<季節の1コマ>バックナンバー

  277 テングチョウ(タテハチョウ科)
 今年の師走の入りは異様に暖かい。昨年の今頃は朝に氷点下の日が続いていたが、昨日の朝は10℃以上、今朝も9℃。日中も暖かく、サザンカの花にはテングチョウアカタテハベニシジミが吸蜜に来ていた。他にはアブ類も多数。別の場所ではナツアカネがまだ活動している。地球温暖化と言われて久しいが、いよいよその真っ只中で生きる時代になったようだ。自国第一、経済成長第一のリーダーに任せていていいのだろうか。 (2018.12.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.12.06更新  

  276 コゲラ(キツツキ科)
 今日は立冬で、暦の上では今日から冬。このところ暖かくて穏やかな日が続いているが、さすがに夜は冷えるようになった。里山では今、雑木林が最も美しい季節を迎えている。黄葉したケヤキにコゲラが来て、熱心に餌取りをしていた。小さなカイガラムシなどを尖った嘴でつついて食べているようだ。近くの雑木林ではヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、エナガが小さな群れで、短く鳴き交わしながら活発に動いている。紅葉・黄葉の中、懸命に活動している小鳥たちを見ていると飽きることがなく、気が付けば日暮れが近い。 (2018.11.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.11.07更新  

  275 テングチョウ(タテハチョウ科)
 庭に植えたアシタバ(セリ科)が花を咲かせ、天気の良い日には様々な昆虫が来ている。テングチョウも複数が熱心に吸蜜していた。6月に大発生した後、急に少なくなったが、10月になってまたよく見かけるようになった。成虫で越冬した個体が春に産卵して6月初め頃に羽化する。その後は少数生き残ったメスだけが成虫で越冬すると思っていたが、秋にもう一度発生することもあるらしい。この個体は全く傷んでいないので、そのような個体のような気がする。 (2018.10.24 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.10.27更新  

  274 コサメビタキ(ヒタキ科)
 前回のエゾビタキと同時に撮影したコサメビタキ。2種が一緒に畑で活発に餌取りをしていた。よく似ているが、こちらは胸から腹にかけてほぼ白色。目の周りが白くリング状になっていて、パッチリした目をひときわ目立たせている。スズメよりやや小さい愛らしい鳥。10月1日から8日まで、ほぼ毎日姿を見ることができた。春も4月下旬に数日間姿を見せた。これから毎年、春と秋に立ち寄ってくれることを期待したい。 (2018.10.02 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.10.16更新  

  273 エゾビタキ(ヒタキ科)
 南へ渡る途中のエゾビタキがやって来た。秋のこの時期に姿を見ることが以前にもあったが、じっくり観察できたのは今年が初めて。3羽ほどいただろうか。畑周辺の木の枝からひらりと飛び立って、飛んでいる虫をキャッチして元の場所に戻る。ヒタキ類独特の巧みな採餌。同じ仲間のコサメビタキも一緒にいたので紛らわしかったが、エゾビタキは胸から脇に黒い筋があるので区別できる。10月2日から3日間畑に来たが、もう移動してしまったようだ。 (2018.10.02 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.10.09更新  

  272 クサヒバリ(ヒバリモドキ科)
 8月の終わりごろから10月にかけて、クサヒバリが鳴く。フィリリリリ…というような硬質で高い声。うら悲しく聞こえることもある。近づいても鳴き続けるので探すのだが、まず見つからない。上手に隠れているのか、植物の葉などで音が散乱するせいなのか?ところが今日は、翅を立てて鳴く姿がスッと目に飛び込んできた。透明な波板と材の隙間のよくわかる所にいた。滅多にないこと。繁殖期で必死になっていたのだろうか。 (2018.10.01 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.10.04更新  

  271 スジボソヤマキチョウ(シロチョウ科)
 秋雨前線の停滞やら非常に強い台風の上陸やら、今年の9月は天候に恵まれない。久々の晴天の日には、たくさんのチョウたちが待ちかねたように飛び回る。満開のシオンの花にはは今年もスジボソヤマキチョウが来た。他にはアカタテハウラギンヒョウモンオオウラギンスジヒョウモンメスグロヒョウモンイチモンジセセリ。秋に現れるチョウたちは本当にこの花がお気に入り。写真家、今森光彦さんには遠く及ばないが、ちょっとした「オーレリアンの庭」。スジボソヤマキチョウは125にも。 (2018.09.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.09.30更新 

  270 アオイトトンボ(アオイトトンボ科)
 アオイトトンボが草に止まって、捕えた獲物を熱心に食べていた。この個体は腹部先端に産卵管があるのでメス。本種のメスには体色がやや地味なものとオスに近いものがあり、この個体は後者。複眼が青く、胸部に白粉を生じていてオスと同じような見かけをしている(♂型とか白紛型と言うらしい)。体長4cm位の小型のトンボで5月頃から10月頃まで見られるが、繁殖期の秋になると目にすることが多くなる。このメスも産卵期を控えてしっかり栄養補給というところだろう。 (2018.09.18 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.09.20更新  

  269 ヤマガラ(シジュウカラ科)
 数日前からヤマガラがエゴノキの実を採りに来ている様子。今日は物陰に隠れて待っていると、ほどなくやってきて、実を1つくわえてすぐに飛び去った。ヤマガラはガの幼虫などが主食だと思うが、種子もよく食べ、エゴノキの種子も大好物。10月頃になれば果皮がはじけて種子が食べやすくなるが、今は果皮はまだ緑色で、毒性のあるエゴサポニンを含みとても渋い。中の種皮はすでに茶色くなっていたが、種子も噛んでみるととても渋い。想像だが、今の時期は果実を冬に備える貯食用に集めているのではないだろうか。 (2018.09.01 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.09.01更新  

  268 リスアカネ(トンボ科)
 今日は処暑。今夏の異常な暑さはまだ収まらないが、それでも季節は少しづつ進んでいく。赤トンボが姿を見せるようになった。これはリスアカネのオス。腹部がきれいな赤色をしている。枝先などで静止しているのをよく見るが、のんびりしているわけではなく、他のオスが近づくと激しく追い払う。近くを飛んだオニヤンマまで一瞬追おうとした。縄張りを作ってメスの接近を待っているのだろう。猛暑に台風。穏やかな秋が待ち遠しい。本種は48にも。 (2018.08.19 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.08.23更新  

  267 オニヤンマ(オニヤンマ科)
 盛夏、大きなヤンマが悠然と飛ぶ姿を見ると、子ども時代に戻ってワクワクするような気分になる。連結飛行のオニヤンマを見つけた。すぐに細い枝に静止、メスが腹部を曲げて交尾に移った。体長10cmほどの日本最大のトンボ。緑色の複眼と黄色と黒の縞模様が鮮やか。メス(下側)腹端の長く尖った産卵弁も印象的。子どもの頃、網で掬おうとして逃げられた時のバサッという音がいまだに甦る。  (2018.08.08 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.08.15更新  

  266 スジクワガタ(クワガタムシ科)
 チョウの撮影中に足元で動くものがあり、見ると立派な大あごを持ったスジクワガタのオスがいた。整った姿をしているが、小型のクワガタムシで、この個体は3.5cmほど。コクワガタと似ているが、大あごの内側の突起(内歯)が2つつながったような形状になっているのですぐに区別ができる。しかし、クワガタムシのオスは体の大きさによって大あごの形状も変わるのでなかなか難しいこともある。珍しい種ではないが、自宅近くで見つけたのは初めてなので嬉しい。  (2018.07.26 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.07.29更新  

  265 キアゲハ(アゲハチョウ科)
 遅れて咲いたノアザミにキアゲハが吸蜜にきていた。羽化して間がないようで翅には傷一つなく美しい。このあたりにはハナウドやセリがたくさん生えているのでセリ科植物を食草とするキアゲハも多産する。アゲハ(ナミアゲハ)と似ているが、前翅の付け根が黒く塗りつぶされたようになっているので、ここを見ると間違えることはない。黒いと言っても淡黄色の鱗粉もちりばめられて、柔らかな色合いになっている。  (2018.07.18 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.07.20更新  

  264 コガタスズメバチ(スズメバチ科)
 軒下にコガタスズメバチの初期の巣を見つけた。入口の筒が下向きに伸びている。これから筒がさらに伸ばされて、フラスコを逆さまにしたような独特な形になる。巣を軽く刺激すると女王バチが出てきた。攻撃的ではない。やがてこの巣は壊されて、働きバチが球体の巣を作る。別の場所に移動することも多いようで、残っている”フラスコ”を見ることも多い。球体の巣は家屋よりも木の枝に作られることが多いようだ。  (2018.07.09 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.07.12更新  

  263 オオムラサキ(タテハチョウ科)
 敷地内のエノキにオオムラサキのオスが来た。高速で飛び回り、隣の木の枝先に静止してエノキの方をじっと見ている。なわばりを作って見張っているようで、他の蝶などが近づくと飛び立って追い払おうとしている。近くを飛んだツバメまで一瞬追いかけた。しばらく後、おそらく同一個体と思われるオスが、近くの資材に被せてあるブルーシートの表面を熱心に口吻を伸ばして舐めていた(オオムラサキのページに写真)。何も付いて無さそうだつたが…。国蝶に指定されているだけあって、大きくて美しい蝶。生態も興味深い。  (2018.06.25 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.06.26更新  

  262 ルリタテハ(タテハチョウ科)
 梅雨の合間の晴天時には多くの種類の蝶が活発に飛び回る。もちろん種類によってよく見かける環境には違いがある。このルリタテハは明るい森や林縁がお好みのようだ。幼虫の食草がサルトリイバラやホトトギス、ユリの仲間ということも関係があるかもしれない。翅表は深い瑠璃色に淡青色の帯があって美しい。翅裏は褐色の複雑な模様で木の幹に止まると見事に同化してしまう。タテハチョウの仲間は前脚を小さく畳んで静止するので一見4本脚のように見えるのも面白い。  (2018.06.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.06.19更新  

  261 クロヒカゲ(タテハチョウ科)
 梅雨入り前の良く晴れた夕方、日の当たる林縁でクロヒカゲが活発に飛び回っていた。よく見るとこのような格好で葉に止まり、他の個体が来るとすぐに飛び立って激しく追い払おうとする。占有行動と呼ばれるオスの行動のようだ。クロヒカゲは翅を畳んで静止していることが多い地味な蝶だがこのような行動は初めて見た。翅裏には蛇の目紋が目立つが、翅表はほとんど無紋のつや消し状でなかなかシック。  (2018.06.03 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.06.06更新  

  260 キビタキ(ヒタキ科)
 3年ほど前から近くの森でキビタキのさえずりをよく聞くようになった。今年は4月下旬から毎朝、明るい大きな声を響かせている。ところが、木の葉が茂った中で鳴くので姿はなかなか見ることができない。この日ようやくカメラに収めることができた。オスは黄色と黒の美しい色彩をしているが、樹林の中では不思議と目立たない。  (2018.05.27 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.05.30更新  

  259 ハラビロトンボ(トンボ科)
 この時期になると湿地付近でこのような小型の黒いトンボをよく見る。これはハラビロトンボの未熟なオス。腹部が扁平で幅広なのでこの名がある。成熟するとその腹部に青白い粉をおびてまったく違う印象になる。これからしばらくは見られるトンボだが、黒い色をした今の時期が前額の青藍色金属光沢が目立って最も印象的。  (2018.05.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.05.23更新  

