写真は19日の同じ場所。工事の人たちが奥の荒地の草刈りをされて、すっきりしていますが水量が少ないのに驚きました。近年の少雨のせいでしょう。これでは早晩干上がって産卵もないだろうし、生物が持続的に利用できるような環境にするには相当の労力が必要…。この場所の保全は諦めるしかなさそうです。(Y)

2026年1月19日(月)
セトウチサンショウウオの危機

 公共施設が移転し、建物が取り壊されて更地になっていました。その場所で工事が始まり、今日はその場所にあった桜などの大木数本が重機で無残に倒されていました。毎年春にはソメイヨシノが美しく咲き誇り、鳥たちもよく利用していたのに…。その隣地にも重機が入り整地が始まりました。その一角にアカガエルやセトウチサンショウウオが産卵していた湿地があります。タシギという珍しい鳥も採餌に来ていました。この場所も埋め立てられるかコンクリート水路になりそうです。工事に関して地元の住民には何の説明もありませんが、人づてに聞いた話では宅地として開発するようです。全国的に、貴重な生物や環境に配慮せず、住民の意見も聞かず強引に開発工事を進める事例が後を絶ちません。ここも小規模ながら同じような構図かな。年月を経た樹木への敬意も貴重な生物への配慮も一切なし。残念です。貴重な生きものの生命と生息環境を保全する…そのような動きを作れないものでしょうか。左の写真は、以前この場所で見つけたセトウチサンショウウオの6対の卵のう、右は幼生です。セトウチサンショウウオは岡山県の絶滅危惧T類で、祖先は2億年以上前に地球上に現れたそうです。(Y)

2026年1月17日(土)
水草取り(その2)

 写真は作業中に出会った生きものたち。左は不鮮明ですがドジョウ(2025年12月20日)、右は今日出会ったニホンアカガエルです。ニホンアカガエルは今にも産卵が始まりそうな大きなお腹。眼がとても美しい。水草取りが急がれます。(Y)

2026年1月17日(土)
水草取り(その1)

 12月18日から始めた水草取り。一番大きな田んぼビオトープの畔沿いに端から端までの水草を取り終え、開放水面をある程度広げることができました。左の写真は水草を取り始めた頃、右は今日の様子です。(Y)

2026年1月15日(木)
安全保障と食料自給率

 食料自給率とは、一つの国で消費された食料のうち、その国で生産されたものがどれくらいあるかを表す指標。日本の食料自給率は38%(2023年度)と先進国の中で最低水準。ちなみにオーストラリア247%、カナダ177%、フランス118%、アメリカ101%、ドイツ79%です(農林水産省資料、カロリーベースでの数値)。極端に低い食料自給率(高い輸入依存)は、非常時の食料不足、輸入食料の安全性の問題、国内農業の持つ多面的機能(国土保全、生物多様性保全など)の劣化など様々な問題を伴います。考えたくはないですが、もし国際紛争や大災害などで食料輸入がストップすれば日本人は餓死の可能性すら…。どんなに強力な兵器を持っていても、食料自給をおろそかにすれば国民の命は守れないと思うのです。(写真左はクロスジギンヤンマの羽化、写真右は美しい棚田の風景)(Y)

2026年1月13日(火)
柚子仕事

 このところ雪の降る寒い日が続いていたので、柚子(ユズ)を使った保存食品をあれこれ作りました。柚子茶(写真左)、柚子大根(写真右)、柚子ジャム、味噌を使った柚子味噌、麹(コウジ)を使った柚子味噌麹など。それでも残った柚子は果汁を搾って柚子酢として使います。昔は柚子の木がたくさんあって、1年分の柚子酢を搾っていたと地元の方から聞きました。都会から来た人間としては、なんて贅沢なと思ってしまいます。都会より農村の方が豊かな食文化だったのではないか…柚子仕事をしながら考えました。(Y)

2026年1月11日(日)
晩秋のジャコウアゲハ幼虫飼育について(その2)