  258 コツバメ(シジミチョウ科)
 コツバメは年1回、春にだけ出現する小型の蝶。もう少し山地寄りの場所に生息する蝶というイメージを持っていたので、おや、ここにもいたのかいと嬉しかった。とても敏速に飛ぶのでこの名があるのかもしれないが、飛ぶと翅表の青色がわずかに見える。後翅の下端部が小さく張り出しているのも何やら可愛い。幼虫の食樹はアセビ、ヤマツツジ、ガマズミ,、ボケなど幅広いようだ。  (2018.04.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.05.02更新  

  257 ヒメハナバチ科の一種
 最高気温が20℃を超える日が多くなり、昆虫も活発になってきた。快晴の今日、空中ではクマバチのオスが縄張りのパトロール飛行をしている。地上に目を落とすと満開のタンポポの花で1cmくらいの小さなハチがせわしなく花粉を集めている。ヒメハナバチの一種の働きバチのようだ。後脚に集粉毛を持ち、たくさんの花粉を付けている。地中に掘った巣穴に運び入れて幼虫を育てる食料とする。あまり熱心なので、感情移入は禁物だが「頑張れ」と言いたくなる。  (2018.04.18 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.04.24更新  

  256 ショウジョウバカマ(ユリ科)
 林縁にショウジョウバカマが咲き始めた。このあたりでは南向きの場所にはなく、北斜面の下部で見ることができる。半日陰の湿った場所を好むようだ。10〜20cmほどの花茎の上部に総状に数個の花を横向きにつける。花の色には多少変異があり、当地ではないが白いのも見たことがある。漢字では猩々袴。中国の想像上の動物である猩々、または能楽の猩々に由来する名らしい。  (2018.04.12 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.04.14更新  

  255 ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科)
 3月後半から4月。スミレやタンポポが咲き始める頃、樹林内の明るい小道などでこのような姿の植物をよく見かける。これはヒメカンスゲの花。頂部の黄白色の針状ものは葯(やく)で手を触れると花粉が飛び散る。その下方から斜め上に突き出しているのが雌花の集まり。常緑で冬でも緑色をしているが、葉が細くて落ち葉の中で気付かれることもない。しかし花はスゲ類の中ではよく目立ち春の訪れを告げてくれる。  (2018.04.04 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.04.06更新  

  254 タチツボスミレ(スミレ科)
 冬の間にササやつる草が刈り取られてすっきりとした斜面。タチツボスミレが薄紫色のきれいな花を咲かせていた。スミレ類の中でも身近に普通に見られるものの一つだが、すっきりと整った姿形、爽やかな色の花が集まって咲く様は見飽きることがない。もっとも、この種はこれから地上茎が斜上して広がり、今とは違う印象になる。  (2018.04.02 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.04.03更 

  253 ツマキチョウ(シロチョウ科)
 室内に尖った形の蝶の蛹があるのに気づいていた。今朝ふと目をやるとそばに羽化したばかりの蝶が。翅裏の特徴的な雲状の模様からツマキチョウだとすぐにわかった。蛹を見たのは初めて。おそらく去年の春に室内に持ち込んだアブラナ科植物に幼虫がついていたのだろう。暖房を使わない部屋だったので冬に羽化しないでよかった。すぐに外の日が当たる場所に移してやったらそのうちいなくなった。  (2018.03.30 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.03.31更新  

  252 シュンラン(ラン科)
 南岸の低気圧や前線の影響で冷たい雨が降り続いて寒い春の彼岸入り。23日になってようやく春の陽射しに。遅れていたシュンランも開花した。派手ではない花の色がこの季節らしくて本当に好ましく感じる。昨年はこの株の花後に10cm近くもある大きな果実(刮ハ・さくか)ができて驚いた。写真の右端に一部見えている茶色い膨らみが裂開した後の果実。(11にもシュンランを掲載しています) (2018.03.23 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.03.23更新  

  251 ニホンアカガエル卵塊(アカガエル科)
 今日は啓蟄。遅れていたアカガエルの産卵もほぼ終了した模様。およそ700uの田んぼビオトープで300個以上の卵塊を数えることができた。1匹のメスが1個の卵塊を産むから、300個体以上のメスがここへ産卵に来たということになる。そして1卵塊あたりの卵数は500〜3000個という。写真の卵塊は産まれて間がないもの。卵を保護している寒天質が透明で綺麗だ。春の七草の一つ、セリも葉を広げ始めた。 (2018.03.06 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.03.06更新  

250 カシラダカ(ホオジロ科)
 厳しい寒さで日陰の雪はなかなか消えない。そんな中、枯草の中でカシラダカの20羽ほどの集団が落ち葉を分けて餌を探している。時々冠羽を立てるところや全体の姿は同じ科のミヤマホオジロとよく似ているが、顔に黄色味がないなどいくつかの区別点がある。また、警戒する時に身を伏せるようにしてピタリと動きを止め、上空を見上げる。そうすると見事に周囲に溶け込み姿をくらますことができる。そんな独特の習性も持っている。 (2018.02.13 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.02.19更新 

   249 マガモとヒドリガモ(カモ科)
 水辺の冬鳥を見に行った。旭川支流のこの川は、日当たりがよく水流も穏やかで多くの水鳥が集まる。頭が緑で胸が茶色いのがマガモのオス。赤茶色と黄色の頭がヒドリガモのオス。一番左がマガモのメスでその右がヒドリガモのメス。どちらもごく普通に見られるカモ類。でもカモ類のメスはどれもよく似ていて見分けがとても難しい。 (2018.02.04 真庭市)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.02.11更新 

248 ツグミ(ツグミ科)
 この冬一番の冷え込みで、今日は最高気温が-2℃の真冬日。一昨日降った雪も日陰では固く凍っている。そんな中ツグミが1羽、地面の落ち葉を跳ね除けては餌を探している様子。小さな虫やクモが潜んでいるのだろう。11月に渡ってきて、群れで行動することが多いが、寒さが厳しくなる今頃になると単独で地面で餌を探す姿をよく見かける。腹側のまだら模様や背側の茶色い羽が、見事なカモフラージュになっている。 (2018.01.24 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.01.24更新  

  247 ヒヨドリ(ヒヨドリ科)
 冬型の気圧配置となり、雪のちらつく寒い日が続く。外で作業をする人もなく、ひっそりと静かな山里。その中でこの一角だけはとても賑やか。ヒヨドリが多数集まって好物のセンダンの実を食べている。なかなか陽気な連中でキイキイと鳴きながらライバルを追ったり追われたり。センダンの実はムクドリも大好きだがムクドリがほとんどいないこの地ではヒヨドリがほぼ独占している。センダンにとっては種子散布をしてくれる大切なお客様。 (2018.01.10 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.01.10更新  

  246 タラヨウ(モチノキ科)
 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて、この赤い実はタラヨウの果実。この木の葉は長さ10〜20cmと大きく厚みもある。また裏面を尖ったものでこするとそこが黒っぽく変色するので文字を書くことができる。この性質から、インドで経文を書くのに利用されたヤシ科の多羅樹に例えてタラヨウ(多羅葉)の名が付いたという。また、郵便局のシンボルツリーにもなっているそうだ。 (2017.12.20 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2018.01.01更新  

  245 ミヤマホオジロ(ホオジロ科)
 今朝はうっすらと積雪があったがきれいな青空。樹林に近い畑で小さくチッ、チッと鳴く声。このところ毎朝来ている冬鳥のミヤマホオジロだ。10羽ほどの群れで地上で種子などの餌を探している。そろりと近づいたが一斉に樹上に上がり逃げ出した。この雌だけが逃げずに、冠羽を立てて警戒のポーズをしばらく見せてくれた。雄の方が色彩のコントラストが鮮やかだが、雌もなかなかチャーミング。雄の写真は218に。 (2017.12.09 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.12.09更新  

  244 キトンボ(トンボ科)
 そろそろと思って池の堤防に行ってみるとやはりいた。キトンボの雄。赤トンボの仲間(Sympetrum属)だが、このあたりでは他の赤トンボがほとんど姿を消した11月に現れる。池の傍の枯草の上に好んで止まるが、同種の雄が接近すると猛然と追い払おうとする。翅の橙黄色が初冬の低い太陽光にきらめくととても美しい。近縁のネキトンボは何年も姿を見ない。キトンボは大丈夫だろうか。 (2017.11.15 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.11.16更新  

  243 コバノガマズミ(スイカズラ科)
 木々の落葉が進み、雑木林は日ごとに見通しが良くなってくる。これはコバノガマズミの赤い実。5〜7mmほどで同属のガマズミミヤマガマズミと比べると地味だが、里山の風景によく馴染む。年によって実の着き方には違いがあって、この点は植えられている柿や、自生のソヨゴ(地方名フクラシ)、ナツハゼ(同ヤマナスビ)なども同じ。今年はコバノガマズミがよく目立つ。暦の上ではもう冬。足早に季節は進む。(60もコバノガマズミ) 。 (2017.11.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.11.08更新 

  242 トチノキ(トチノキ科)
 今年の10月は雨の日が多い。今日は久々の快晴。トチノキの黄葉が青空に映える。20cm以上ある長い葉柄の先端に5〜9枚の葉がついた掌状複葉(しょうじょうふくよう)。全体で1枚の葉。個々の葉は小葉と呼ばれるがトチノキでは大きいものは30cm近くにもなる。秋が深まれば、最終的には葉柄の付け根からすべて脱落するのでスラリとした違う印象の木になる。枝の先端にはとっくに冬芽ができている。 (2017.10.26 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.10.28更新  

  241 ゲンノショウコ(フウロソウ科)
 秋祭りの季節。この時期にふさわしく神輿(みこし)のような姿は、花後のゲンノショウコ。花が散った後、雌しべの軸は長く伸び、基部に種が入った袋状のものができる。秋の良く晴れた日に実の皮が縦に裂けてくるりとまくれ上がり、中の種が勢いよく弾き飛ばされる。種を飛ばした後の姿がこのミニ神輿。カール先端の膨らみが種の入っていた袋。野外で弾ける瞬間を見るのは忍耐を要するから、弾ける前の実を取ってきて、ドライヤーでゆっくりと乾燥させると観察できる。それにしても、この反り返り具合は絶妙。ゲンノショウコの別名はミコシグサというのもなるほどね。花の写真は216に。 (2017.10.04 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.10.11更新  

  240 クサヒバリ(ヒバリモドキ科)
 そこかしこからフィリリリリ…という声が聞こえる。高くて硬質な鳴き声。主はクサヒバリ。8月後半から鳴き始めるので、秋を感じさせる音色の一つ。体長8mmほどと小さいので声を頼りに探しても見つけるのは難しい。そのくせしばしば家の中に入ってきたりする。この写真も家の中で見つけた雄を外へ出してやったところで撮影。慌てて逃げるどころか長いひげ(触角)の手入れを始めた。なかなか愛嬌のある奴だ。 (2017.09.20 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.09.21更新  

  239 ミンミンゼミ
 季節の進行は速い。セミの鳴き声も今はツクツクボウシとこのミンミンゼミだけになってしまった。このあたりではどちらも10月初め頃まで鳴き声を聞く。関西に住む者には山地のセミという印象があるが、東京都心の屋外からの天気予報では、予報士さんのバックグラウンドで盛んに鳴いている。北海道にはいるが沖縄にはいない、ということでやや涼しい気候を好むセミのようだ。ミーンミンミン…という独特の大きな声を出すが、敏感ですぐ逃げるので姿を見るのは意外と難しい。 (2017.08.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.09.12更新  

  238 シュレーゲルアオガエル
 クサギの花が芳香を漂わせている。その葉の上でシュレーゲルアオガエル(アオガエル科)が休んでいた。体長が5cmほどの大きな個体。雌だろう。指先の吸盤がよく発達していて成体は木や草の上で過ごす。浅い止水に接した窪みに泡で包まれた卵を産むので、田と雑木林が隣接する里山環境が欠かせない。雄は春に「コロロ、キリリ…」と澄んだ鳴き声を響かせる。 (2017.08.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.09.02更新  

  237 ミソハギとトラマルハナバチ
 この赤紫の花はミソハギ(ミソハギ科)。お盆の頃に咲くのでボンバナ(盆花)とも呼ばれる。湿地に生える植物で、昔はたくさんあったということだが、今はあまり見かけない。お供え用の花として大切にされていたのが、今は顧みられることもなくなったのだろう。香りはないが、緑の中に浮き上がるような色彩と豊富な蜜で多くの昆虫を引き付ける。これはトラマルハナバチ(ミツバチ科)。慌ただしく蜜と花粉を集めていた。 (2017.08.19 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.08.25更新  

   236 セグロアシナガバチ(スズメバチ科)
 一緒に草刈り作業をしていた人が機械を止めて、ハチの巣があったという。セグロアシナガバチの巣がむき出しになっていたが、幸い巣本体は無傷だった。その付近は刈り残して、翌日見に行ったら、強い日差しが直接当たっていて、働きバチが翅を高速で震わせて巣に風を送っていた。懸命に巣を守ろうとしているようだった。刈ったススキの葉を巣に被せて日よけを作ってやって、その場を離れた。 (2017.08.09 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.08.10更新 

  235 ジャコウアゲハ(アゲハチョウ科)
 234のジャコウアゲハ蛹は7月25日に羽化したが、外出していてその様子は見ることができなかった。残念に思っていたら3日後に雌1個体が現れた。クズの葉に静止して、休んでいるようだった。自宅で羽化した個体かどうかは分からないが、翅の傷みもなく、羽化後間もない個体のようだ。後翅の尾状突起が長く、翅は黄灰色で不思議な美しさ。ちなみに雄の翅は黒っぽい色で一見で区別できる。 (2017.07.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.07.30更新  

  234 ジャコウアゲハ蛹(アゲハチョウ科)
 5月31日にウマノスズクサに産卵されたジャコウアゲハの卵が、約6週間かかって蛹になった。この蛹は俗に「お菊虫」と呼ばれるが、怪談「皿屋敷」の「お菊」に由来するという。確かに後ろ手に縛られた女性の姿を想像させるような奇妙な姿。他のアゲハチョウ類の蛹とも随分違っている。4個体が終齢幼虫まで達したが、この個体だけが葉の裏で蛹になり、他の3個体はどこかへ移動したようで行方不明になってしまった。 (2017.07.17 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.07.17更新  

  233 ミゾカクシ(キキョウ科)
 漢字では溝隠。草丈15cmほどの小さな植物だが、溝を隠してしまうほどよく繁茂するということからこの名になったようだ。アゼムシロ(畦筵)という別名も捨てがたいが、湿地を好むからミゾカクシがより適切な気もする。1cmほどのユニークな形の花で、花粉ができる時期とめしべが成熟する時期をずらして自家受精を避ける仕組みをもっている。ルーペでじっくり観察すると面白い。 (2017.06.26 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.07.04更新  

  232 キイトトンボの羽化(イトトンボ科)
 ビオトープ池でキイトトンボが羽化のピークを迎えた。今日だけで10以上。大きなヤンマのヤゴやイモリもたくさんいる中で巧みに生き延びてきた個体だ。殻から出たばかりの時は小さな突起のような翅がゆっくりと確実に伸びてこのような姿に。1時間もしないうちにふわりと飛び立つが、その時はまだあの鮮やかな色はしていない。 (2017.06.21 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.06.25更新  

  231 メジロ(メジロ科)
 この頃近くの高い木でメジロがよくさえずる。姿は見えないことが多いが、今朝はよく見えるホオノキの枝でしばらく鳴いてくれた。よく通る複雑なさえずりの声。ききなしは「長兵衛、忠兵衛、長忠兵衛」とされるが、なるほどそのように聞こえる。一年中身近で見られる鳥だが、季節により見せる姿も鳴き声も違っている。愛らしい鳥である。216は冬のメジロ。 (2017.06.15 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.06.18更新  

  230 テングチョウ(タテハチョウ科)
 毎年、この時期にテングチョウが多数見られるようになるが、今年は特に数が多い。関西の各地でも大量発生しているようで、ネット上にもいくつかの報告がある。多数が飛び回ったり、建物の壁に止まったりして気持ち悪く思う人も多いようだ。写真は近くの公民館の網戸を写したもの。食草はエノキだから農業や園芸にも害はないし、数もすぐに落ち着くだろう。しかし、今年はなぜこれほどまで大量発生したのだろうか? (2017.06.10 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.06.14更新  

  229 ヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)
 220のヤマウグイスカグラの花が赤い実になった。果皮が薄くて透き通るよう。この時は夕日に照らされて緑の中に浮き上がって見えた。ほんのり甘みもあるが、青臭さも感じられる。数日後に見に行ったら全部なくなっていた。ヒヨドリ(?)が大喜びで食べたのだろう。 (2017.05.30 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.06.04更新  

  228 ギンヤンマ(ヤンマ科)
 ギンヤンマの羽化が始まった。クロスジギンヤンマとよく似ているが、胸部側面にはっきりした黒条がないのですぐに見分けられる。脱皮殻は少し黒っぽいような気がするが、ほとんど区別がつかない。当地では羽化の始まりがクロスジギンヤンマより1ヵ月遅く、交雑を避ける仕組みかとも思えるが、種間雑種もみられるということである。 (2017.05.25 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.05.28更新  

  227 ベニカミキリ(カミキリムシ科)
 この季節の甲虫をもう一種。ベニカミキリの名の通りきれいな紅色をしている。体長は15mmほど。白い花がお好みのようで、畑のカモミールに複数飛来していた。激しく動き回るし、花は風に揺れるので撮影はちょっと大変だった。魅力的な昆虫だが、幼虫が竹材を食害するので困った面もある。 (2017.05.19 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.05.24更新  

  226 ジョウカイボン(ジョウカイボン科)
 前回のコアオハナムグリ同様、この季節によく見かける甲虫のジョウカイボン。一見カミキリムシのようだが違うグループで体も柔らかい。どうせならきれいな柿の若葉と共に撮れたらと思って行ってみると、いた。たまにはこんなことも。今の時期の柿の若葉は、明るく柔らかな色で、光沢と透明感があって何とも美しい。「柿若葉」は初夏の季語だそうだ。「茂山やさては家ある柿若葉」(蕪村)。 (2017.05.08 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.05.09更新  

  225 コアオハナムグリ(コガネムシ科)
 気温が上がり、多くの昆虫たちが現れた。キク科やバラ科など多くの花に集まるコアオハナムグリ。満開のカモミールの花に数頭が集まっていた。1cm余りの小型のハナムグリの仲間で、どこでもごく普通に見かける。ミカンの花の子房を傷つけるため農業害虫とされることもあるようだが、無心に花粉を食べている様子は春らしくて悪くない。 (2017.05.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.05.07更新  

  224 テングチョウ(タテハチョウ科)
 新緑の季節になったが、エノキは葉の展開が遅い。当地では個体差はあるが4月下旬にようやく芽鱗が緩んで緑色の新葉が顔をのぞかせる。その緩んだ芽鱗の隙間に腹端を差し込んでテングチョウが産卵していた。越冬した雌で、翅がかなり傷んでしまっている。年中見かける蝶だが、年1回だけの発生で、このあとしばらく成虫を見なくなり、6月に多数の新成虫が現れる。 (2017.04.30 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.05.02更新  

  223 ムラサキケマン(ケシ科)
 山蔭のやや湿った場所に咲くユニークな形をした花。個々の花は細い筒状で4個の花弁のうち上の1個が尻尾状に伸びて距(きょ)と呼ばれる形状を作っている。ケマンは漢字では華鬘という難しい字で、仏像や仏殿の装飾品のことらしい。毒草だが、ウスバアゲハ(アゲハチョウ科)の食草である。 (2017.04.25 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.04.26更新  

  222 シオヤトンボの羽化(トンボ科)
 今日はよく晴れて一気に夏日に。道路は散ったソメイヨシノの花びらでピンクに染まっている。春はまことに慌ただしい。休耕田の低い枯草でシオヤトンボのオスが羽化を迎えた。この辺りではフタスジサナエとともに、他のトンボに先立って桜の花の頃から現れる。シオカラトンボとよく似ているが、一回り小さく、色や斑紋も少し異なる。 (2017.04.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.04.17更新  

  221 ヒオドシチョウ(タテハチョウ科)
 久々の快晴。桜の花で熱心に蜜を吸うヒオドシチョウを見つけた。どこかで越冬した個体が空腹を満たしているのだろう。翅が傷み、色も薄くなっている。間もなく産卵し、次の世代の出現は6月頃。食草はエノキ、ハルニレ、ヤナギ類など。このサクラは花が小さいエドヒガン。ヒオドシチョウは83にも。 (2017.04.13 真庭市)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.04.15更新  

  220 ヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)
 前回のクロモジ同様、4月早々から花を咲かせるヤマウグイスカグラ。よく見ると可愛い花だけど、くすんだような淡紅色で下向きに咲くのであまり目立たない。しかし、6月頃に熟す果実は、艶と透明感のある赤色でとても魅力的。つる植物ではないのでウグイスカズラではなく、ウグイスカグラ。しかし、神楽とは関係なさそうだし、ウグイスともあまり関係は無さそう。名前の由来はどうもはっきりしないようだ。 (2017.04.04 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.04.06更新  

  219 クロモジ(クスノキ科)
 今年はいつまでも寒い日が続く。しかし今日は気温も上がり、ようやくさまざまな姿の春が。これはクロモジの花。薄黄色の小さな花が集まっていて、離れたところから見ると黄色の霞がかかったよう。尖った芽は葉芽で、間もなく展開して淡い緑色を添えて爽やかな美しさを見せる。その頃には桜も咲いて春本番を迎える。秋には黒い実がなるが、この株は雄株で実はできない。 (2017.03.30 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.04.01更新  

  218 ミヤマホオジロ(ホオジロ科)
 冬鳥でスズメより少し大きい。広葉樹の明るい林縁を好むようだ。これは雄で、顔と胸の全面が黒く、眉と喉の黄色がよく目立つ。雌は色が薄いのですぐに区別がつく。雄、雌ともに警戒すると冠毛を立てる。地面で種子や虫などを食べる。通常日本では繁殖しないのでさえずりを聞くことはできない。地鳴きはチッ、チッという小さな声。そろそろ北へ旅立つころだが、まだ多数が見られる。初見の日は記録しやすいが最後に見た日というのはなかなか難しい。 (2017.03.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.03.18更新  

  217 イカル(アトリ科)
 毎年、今の時期にウソがサクラの花芽を食べに来るので見に行った。梢付近に5、6羽の群れがいたが、ウソではなくイカルだった。黄色い大きな嘴でサクラの芽を食べていた。イカルは冬は地面で植物の種を探して食べると思っていた。サクラの芽を食べるのは今回初めて目撃したが、案外さまざまなものを食べて厳しい冬を乗り切っているのかもしれない。なお、以前3でイカル、189でウソ類のアカウソを扱いました。 (2017.02.19 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.02.20更新  