 JT生命誌研究館からはとても丁寧なアドバイスをいただきました。@蛹化直後は体の構造を変えている最中であり、寒さに耐える休眠(越冬)準備が整っていない。この段階で急に寒い屋外に出すとダメージを受ける可能性がある。A10℃未満の気温では昆虫は発育できなくなるので、まずは2週間〜1か月間暖かい室内で見守るのが安全。Bそのまま変化がなければ休眠モードに入った(越冬蛹になった)と判断できる。C越冬蛹になっておればすでに寒さに耐えられる状態になっているから、徐々に寒さに慣らす必要はなく屋外に出して大丈夫。十分な寒さを経験しないと羽化せず死んでしまう。D屋外での飼育は直射日光が当たらないように注意する。以上生命誌研究館で教わったことをまとめてみました。以前(2022年)10月中旬に孵化した幼虫は12月にすべて死んでしまいました。幼虫が寒さで食べなくなった時、室内に入れて成長を助けたら越冬蛹まで行けたかもしれません。左の写真はウマノスズクサの葉裏に産み付けられた卵。右は脱皮直後の3齢幼虫です。(Y)

2026年1月11日(日)
晩秋のジャコウアゲハ幼虫飼育について(その1)

 昨秋の11月8日、最後まで残っていた4匹のジャコウアゲハ幼虫(写真左)が前蛹(写真右)になりました(2025年11月23日の当欄)。でも2週間経っても前蛹のままで蛹になりません。アゲハチョウ科は蛹でないと越冬できず死んでしまいます。迷いつつ室内に入れると、翌日までには4匹とも最後の脱皮をして蛹になりました。やはり低温が蛹化の妨げになっていたようです。さて、その蛹をどうするか。このまま温かい屋内で飼育を続けていると冬の間に羽化してしまうかもしれないし、さりとて暖かい室内で蛹化したのを急に寒い屋外に出すのもどうなのか…。ネットで調べて、アドバイスをいただけそうな「JT生命誌研究館」に質問しました。(Y)

2026年1月7日(水)
赤い実と青い実

 年末に落ち葉かきをしていたら、雑木林でツルリンドウの赤い実(写真左)とジャノヒゲ(別名リュウノヒゲ)の青い実(写真右)を見つけました。昨年はツルリンドウの花を見ていなくて、キンランやセンブリのように消えてしまったのかと思っていました。花期は8〜10月なので、暑すぎて外に出なかったから花に気付かなかったのでしょう。そういえばジャノヒゲの花期も暑い6〜8月。今年は暑さに負けず両種の花を見つけたい…。冬枯れの景色の中で、赤い実と青い実がひときわ輝いて見えました。(Y)

2026年1月5日(月)
自然の恵み−柿酢から考える(その2)

 カメの中の柿を酵母の菌叢とともにかき混ぜると泡が出てきます(写真左)。泡は二酸化炭素によるもの。さらにかき混ぜると泡は出なくなり、アルコール発酵終了。その後表面に薄い膜(酢酸菌の菌叢)ができ、酢酸菌がアルコールを分解(酢酸発酵)して酢ができます。酵母はカビやキノコの仲間で酢酸菌は細菌類。どちらのグループも分解者として生態系の重要な一員でもあります。小さくて目には見えませんが、柿酢を作る時その存在に気付きます。クマ被害が多発して、クマの好物の柿の木が伐採されています。柿は大切な自然からの恵み。クマを寄せ付けないためにも、ヒトがもっと利用してその恵みを受け取る…そんな風に考えられないでしょうか。(Y)

2026年1月5日(月)
自然の恵み−柿酢から考える(その1)

 今年は柿の木が豊作(写真左)。柿はそのままででも干し柿にしてもおいしいし、未熟な渋柿を発酵させると塗料の柿渋にもなります。また熟した柿を発酵させると柿酢ができます。柿の実は表面に酵母や酢酸菌が付いているので、柿を洗わずにヘタを取りカメに入れて1日1回かき混ぜるだけ。柿酢は米酢と同じように使えるので、酢は買わずにすみます。かき混ぜていると表面に出てくる白いもの(写真右)は酵母の菌叢(集団)。酵母が働いて柿の糖分をアルコールと二酸化炭素に分解(アルコール発酵)し始めたのです。(Y)

2026年1月1日(木)
明けましておめでとうございます
 また新しい年が巡ってきました。今年のしめ飾りは、カヤネズミの巣がついた稲束で作りました。稲束の右にある球形の巣がわかりますか。自然栽培のお米を作っている方からいただいたものです。昨秋の稲刈りの時、今までで一番多い10個の巣を見つけたそうです。カヤネズミが生息する田んぼは周囲の草地環境も含めて生物多様性が豊かだということ。右の写真はヒイラギの花。こんなに寒い季節にも咲く花があります。(Y)
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