  216 メジロ(メジロ科)
 今の時期、木の枝に切ったミカンを刺しておくと、メジロとヒヨドリがよくやって来る。体の小さいメジロはヒヨドリに簡単に追い払われるが、持ち前の敏捷性で隙をみてしっかりと食べている。花の蜜や果汁が大好物でヤブツバキやウメの花にもよく来る。名の通り眼の周囲が白く、英語名もJapanese White-eyeだそうだ。今は地鳴きのチィーという可愛い声で鳴きかわしているが、5月頃には複雑できれいなさえずりが林に響く。 (2017.01.26 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.01.27更新  

  215 ホトケノザ(シソ科)
 ホトケノザは秋から少しずつ咲き始めて4月頃にピークを迎える。寒に入って気温が-3.5℃まで下がった朝、畑に出てみると一面の霜で、すでに成長を始めているハコベ、オオイヌノフグリ、ナズナなども凍てついている。しかし、これらの植物は細胞が破壊されない仕組みを持っているようで、傷むことはない。たくましい植物たち。春の七草のホトケノザはこれではなく、キク科のコオニタビラコを指すというのはよく知られているところ。 (2017.01.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.01.09更新  

  214 マンリョウ(ヤブコウジ科)
 新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。正月頃は花が無い(最近はそうでもないが)ので、赤い実をつけるナンテン、センリョウ、ソヨゴ(このあたりではフクラシという)などが飾り物としてよく使われる。このマンリョウもその一つ。「万両」の字をあて、「千両」より格上の名になっているが、別に深い意味はなさそうだ。センリョウは上向きに実を付け、マンリョウは下向きなので区別は簡単。 (2016.12.30 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2017.01.01更新  

  213 コゲラ(キツツキ科)
 エナガの群れに混じってシジュウカラやこのコゲラがよく姿を見せる季節になった。自宅の窓から近い場所にあるケヤキにも毎日のようにやってくる。キツツキらしく鋭い爪のある脚と尾をうまく使って移動しながら樹皮の下に潜む虫を探している。木々もすっかり葉を落とし寂しくなったが、可愛い小鳥たちを身近で観察するのがこの時期の楽しみ。窓ガラス越しで撮影したのでソフトフォーカスの写真になってしまった。なお、コゲラは151188でも扱いました。 (2016.12.06 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.12.12更新  

  212 アキグミ(グミ科)
 アキグミの名の通り秋に実るグミ。実は小さくて直径は6〜7mmほど。10月ごろから赤く熟しているが、12月になってもまだ残っている。表面に白っぽい鱗片がたくさんあって白い点々に見える。美味しそうに見えるが、とても渋い。しかし、少しずつ減っているところを見ると鳥が食べているのだろうか? 落葉樹だがまだ葉も残っている。5月ごろに咲く白い花も地味だが上品な芳香をもっている。 (2016.12.03 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.12.04更新  

  211 ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)
 小春日和の午後、名残のキバナコスモスと昆虫たち。これはツマグロヒョウモンの雌。幼虫で越冬する蝶だから、これから産卵ということになるのだろう。他にはベニシジミヤマトシジミ、セセリチョウの仲間が来ていた。近くではナツアカネが日向ぼっこ。低い草むらではヒナバッタがかすかな鳴き声をたてていた。昆虫たちの今シーズン最後の賑わい。 (2016.11.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.11.19更新  

  210 リンドウ(リンドウ科)
 すでに2回(61180)掲載しているが、田の周辺で今年は特に多く見かける。花は茎の頂部に数個だけ咲いているものから、多いのは葉の付け根ごとに総計50を数える株もあった。根は大変苦くて健胃効果があるそうだが、葉も噛んで見るとかなり苦い。草食動物に食われることを防ぐ効果がありそうだ。花屋で売っているリンドウは北日本に自生するエゾリンドウの園芸種で、県北を中心に栽培されていて岡山県は西日本最大の産地ということだ。。 (2016.11.02 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.11.09更新  

  209 フユノハナワラビ(ハナヤスリ科)
 10月になると田の畔などにこの奇妙なものが次々と出てくる。調べてみると、フユノハナワラビ(冬の花蕨)という冬緑性のシダらしい。黄色味を帯び、立ち上がっている部分は胞子嚢穂(ほうしのうすい)と呼ばれ、上部の粟粒状のものは胞子嚢の集合。この部分が花のように見えるのが名の由来だろう。確かにこれを見ると冬も近いと感じる。緑色の栄養葉も根元に見られるが、まだ小さい。 (2016.10.19 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.10.27更新  

  208 ノコンギク(キク科)
 もう1種代表的な野菊がこのノコンギク(野紺菊)。一見ヨメナとよく似ているが区別は難しくない。葉の両面に硬い毛があってザラザラしていること。頭花を分解してみると小花に長い冠毛があること。その他よく観察するといくつかの違いに気づく。ヨメナよりやや乾いた場所が好みのようで、土手や乾いた田の畔に多い。珍しいものではないが、大きな群生が秋の日を浴びている様は見事。 (2016.10.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.10.16更新  

  207 ヨメナ(キク科)
 今週から急に空気が冷たくなり、秋が深まった感。朝露に濡れた野菊が美しい。里の野菊の代表がこのヨメナ。やや湿った場所を好んで群生する。花が美しくて葉も柔らかく、全体に優しい印象から嫁菜の名となったようで、古くは春の摘み草の代表であったらしい。しかし、強い植物で畑に生えるとちょっと厄介。白くて太い地下茎が長く伸び、引き抜こうとすると簡単に折れてなかなか全部を取ることが難しい。優しい見かけによらず、しっかりと根をおろす逞しい嫁でもあるようだ。 (2016.10.04 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.10.12更新  

  206 ゲンノショウコ(フウロソウ科)
 名の由来は「現の証拠」。煎じて飲むと下痢止めに卓効があることからという。今の時期、草原や道端にたくさんの花を咲かせている。花は紅色のものと白色のものがあり、西日本では紅花が多いとされるが、当地では白ばかり。地域差があるようだ。同じ場所に両方が混じって咲いているのを見たこともある。写真の左の花は青紫色の葯(やく)があり、花柱は閉じている。右は葯は枯れてしまい、花柱は開いている。自家受精を防ぐ雄性先熟という仕組み。 (2016.09.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.09.17更新  

  205 ツクツクボウシ(セミ科)
 岡山県には13種のセミがいる(岡山県野生生物目録2009改訂版による)が、当地ではそのうち8種の声を聞くことができる。種ごとに鳴く時期がずれているからセミの声で季節の移ろいを感じることができる。ヒグラシアブラゼミもいつしか聞かなくなり、今はミンミンゼミツクツクボウシだけが鳴いている。写真はツクツクボウシの雄。腹を震わせて懸命に鳴いている。近くで聞くと、「ツクツクボウシ!」の声にビーンというような音も重なっている。去りゆく夏を惜しむような気分にさせる鳴き声。 (2016.09.03 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.09.04更新 

  204 ヘクソカズラ(アカネ科)
 葉や茎に独特の臭気があるためにひどい名をつけられている、として有名な植物。それだけではなく、他の植物を覆ってしまうほどよく生育し、塀の下部などに沿ってまっすぐ蔓を伸ばしてはびこる性質もあり、好まれないことが多い。しかし、花はなかなか可愛いし、葉が枯れた後の果実も風情がある。この花を見ると、かつて大学の恩師が「『娘十八、番茶も出花』には続きがあってね…『ヘクソカズラも花盛り』というんだよ」と笑いながら話しておられたことを懐かしく思い出す。他では聞かないから、かの先生の創作だったのだろうか? 別名はヤイトバナ、サオトメバナ。 (2016.08.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.08.20更新  

  203 アメリカネナシカズラ(ヒルガオ科)
 セイタカアワダチソウに絡みついた黄色い糸くずのようなもの。アメリカネナシカズラという北アメリカ原産の外来植物。葉緑素をもたない寄生植物。他の植物に巻き付き、多数の突起状の寄生根を宿主の組織に食いこませて養分を吸収する。今の時期、白い花を多数咲かせている。種子の発芽時には通常の根があるが、他の植物に寄生すると根は枯れてしまうという。まことに奇妙な植物。 (2016.08.06 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.08.07更新 

  202 コオニユリ(ユリ科)
 中国地方は18日に梅雨明け発表があり、強烈な日差しとなった。それに合わせるかのようにコオニユリの花が畔の斜面で咲き始めた。よく栽培されるオニユリとよく似ているが、花がやや小さく、オニユリのような珠芽(むかご)はできない。このユリも数を減らしている。理由は、生育地が藪になる、無造作に刈られてしまう、イノシシに鱗茎を食われる、などだろう。自然の営みに人が関わることによって維持されてきた里山環境が変わりつつあるということだろうが、何とか保全したい植物の一つである。 (2016.07.18 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.07.20更新  

  201 ヤブカンゾウ(ユリ科)
 
道端や林縁で普通に見かける。梅雨時に花びらがねじれたような不思議な印象の花を咲かせる。晴天よりも雨の日や雨上がりがよく似合う。雌しべと雄しべの大部分が花びらのように変化して八重咲きのようになっているが、普通の線状の雄しべもある。種子はできない。有史以前に中国から持ち込まれたと考えられている。藪萱草という漢字で、薬草の甘草(マメ科)とは無関係。春の若葉はくせもなく美味しい。それにしても不思議な形の花だ。花びらを1枚ずつ外していくと何とも興味深い。  (2016.07.06 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.07.08更新  

  200 ケリ(チドリ科)
 
ケリが田んぼ周辺で繁殖しているようだ。チドリの仲間でハト大だが脚と翼が長い。この付近で見るのは今年が初めて。田んぼの畔か草原で巣を作っているようだ。散歩コースの道を歩くと必ず2羽が「キリリ、キリリ」と鋭い声で鳴きながら頭上を飛び回って威嚇する。翼の内側はきれいな白だが先端部は黒くて鮮やかなコントラスト。後ろに伸ばした脚は尾の先を超えている。中国地方では冬季だけに飛来する鳥だったらしく、岡山県でも繁殖が確認されたのは近年になってからということだ。  (2016.06.23 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.06.26更新  

199 アゲハモドキ(アゲハモドキガ科)
 
今の時期ではまだまだ日の高い午後4時ごろ、笹の葉に何かが舞い降りた。アゲハモドキだ。アゲハチョウの仲間のように見えるがガの一種。この写真ではわからないが、体側に赤い部分があり、翅の色もジャコウアゲハの雌によく似ている。ただし、大きさはかなり小さく、この写真の前翅頂間は7cmほど。ジャコウアゲハは毒成分を体内に蓄えていて鳥が食べないそうだが、そのジャコウアゲハに擬態して身を守っているといわれる。、このガを当地で見るのは初めて。食草とされるクマノミズキは多いのだが。  (2016.06.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.06.16更新  

  198 ササユリ(ユリ科)
 
梅雨の季節も悪くないと思わせてくれるのがこのササユリ。清楚な姿と甘い香りが素晴らしい。野生のものだから、純白から濃いピンクまで株によって花の色には変化がある。イノシシがこのユリ根を好むので荒らされてしまった場所も多いようだ。我が家の場合は急斜面で石が多く、笹の根が地面を縛っているせいだろうか、今年も無事花を楽しむことができた。ある山で業者らしき人間が大量に掘っていったという話も聞いた。心が曇ってしまう嘆かわしい話。  (2016.06.10 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.06.13更新  

  197 ハナウド(セリ科)
 
林縁の日当たりがよく、しかし湿り気の多い場所によく見られるハナウド。今の時期に白い小さな花を多数つける。白い花火が広がったようで爽やかな印象。一つの花序の中心部の花は花弁が小さく、周辺部は大きい。その中でも外向きの花の花弁は特に大きく、2深裂している。4月の展開したばかりの柔らかい葉は「うど菜」と呼ばれて食用にされる。しかし、それは岡山県北部など限られた地域だけのようで、私が持っている2種類の山菜ガイドブックにも取り上げられていない。  (2016.05.27 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.05.30更新  

  196 モートンイトトンボ(イトトンボ科)
 
この橙黄色のきれいなトンボはモートンイトトンボの未成熟メス。体は小さいが夕日を浴びて静止している姿を逆光気味で見るととても美しい。成熟すると黄緑色になる。101ではオスを取り上げたが、こちらも鮮やかな色彩をもつ。田んぼビオトープでは、この魅力的なイトトンボが今最盛期で、多数を見ることができる。絶滅が危惧される種のようで、たしかに他所で見たことがない。2年程前から本種が増え始め、逆にたくさんいたアジアイトトンボをあまり見なくなった。ほとんど同じ大きさのイトトンボなので同所で共存は難しいということかもしれないが本種の方が優勢となった理由は何だろうか?  (2016.05.22 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.05.27更新  

  195 ギンリョウソウ(イチヤクソウ科)
 
斜面下の落葉を積み上げたところから真っ白なギンリョウソウの花茎が姿を現した。漢字では銀竜草と書くが、うつむいた花の姿はタツノオトシゴや白馬の頭を思わせる。光合成色素をもたないので透き通るような白色だが、花の中を見ると青っぽいめしべの柱頭と黄色っぽいおしべの葯が見える。以前は腐葉土から栄養を得ていると考えられていたが、最近の研究では樹木が光合成で作った養分を、根と共生関係にある菌経由で得ているということらしい。落葉を掘ってみると花茎は10〜15cmほどあり、下部には小さな粒状の構造が多数ある。ここから養分を吸収しているのだろうか。まことに不思議な植物。  (2016.05.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.05.10更新  

  194 キアシナガバチ(スズメバチ科)
 
2階のデッキに上がって春の風景を楽しんでいると大型のアシナガバチが飛んできた。キアシナガバチだ。しばらく様子を眺めているとデッキの木材をかじりはじめた。細い繊維をかじり取っては口で丸くしている。そのうちどこかへ飛び去るが、またやってきて何度も繰り返している。そう、このハチは越冬から目覚めた女王で今、巣作りの真っ最中。古くなった木材から繊維を剥ぎ取って、唾液と混ぜ合わせ、軒下などでおなじみのあの巣を作る。働き蜂が育つまでは女王が1匹で頑張る。そっと見守ってやろう。 (2016.04.22 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.04.25更新  

  193 キリギリス幼虫(キリギリス科)
 
春の花々が次々と咲きそろい、昆虫も多くなってきた。タンポポの花の上ではキリギリスの幼虫をよく見かける。どうやら花粉を食べているようだ。体も小さく、移動力も乏しい今の時期のキリギリスにとっては都合の良い食糧ということだろう。従来のキリギリスは近年ニシキリギリス、ヒガシキリギリスに分割され、この地のものは形態や分布からニシキリギリスとしてよいと思うが詳しくはよくわからない。 (2016.04.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.04.16更新  

  192 ミツバツチグリとモモブトカミキリモドキ
 
3月下旬から4月にかけて、斜面の草地でよく目立つ黄色い花がミツバツチグリ(バラ科)。根茎が塊状で葉は3小葉からなるのでこの名がある。本家のツチグリ(バラ科)というのは希少で岡山県では野生絶滅とされている。このあたりで普通に見られる似た花には、ヘビイチゴ、オヘビイチゴなどがあるが、花や葉の形状をよく見れば区別は難しくない。この花にはモモブトカミキリモドキ(カミキリモドキ科)という小さな甲虫が蜜を舐めによく来ている。他の小昆虫も来ているが圧倒的に本種が多い。雄の後脚腿節が膨らんでいるのが名の由来。 (2016.04.06 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.04.08更新  

  191 コスミレ(スミレ科)
 
3月下旬から4月初めになると野の花が次々と咲き始める。中でも道端で咲くスミレを見つけると、ああ春が来たとうれしい気分になる。スミレの仲間は種類が多く、このあたりだけでも8種ほどが見られる。これはコスミレ。春早くから咲き始める。決して小型のスミレではないが、他のスミレがまだ咲かないこの時期に、花茎も短く葉も小さいが、薄紫のきれいな花を咲かせるこのスミレは可愛い印象で、この名で呼ばれることも不思議ではない。日当たりの良い南向きの斜面に多い。 (2016.03.29 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.04.04更新  

  190 テングチョウ(タテハチョウ科)
 
3月上旬は気温の変動が激しくて戸惑うことが多い。でも二十四節季の啓蟄を過ぎる頃になると、天気の良い暖かい日には昆虫の活動が見られるようになる。まず姿を見せるのが成虫で冬越しをしていた虫たち。キタキチョウニホンミツバチ、そしてこれはおなじみのテングチョウ。水辺のセリの葉に止まり春の陽光を楽しんでいるかのように見える。もっともこのチョウは真冬でも少し気温が上がった日には姿を見せることがある。どのような場所で寒さをしのいでいるのだろうか。 (2016.03.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.03.08更新  

  189 アカウソ(アトリ科)
 
冬から春にかけては鳥たちの活動がよく目立つので、ついそちらに目が向いてしまう。この鳥は毎年今の時期に姿を見せる冬鳥のアカウソ。日本で見られるウソの仲間は亜種レベルで3種ということだが、このあたりに姿を見せるのは体下面が赤味を帯びるアカウソのようだ。雄は喉の部分がきれいな紅色をしている。5、6羽の集団でソメイヨシノの花芽を食べに来る。きれいな鳥だが動作がゆっくりしているし、時々ごく小さな声でフィ、フィと鳴くだけなので気付きにくい。ウソというのは口笛の古語ということだが(Wikipedia)、なるほどそのような声だ。 (2016.02.21 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.02.23更新  

  188 コゲラ(キツツキ科)
 
この時期としては珍しい快晴。小鳥たちの鳴き声も今日はひときわよく響く。コゲラがコナラの細枝でしきりに虫を探している様子。スズメ大の可愛いキツツキ。小さいけれど鋭い爪で樹の幹や縦の枝に止まり、尾で体を支える姿は大型のキツツキと同じ。一年中姿を見ることができる。群れを作らず単独で暮らすが、冬場はエナガの群れに混じっていることも多い。キツツキは漢字では啄木鳥。文字通り木を啄ばむ(ついばむ)鳥。木に潜む虫を相当量食べているのだろう。 (2016.02.11 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.02.13更新  

  187 ツグミ(ツグミ科)
 
集団で移動してくる冬鳥のツグミも、この時期は単独で畑や草地の地面にいることが多い。盛んに嘴で落ち葉や土をはね飛ばしては餌を探している。時々顔を上げて上空への警戒も怠らない。どのような餌を食べるのか興味があって望遠で何コマも撮影するが、動作が早く、その瞬間を捉えるのは難しい。しかし今は小さな昆虫を見つけたようだ。植物の種子らしいものをくわえたコマもあった。このような場所ではツグミの羽毛は見事な隠蔽色になっている。 (2016.02.02 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.02.04更新  

  186 ミヤマホオジロ(ホオジロ科)
 
10cmほど雪が積もった朝、ミヤマホオジロが数羽でススキの種子を食べに来ていた。冬に姿を見せる渡り鳥で、スズメよりやや大きい。雄は眼の上と喉が黄色でよく目立つが、この個体は雌で地味な色彩。雑木林の林縁などで見られ、小さなチッという地鳴きで気付くことが多い。それにしてもススキのような小さい種子も食糧として利用するのには驚く。今日は雪が積もって地面で種子を拾うことができないからだろうか。 (2016.01.20 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.01.21更新  

  185 ノスリ(タカ科)
 
まだ霧が晴れない朝の9時半頃、棚田の電柱の上でノスリがゆったりとあたりを見渡していた。冬場に時々見かけるタカの仲間。見晴らしの良い場所で餌のネズミや小鳥を探していたのだろうか。カラス大でずんぐりとした印象。眼にも鋭さはなく、可愛い顔つきをしている。この写真は飛び立つ寸前のコマなのでやや前傾姿勢になっている。体色が薄いので幼鳥かもしれない。タカを近い距離で見られるとやはり嬉しいものだ。 (2016.01.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.01.06更新  

  184 アオキ(ミズキ科)
 
アオキは樹林下に多い常緑低木。夏場は地味だが、冬枯れのこの時期には青々とした光沢のある葉と1,5〜2cmもある大きな赤い実がよく目立つ。ヒヨドリが丸呑みするのを見たことがあるが、あまり人気はないようで長く残っている。春の花の時期まで残っていることもある。花は3月頃から咲き始める。果実のような派手さはないが、紫褐色の星のような花は春を告げるようでなかなか魅力的。学名はAucuba japonica というが、属名のAucuba(アウクバ)は方言名のアオキバ(青木葉)に由来するという。 (2015.12.27 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2016.01.03更新  

  183 ガマの穂綿(ガマ科)
 
初冬の湿地ではこのような「綿菓子」がいたるところに。これはガマ(蒲)の穂が崩れて綿毛の付いた種子を飛ばしているところ。穂にぎっしりと並んだ種子(左の茶色い部分)の一部が風などでゆるむと、そこから一気に崩れ、綿毛を開いて風に乗って飛んでいく。種子の総数は10万個ほどもあるという(多田多恵子著「種子たちの知恵」による)。これほどの数があっても発芽率がよくないのだろうか、猛烈にはびこるようなことはない。かつてはこれをふとんの綿として使ったので「蒲団」という漢字をあてるそうだ。 (2015.12.19 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.12.21更新  

  182 モズ(モズ科)
 
ぐずついた天気が続いて久しぶりによく晴れた日の朝。モズのキイキイという高い声がいつになく騒がしかった。雄4羽が縄張り争いを繰り広げているようだった。それほど激しく攻撃し合うわけではない。1羽が樹の梢や電線に止まると他個体が飛んでくる。静止していた方は反撃することなく逃げる。入れ替わって静止したところに他の雄が飛んでくると今度は逃げる。こんなことの繰り返し。どの個体が優勢なのか一向にわからない。1時間以上続いていたがいつしか静かになった。翌朝、付近の一番高い木の梢で1羽の雄が静かにあたりを見回していた。この個体が勝者なのだろうか。しかしどのように決着したのかよくわからない。写真はキリの木の梢で鳴く雄。 (2015.11.11 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.11.13更新  

  181 ヤマハゼ(ウルシ科)
 
雑木林の伐採跡地がカラフルに染まっていた。ひときわ目を引くのがヤマノイモの黄葉とヤマハゼの紅葉。同じくらいの大きさのヤマハゼの若木が多く、緑や黄色の中に赤く鮮やかに浮き上がってとても美しい。樹林下で眠っていた種子が、伐採で明るくなって一斉に発芽したのだろう。ヤマハゼとヤマウルシはよく似ていて紛らわしいが、小葉の幅が狭く、側脈の数が20対ほどあることなどからヤマハゼと判断した。 (2015.11.06 津山市)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.11.08更新  

  180 リンドウ(リンドウ科)
 
オミナエシやアキノキリンソウの花も終わり、寂しくなった斜面を彩るリンドウの花。田の周辺では花の前に刈られてしまうことが多いが、注意して刈り残してやると今の時期、紫の花が遠目にもよく目立って美しい。この写真は斜面の上から垂れ下がった株に群れ咲く花々。漢字では龍胆(竜胆)。根がとても苦く、健胃効果を持つことから生薬として「龍胆(りゅうたん)」と呼ばれ、それが訛ってリンドウの名になったという。 (2015.10.23 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.10.29更新  

  179 ルリタテハ(タテハチョウ科)の羽化
 
ユリ(カサブランカ)の葉を食べていたルリタテハの幼虫が順調に成長し、蛹になって羽化の時を迎えた。羽化が近づくと蛹の色は黒っぽくなる。この蛹もずいぶん黒ずんできたので羽化の瞬間を撮影しようと気にかけていた。昼頃に蛹の殻が割れ始めているのに気付き、急いでカメラを取りに行って戻るとすでに脱出した後だった。ずいぶんすばやく脱出するようだ。この日はここで十分に翅を伸ばし、次の日、暖かくなってから飛び去った。成虫で越冬する蝶なので、これから栄養を蓄えて越冬にそなえるのだろう。 (2015.10.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.10.20更新  

  178 ヤクシソウとキタキチョウ
 
日中の日差しはまだまだ強いが、空気はきりっと引き締まり心地よい。そんな季節に良く似合うヤクシソウ(キク科)。いたるところに生えてくるので刈ってしまうことも多いが、できるだけ残すようにしている。花が綺麗だし、虫たちのお気に入りでもあるから。チョウ、ガ、ミツバチの仲間などがひっきりなしに吸蜜に来ている。今日はキタキチョウ(シロチョウ科)がご執心。目に鮮やかな黄色の共演。強い斜め光線もあり、露出が難しい被写体ではある。 (2015.10.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.10.10更新  

  177 ウスバツバメガ(マダラガ科)
 
毎年9月下旬から10月上旬にかけて、朝早くから白い蛾が多数ヒラヒラと飛び、この時期の風物詩のようになっている。ウスバツバメガという昼飛性の蛾だ。翅の鱗粉が少なくて透明感があり、後翅には尾状突起があるのでこのような名をもつ。成虫は年に1回だけ、今の時期に現れる。この写真はサクラの枝で交尾中のもの。左の細い触角の個体が雌、右が雄。幼虫越冬で幼虫はサクラやウメなどの葉を食べるということだ。幼虫は派手な体色をもつらしいがまだ見たことがない。来年には探してみたい。 (2015.09.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.09.30更新  

  176 マツムシソウ(マツムシソウ科)
 
高原の秋の花の代表、マツムシソウ。爽やかな色の花が風に揺れる様はまことに涼しげで、登山者を癒してくれる。このような形状の花は頭状花(とうじょうか)または頭花(とうか)と呼ぶが、キク科の花と同じように多数の小花からなる。中央部の小花は浅く5裂した筒状だが、周辺部の小花の下側の花びらは3裂して大きく外へ突き出し、頭花を目立たせている。マツムシソウの名の由来は諸説あるが、はっきりしないようだ。 (2015.09.20 真庭市上蒜山)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.09.22更新  

  175 ヤマガラ(シジュウカラ科)
 
アカマツの林でヤマガラが数羽賑やかに活動している。しきりにアカマツの松ぼっくりをつついているようだ。双眼鏡は持っていなかったので、高倍率ズームのデジカメで撮影し、後でパソコン上で拡大して見た。松ぼっくりの鱗の間から種子を引っ張り出しているところが写っていた。ヤマガラは夏には主に昆虫などの動物質を、冬には主に果実や種子を食べるということだ。エゴノキの種子を好むのはよく知られているが、マツの種子もお気に入りのようだ。 (2015.09.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.09.15更新  

  174 コケオトギリ(オトギリソウ科)
 
8日は二十四節季の白露。草の葉に白い露が結ぶ季節という意味だそうだ。湿った休耕田で赤く染まった小さな草が目に止まった。木々の紅葉はまだ早いが、この草紅葉は見事。しかも黄色の小さな5弁の花を咲かせている。初めて見る植物で名前を調べるのにちょっとてこずったが、花の特徴からこの名にたどり着いた。コケのように小さいことからこの名になっているらしい。種子での繁殖以外に、11月頃に珠芽(むかご)を作って無性的な繁殖もするということなので継続して観察したい。 (2015.09.08 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.09.09更新  

  173 オナガアゲハ(アゲハチョウ科)
 
クサギの花はアゲハチョウの仲間がよく吸蜜に来る。今日は珍しくオナガアゲハの雌が来た。今の時期のアゲハチョウ類は翅が傷んでいてちょっと哀れを誘うことが多いが、この個体は長い尾状突起も折れず、比較的きれい。しかし写真で見ると右の前翅が傷んでいる。間もなく食草のコクサギサンショウカラスザンショウなどに産卵して命を次の世代に委ねるのだろう。暑かった今年の夏も終わりのようだ。 (2015.08.29 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.08.30更新  

  172 ヤブデマリ(スイカズラ科)
 
残暑は厳しいが夏もそろそろ終盤。高原では涼しい風が吹くようになった。8月後半から10月にかけての楽しみは木の実ウオッチング。緑一色で単調だった森に彩りが戻ってくる。これはヤブデマリの実。緑色だったものが今の時期から赤く色づき、熟すと黒く変化する。花序の枝も赤くなるのでよく目立つ。春は白い花で虫たちを呼び、秋は赤い果実で鳥たちにアピールする。季節と共に変化する植物の姿を追うのも楽しい。 (2015.08.11 真庭市)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.08.22更新  

  171 キツネノカミソリ(ヒガンバナ科)
 
8月になると森陰でこの花が目を引くようになる。ヒガンバナ(bP124)と同じLycoris属の有毒植物で、やはり花の時期には葉はない。ヒガンバナのように注目されることはないが、朱色の炎を思わせる花はこの時期を象徴するようにも思える。8月は戦火で不条理な死を余儀なくされた方々への祈りの日が続く。15日は終戦の日。しかし今年は、「戦後」を否定したい一部の人たちによって新たな「戦前」が作りだされるのではないかと落ち着かない8月である。 (2015.08.11 真庭市)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.08.13更新  

  170 キカラスウリの花
 
カラスウリ類は秋に赤や黄の果実がよく目立つが、花は夜に咲くので気付きにくい。しかし、このように縁が細かく裂けた独特の美しい姿で、一度見ると忘れられない。雌雄異株でこれは雄花。夜に活動するスズメガなどが花粉の媒介をするようだ。この植物の根から採れるデンプンは、江戸時代には天花粉(てんかふん・天瓜粉とも)の名で現在のベビーパウダーのように利用されたという。その名残りか、私が子どもの頃にも「あせも」よけの粉は「テンカフン」と言っていた。でも「カタクリ粉」と同じで、すでにキカラスウリのデンプンではなかっただろう。 (2015.08.05美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.08.08更新  

  169 アブラゼミの羽化
 
暗くなる頃からアブラゼミの羽化が始まった。地上20cm位の細枝。セミでもトンボでも蝶でも羽化シーンは何度見ても感動的。セミや多くのトンボ類では、羽化の前半は頭部を下にぶら下がるようにして体を徐々に引き出し、後半は体をグッと持ち上げて抜け殻につかまり、全身を引き出すと静止して翅を伸ばす。アブラゼミの翅は褐色だが、この段階では白っぽく、縁部と太い脈に淡青色が入って美しい。脈の中に体液を送りこむことによって翅が伸びるということだが実にうまくできているものだ。蚊の攻撃に耐えられずこのあたりで観察終了。翌朝6時頃に見たらすでに姿はなかった。無事飛び立ったのだろう。 (2015.07.29美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.07.31更新  

  168 イソノキ(クロウメモドキ科)
 
枝の先端近くに鮮やかな赤い実がよく目立つ。イソノキという。2、3年名前がわからず写真を?フォルダに入れていた木だ。花が咲いているときには気付かず、赤い実ができてあれ?と思う。ある年、春から花を見てやろうとずっと注意していてようやく見ることができ、名前にたどりついた。6月に、小さくてほとんど開かず、つぼみと変わらないような花を少しずつ咲かせる。雨で花粉が流されないようなしくみかもしれない。漢字では磯の木だが海岸沿いには分布しない。この名も不思議。 (2015.07.23美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.07.24更新  

  167 ブッポウソウ(ブッポウソウ科)
 
ブッポウソウは夏鳥として日本に渡ってくる。大きさはハトよりやや小さいくらい。環境省レッドデータブックで絶滅危惧種となっているが、岡山県では保護活動の成果で局所的ながらかなりの数を見ることができる。ここ美咲町でも姿を見かけるので巣箱を設置したところ毎年繁殖が行われるようになった。光沢のある深い青緑色で嘴と脚が赤橙色。翼の内側に大きな白斑があり飛翔時にはよく目立つ。飛行の名手でもあり飛ぶ姿は美しいが、鳴き声は「ゲッ・ゲゲゲッ」というような悪声。今頃は子育ての末期でそろそろ巣立ちという時期。この個体も何となく幼げで巣立ったばかりの若鳥かもしれない。 (2015.07.14美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.07.14更新  

  166 キイトトンボ(トンボ科)
 
キイトトンボが繁殖期を迎えているようで活発に動いている。体調40mm程で腹部が太くイトトンボの仲間にしてはたくましい印象。雄(写真)の腹部は鮮やかな黄色で先端部の背面は黒い。湿地や放棄水田などでよく見かけるありふれた種類だが、明るい黄色〜黄緑の体色、上下動しながらの飛行、雄が直立姿勢をとる連結産卵など見ていて楽しいイトトンボ。葉に付いた小さな昆虫を引きはがすようにして盛んに捕食する。他のイトトンボ類もそうだが、小さくても生態系の中で果たしている役割は大きいのだろう。 (2015.07.03美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.07.06更新  

  165 ウツボグサ(シソ科)
 
散歩中にウツボグサの大きな群落を見つけた。漢字では空穂草または靫草。空穂(靫)というのは矢を収納する筒状の武具のことで、この草の花後の枯れ穂の姿からこの名がつけられたという。まっすぐに伸びた茎の先に紫色のシソ科特有の唇形花が集まってつく。緑の中に紫の花が浮かび上がって美しい。この場所は手入れする人がいなくなって荒れた細道。ちょっと複雑な気持ちになる。 (2015.06.22美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.06.23更新  

  164 イチヤクソウ(ツツジ科)
 
樹林の中の小道脇。日は射さないがそれほど暗くもない場所で、今年もひっそりとイチヤクソウの花が咲いた。花茎の高さは20cmほど。径1cmほどの白い花が下向きに咲く。梅雨時の蒸し暑く湿った道を歩くのはちょっと気が滅入るものだが、この花を見つけるとうれしくなって、しばし脇にしゃがみ込み、低い目線で観賞する。花も魅力的だが樹林の風景も新鮮に見える。以前はイチヤクソウ科とされていたが、最新の植物分類体系ではツツジ科とされる。 (2015.06.17美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.06.18更新  

  163 モリアオガエルの卵塊
 
新聞にモリアオガエルの産卵が報じられていたので、そことは違うが県北の湿原を訪ねた。まずまずの数を確認できたのでひと安心。このカエルは下に水がたまっている場所の木の枝や、時には田の畦の草むらなどにも産卵する。卵塊は直径10〜20cmほど。中で卵が孵ってオタマジャクシの状態で下の水中に落下する。成体も見たかったが残念ながら鳴き声だけ。他にはハッチョウトンボやトキソウ・ノハナショウブの花などが見られた。しかしこの湿原もあまり保全策が講じられている様子ではないので今後が気になる。 (2015.06.09 津山市)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.06.12更新  

  162 ネジキ(ツツジ科)
 
5月後半は少雨で困ったが、6月2日の夜から翌朝にかけてかなりの量の雨が降り、その日に梅雨入りの発表。それに合わせるかのようにネジキの花が咲いた。長さ8mmほどの壺形で白い花が並んで下向きに咲く。この木は幹がねじれたように見えるところからこの名がある。冬芽の頃の若枝が赤くて美しいが、それ以外は地味な木である。しかし、入梅の頃に純白の花を多数つけた様は清楚で美しく、顔を近づけると素晴らしい芳香もある。雨に濡れた花も風情があって、梅雨の季節も悪くないと思わせてくれる。 (2015.06.03 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.06.05更新  

  161 アオスジアゲハ(アゲハチョウ科)
 
アオスジアゲハゴンズイの花からせわしく吸蜜していた。この花は小さくて目立たないが、香りが良く蜜も多いようで昆虫がたくさん集まる。今日見ただけで他に蝶はアサマイチモンジクモガタヒョウモンヒメウラナミジャノテングチョウ。蝶以外ではキイロスズメバチベニカミキリ、小型のハチやハエの仲間など。ゴンズイという奇妙な名前については、役に立たない木なので役に立たない魚であるゴンズイの名をあてた、という説が紹介されることもあるが、花粉媒介昆虫の生活を支えるという大切な役割を果たしていて、昔の里人もそのことに気付いていたはず。魚のゴンズイ由来説は根拠のない思いつきに過ぎないだろう。 (2015.05.26 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.05.27更新  

  160 ニッポンヒゲナガハナバチ(コシブトハナバチ科)
 
天気の良い日、アイリスの花にさまざまな昆虫が来ていた。これはニッポンヒゲナガハナバチの雄。名の通り触角がたいへん長くて体長ほどもある。ただし、これは雄だけ。よく見ると胸の後ろのほうに何か付いている。毛の長いハナバチ類で時折見かけるが、これはダニなどではなく、ランの花の花粉塊。ハチがランの花にもぐり込んで上部の雄しべに触れると、先端のカプセル(葯)がバネ仕掛けのようにくるりと反転して花粉の塊を押しつける。その根元には粘着部があって虫の体にしっかりと接着する。そして他の花に花粉をまとめて運んでもらう。不思議で面白い世界がここにも。 (2015.05.15 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)  2015.05.19更新  

  159 オニグルミ(クルミ科)
 ゴールデンウイークも過ぎ、緑が日一日と濃くなっていく。新しい葉の展開と同じ頃に花を咲かせる樹木が多いが、これもその一つでオニグルミの雌花。色も形も不思議な花。花びら?と思う濃赤色のものは雌しべの先端部(柱頭)で、ここで花粉を受ける。その下の部分は花弁やがく片などに相当する部分が合着したものとされ、内部の子房を包んでいる。先端が粘る白い毛が密生している。雄花の集団は雌花の少し下の部分から房状に垂れ下がるが、この木ではすでに枯れて落下していた。左側の葉と花のつぼみはこのオニグルミにからみついているツルウメモドキのもの。(2015.05.10 岡山市北区)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.05.12更新  

  158 ホオジロ(ホオジロ科)
 小鳥の声がよく響く季節になった。キリの木の梢でホオジロが大きな声でさえずっていた。双眼鏡で見ると口を大きく開いて発音しているのがよくわかる。鳥の声を人間の言葉に置き換えて覚えやすくしたものを「聞きなし」というが、ホオジロの聞きなしは有名で、「一筆啓上仕り候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」または「源平つつじ白つつじ」。個体により前者に近いものと後者に近いものがいるような気がする。「特許許可局」のホトトギスがやってくるのももうすぐ。(2015.05.03 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.05.04更新  

  157 カタクリ(ユリ科)
 県北西部、鳥取県との県境になる尾根。そこかしこにカタクリの群生があって今がちょうど開花期。西南日本では少ないが、岡山県では北部に分布地が点在する。落葉広葉樹がまだ葉を展開しない早春に開花し、その後地上部は枯れて姿を消す。最近はよく耳にするようになったが、このような植物はスプリング・エフェメラル(春植物)と呼ばれ、「春の妖精」という表現をされることも多い。反り返った薄桃色の花が群れ咲く様子はその言葉にふさわしい。発芽から開花までに7〜8年を要するという。カタクリが咲く自然を大切にしたいと思う。(2015.04.24 新庄村)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.04.26更新  

  156 ミツマタ(ジンチョウゲ科)
 県北東部の粟倉村を訪ねた。よく手入れされた明るい杉植林の中で、ミツマタの花が満開。木漏れ日に輝いて小さな明かりをいくつも灯したよう。名の通り枝先が三つ又になっていて、それぞれの先端部に20個ほどの花が頭状に集まってついている。花弁はなく、筒状のものは蕚(がく)。枝の外皮の下に強靭な繊維をもち、コウゾ、ガンピとともに和紙の原料として有名。お札の原料としても使われているそうだ。岡山県北部、美作(みまさか)地方は昔からこのミツマタの栽培が盛んであったようで、この場所では今も栽培されているのだろう。(2015.04.16 西粟倉村)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.04.19更新  

  155 コブシ(モクレン科)
 道路脇に10m超のコブシの大木がある。今ちょうど満開で、枝先にたくさん着いた白い花が見事。同じ科のタムシバと葉ではすぐに区別がつくが、花はよく似ていて、花の時期には葉がないので紛らわしい。しかしコブシでは花のすぐ下に小型の葉が付いている場合が多いので、これでわかる。コブシの名は果実がデコボコで人の握りこぶしに似ていることによるという。漢字では「辛夷」の字をあてるが、中国ではこの字は木蓮をさすそうだ(Wikipediaによる).。写真のこの木は自生なのか植えられたものなのか、はっきりしない。(2015.04.09 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.04.10更新  

  154 イボタガ(イボタガ科)
 春にだけ現れる大型の蛾。左右翅の先端間の長さ(開張)は8〜10cmほどある。複雑な独特の翅の模様をもつ。前翅には大きな眼状紋があって、鳥などの外敵を驚かせる効果があるのだろう。食草はイボタノキ、ネズミモチ、ヒイラギ、トネリコなど。この個体は近所の人が家の外壁に止まっていたのを持ってきてくれたもの。気温が低く、うまく飛べないので草の上に下ろして撮影した。最近は数が減ってきているのか久しぶりに見ることができた。(2015.03.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.03.31更新  

  153 ツクシ
 春のお彼岸のころになると、日当たりの良い南斜面にツクシが一斉に出てくる。言うまでもなくスギナ(シダ植物、トクサ科)の胞子茎。成熟すると上部の膨らんだところから大量の緑色がかった胞子を出す。この胞子には弾糸というひも状のものがついていて乾湿運動をする。湿ると胞子本体に巻きついた状態になり、乾くと瞬時に伸びて胞子を弾き飛ばす。胞子を春の風に乗せて遠くに飛ばす精妙な仕組み。(2015.03.20 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.03.21更新  

  152 フキノトウ
 内陸部の当地では3月前半はまだまだ寒さの厳しい日が多く、朝、うっすらと雪化粧ということもよくある。そんな日のフキノトウ。フキは雌雄異株(しゆういしゅ)で雄株と雌株がある。よく見比べると、フキノトウと呼ばれる頃からつぼみの形状で区別がつく。この写真は雌株。雄株(昨年の82は雄株)の花茎は花が終わるとすぐに枯れてしまうが、雌株の花茎は上に伸びて白く美しい綿毛で種子を飛ばす。それはもう一月以上後の話。(2015.03.10 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.03.15更新  

  151 コゲラ(キツツキ科)
 スズメ大の小型のキツツキ。一年中姿を見かける。冬はエナガの群れと一緒に行動していることも多い。ギーという特有の鳴き声と木をつつくコツコツという音で気づくことが多い。今日はウワミズザクラの細枝で何かに執着している様子だったが、写真を拡大して見るとカマキリの卵鞘だった。つつかれて形が変わっているので種類ははっきりしないが、オオカマキリハラビロカマキリだろう。外敵から卵を守るために高い木の梢に登って産卵したのだろうが、目ざといコゲラに見つかってしまったようだ。コゲラのタラララッというドラミング音が響く春も近い。(2015.02.25 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.02.26更新  

  150 ネコヤナギ(ヤナギ科)
 このカタツムリのようなものはネコヤナギの花芽。赤褐色の殻は昨年の葉の付け根の部分が肥厚したもの(画面下部のものはまだ枯れた葉が残っている)。真冬にはこの殻が枝にぴったりと張り付いているが、ここ数日、中から白い綿毛が顔をのぞかせ始めた。これが雌花序と言って、おなじみの「ネコヤナギの芽」。3月になると殻は脱落してツヤツヤした綿毛の塊が細い枝に並び、その中からめしべが突き出してくる。よく見ると綿毛と殻の間にはカプセル状の鞘のようなものもある。つまり花芽は綿毛、カプセル、殻と3重のカバーで被われていることになる。役目を終えた葉まで利用した完璧な防寒対策には驚くばかり。(2015.02.16 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.02.18更新  

  149 アセビ(ツツジ科)
 昨年末に郵便局でもらったカレンダーに月々の時候のあいさつ例が出ている。2月は「余寒の候」、「春寒厳しい折から」など。内陸部の当地の2月も厳しい寒さの日が多い。天候が安定せず雪もよく降る。しかし、2月になると他の花に先だってアセビが咲きだす。この花を見ると、もう少しの辛抱だと思う。カレンダーの中にこういうのもあった。「寒さの中にも春の足音が」。(2015.02.09 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.02.11更新  

  148 アカゲラ(キツツキ科)
 今朝は珍客アカゲラの来訪。ムクドリ位の大きさのキツツキの仲間。背中の八の字を逆にしたような白斑がよく目立つ。この個体は後頭部が赤いので雄。自宅周辺でもたまに見かけることはあったが、警戒心が強く、すぐに逃げられていた。今日は10分以上もいて、クリやコシアブラの枯れた枝をしきりにつついていた。キツツキの仲間は足指の2本を前向き、2本を後ろ向きにして木の幹にとまるが、写真で拡大するとそれが確認できる。最近は高倍率ズームのデジカメが手頃な値段で手に入るので、自然観察のツールとしてたいへんありがたい。(2015.01.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.01.30更新  

  147 透かし俵
 これはクスサンの繭。長さ6cmほど。網目状のその形状から「透かし俵(すかしだわら)」と呼ばれる。クスサンは9〜10月に羽化するから今の時期にある繭はすべて抜け殻。この写真のものは網の一部が破れ、中にあるはずの蛹の抜け殻もないので、おそらく羽化前に外敵に食われてしまったのだろう。しかし、大変丈夫な網で、指で引っ張ったくらいでは全く破れない。かつてはクスサンの終齢幼虫から絹糸腺を取り出して引き延ばし、テグスを作ったという。その丈夫な成分で網を編んでいくのだろう。蛹を守る頑丈なバリア。この網を破った犯人は誰?(2015.01.24 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.01.26更新  

  146 ヒヨドリ(ヒヨドリ科)
 今日は大寒。寒さ厳しい日が続く。これはおなじみのヒヨドリ。里山から市街地まで普通に見られる。繁殖期以外は植物食で木の実を好んで食べる。甘いものも好きでツバキ、ウメ、サクラなどの蜜を吸う。木の実も減り、花には早い今の時期はさすがに食べ物に不自由するようで、畑に残ったハクサイやキャベツをよく食べに来ている。この日は地面で大きな葉を食べているので、よく見るとダイコンの葉。捨てられていたものを見つけたようだ。以前には春先にタンポポの花を食べるのを見たこともある。いろんなものを食べて冬を乗り切るたくましい鳥だ。(2015.01.13 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.01.20更新  

  145 ツグミ(ツグミ科)
 冬鳥の代表選手ツグミ。岡山県には11月上旬頃やってきて4月頃までを過ごす。渡ってきた当初は大きな群れで行動し、木に残った柿などを食べるのをよく見かける。今の時期には単独〜数羽で、地面に降りて虫などを探す姿を見ることが多い。しかしたまたま訪れたこの場所では、かなり大きな集団でクロガネモチの実をついばんでいた。この実は鳥たちの好物でよく食べられるが、内部の堅い種子は消化されずに糞と共に排出され、離れた場所で芽生えるチャンスができるので、双方にメリットがある。赤い色は鳥たちへのアピールのようだ。(2015.01.12 総社市)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.01.13更新  

  144 エナガ(エナガ科)
 今の時期、天気の良い日には必ずエナガの群れが雑木林にやってくる。チュリリ、ジュリリと独特の声で絶えず鳴き交わしているので、ああ来たなとすぐに気がつく。体長はスズメと同じくらいだが、長い尾が体長の半分を占めるので、スマートで愛らしい印象。和名は柄の長い柄杓(ひしゃく)に由来するとか。小さな嘴で枝や樹皮をつついて餌を探し、忙しく移動していく。この写真のリョウブの幹に白い斑点がたくさん付いている。確認が必要ではあるがエナガがカイガラムシを食べた痕跡のように見える。1個体は小さいが、エナガが果たしている役割はとても大きいのかもしれない。(2015.01.04 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.01.07更新  

  143 ナンテン(メギ科)
 新年明けましておめでとうございます。本サイトも3年目に入ります。中身の向上もなかなか進みませんが、時折訪ねていただけたら幸いです。
 お正月ということで縁起物のナンテン。名前が「難を転じる」に通じるので、というのはよく知られた話。そうでなくてもこの時期、艶のある赤い実と常緑の葉が冬の陽に輝くさまは見る目に心地よい。垂直に近い崖に垂れ下がるように実をつけているのを見ることも多い。そのような厳しい環境に適応するたくましさももった樹のようだ。今年が難事のない穏やかな1年でありますように。(2014.12.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2015.01.01更新
  

  142 ヤツデ(ウコギ科)
 ヤツデの花は11〜12月に咲く。この花は面白い咲き方をする。左は(ピークを過ぎているが)雄しべがあり、先端には白い葯(やく)が見える。この時期には雌しべはまだ小さく未熟な状態(雄性期の花)。右はより早く開花した花で、雄しべも花弁も脱落してしまい、代わりに花柱が突き出している(雌性期の花)。このようにヤツデの花は両性花でありながら、雄花から雌花へと移行していくことによって自家受粉を避けている(雄性先熟・ゆうせいせんじゅく)。逆に雌性先熟という植物もある。ただこの写真のように雄性期の花と雌性期の花が混在すれば、株内での交配を完全に避けることにはならないだろうと思うのだが…。もう少しよく観察する必要がある。(2014.12.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.12.28更新  

  141 センダン(センダン科)
 葉をすっかり落とした高木に黄褐色の実が群がりついていたらそれはセンダンの木。果実には金鈴子(きんれいし)というきれいな呼び名があって、俳句で使われるようだ。確かに鈴なりの果実が、冬の晴れ間に輝くように揺れる様は美しい。センダンの名の由来には諸説あるが、千珠(せんだま)または千団子(せんだんご)からという説(深津・小林「木の名の由来」、東書選書)がわかりやすい。この果実はかつて駆虫剤として利用されたということで、苦味成分があり、鳥も好まない。しかし、電線に多数止まったムクドリがこの実の核を糞とともに地面に落とすのを見たことがあるので、時期が来れば利用されるのだろう。(2014.12.14 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.12.21更新  

  140 ヒヨドリジョウゴ(ナス科)
 野山の風景もすっかり寂しくなった。そんな中で色鮮やかな果実を見つけた。ヒヨドリジョウゴだ。鵯上戸と書き、野鳥の鵯(ヒヨドリ)がこの実を好んで食べることに由来するという。しかし、この実は有毒物質を含むので好んで食べることはないとしてある資料も。一体どちらだろうか?成長旺盛なつる植物なので毎年早々に刈ってしまうが、一部残しておいて身近で観察する必要がありそうだ。それにしても、果実が鳥や小動物に食べられることで種子散布を図る植物のように見えるし、そのための鮮やかな色だと思うが、それが有毒とはどういうことだろう?一度に食べ尽くされないように?(2014.12.10 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.12.15更新  

  139 イカル(アトリ科)
 早くも師走。イカルが里にやってきた。1羽だけでヌルデの実を熱心に食べていた。黄色い大きな嘴とクリッとした目が魅力的だ。もうしばらくして春が近づく頃には独特の美声も聞かせてくれるだろう。ヌルデの実も今はまだたくさん残っているが、小鳥たちの冬場の大切な食料となっているようで、やがてすべて無くなってしまう。ヌルデは地味であまり役に立たない木のようだが、花には多くの虫が集まるし、このように果実も鳥たちの命を支える。人間の物差しだけで自然を見てはいけないと思う。今朝はイカルが2羽になっていた。仲間を連れてきたようだ。(2014.12.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.12.06更新  

  138 フユイチゴ(バラ科)
 10時を回った頃にようやく霧が晴れ、日が差し始めた。落ち葉が積もった雑木林の林床に今フユイチゴがたくさんの実をつけている。透け通るような赤い果実に低い位置からの陽光が差し込んでつやつやと輝く。ありふれた自然の中にも感動がある。
 フユイチゴの花は9月頃に咲く。1つの花に雌しべが多数あって、それぞれの子房が果実となる集合果と呼ばれるものだ。中の種子がざらつくがなかなか美味しい。もっと寒くなって鳥たちが地上で餌を探すようになると素敵なご馳走となるのだろう。(2014.11.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.11.29更新
  

  137 オオムラサキの幼虫
エノキの落葉をめくってオオムラサキ(タテハチョウ科)の幼虫を探した。このエノキは毎年発生が見られる木だが、なぜか今年は落ち葉の量が少なく、幼虫も3頭しか見つけられなかった。2本の角と背中の4対の突起が特徴だ。夏に葉の上で孵化した幼虫は、エノキが葉を落とす頃になると幹を伝って下に降り、落ち葉の裏に張り付いて越冬する。葉上にいる時は緑色をしているが、今は枯れ葉と同じような色に変っている。6か月もの長い期間この状態で寒さをしのぎ、春に再び幹を上って若葉を食べ成長を再開する。この頃には体色は再び緑色になる。しかし、無事に冬を越せるのはごく一部だろう。そっと落ち葉を元通りに戻した。(2014.11.20 高梁市)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.11.24更新  

  136 マムシグサ(サトイモ科)
 落ち葉がたまった地面にひときわ目に付く真っ赤なツブツブ。マムシグサの熟した果実だ。この時期には葉は枯れ、茎も倒れているので、これは何だろうと思う人が多いようだ。サトイモ科の花は肉穂花序(にくすいかじょ)といって多数の小さな花が多肉の軸につく。マムシグサの花もも同じ構造で、さらに外側が緑色の仏炎苞(ぶつえんほう)というカバーに包まれている。秋になると花は赤色の果実となり、軸はさらに肥大して暗赤紫色の台座になる。仏炎苞は枯れて剥がれ、このようなものが現れる。ちょっと毒々しい色なので口にする人はまずないと思うが、シュウ酸カルシウムを含み、毒性をもつので食べてはいけない。(2014.11.16 新庄村)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.11.18更新  

  135 ホトケノザ(シソ科)
 おや?と思われる方も多いだろう。これは春の野の代表的な花だ。その花が今、畑でかなりの数咲いている。陽だまりでは他にも春の花が見られる。オオイヌノフグリ、ナズナ、コスミレ、ゲンゲ(レンゲソウ)など。珍しいことではなさそうだ。まだこの時期、天気の良い日には活動している昆虫もいるから、無駄にはならないのだろう。昆虫の側からもありがたい開花ということになる。春のような穏やかな日もあれば、北風に木の葉が舞い上がる日もあって冬へと季節が進んでゆく。(2014.11.12 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.11.14更新  

  134 ヤブコウジ(ヤブコウジ科)
 棚田の斜面の草が茂ったところを刈っていたら赤いものが見えた。丁寧に草をのけるとヤブコウジの実だった。雑木林の樹下や林縁で普通に見られる植物だが、この場所は予想外だった。しかしここは夏の直射を避けられ、秋から早春にかけては日当たりが良いという好環境なのかもしれない。ごく小さな樹で10〜20cmほどしかない。色どりの乏しい冬に赤い実が愛らしい。正月の縁起ものとしては「十両」と呼ばれることもあり、万両(ヤブコウジ科)、千両(センリョウ科)、百両(ヤブコウジ科のカラタチバナをさす)より番付?は低いが、したたかな強さをもっているようだ。(2014.11.06 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.11.09更新  

  133 キタキチョウ(シロチョウ科)
 2、3週間前までよく花を訪れていたツマグロヒョウモンなどのヒョウモンチョウ類も見なくなった。代わってこのごろの晴天の日には、写真のキタキチョウアカタテハキタテハなどがよく花に来ている。いずれも成虫で越冬する蝶たちだ。冬越しのためのエネルギーを蓄えているのだろうか、熱心に吸蜜をしている。この小さな花はキツネノマゴ(キツネノマゴ科)。漢字では「狐の孫」。この花の穂をキツネの尾に見立てたとか、花がキツネの顔のようだからと諸説あるようだが、面白い名だ。「キツネノゴマ」と思い込んでいる人も多いようで、以前の私もその一人。(2014.10.30 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.11.01更新  

  132 リョウブ(リョウブ科)
 身近な木々の葉も色づき始めた。これはリョウブ。紅葉と書くべきか、それとも黄葉か。個体差もあるようでこの木は黄色味が強い。カエデ類ほどの華やかさはないが、青空に映えてきれいだ。リョウブは地味な木だが、春の若葉と秋の葉の色、どちらもとても魅力的。この秋はウワミズザクラヤマザクラの紅葉も美しい。コナラもそろそろ。静かに里山の秋が深まってゆく。(2014.10.24 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.10.26更新  

  131 チカラシバ(イネ科)
 今日は二十四節気の霜降(そうこう)。霜が降りだす頃という意味だそうで、その通り朝晩グッと冷え込むようになった。この季節、当地では朝に深い霧が立ち込めることがしばしば。写真はチカラシバの穂。黒っぽく見える部分が実(果実)で、その根元から、長いものでは2cm以上もある針状の毛が何本も伸びている。この毛の先端や、からみついたクモの糸に小さな水滴がたくさんついて、なかなか面白い。力芝というように頑丈な草で簡単には抜けないし、このまるでブラシの毛のような部分も、実が熟す頃にはバラバラにはずれて犬の毛や毛糸にくっつく。やっかいな草だけど、この季節にこんな風景を見るために少し刈り残したりもする。(2014.10.18 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)   2014.10.23更新  

  130 キジ(キジ科)
 最近、雄のキジをよく見かける。鳴き声もよく聞く。春の繁殖期の鳴き声は「ケッケーン」に近いような声で、直後に両翼を胴に打ちつけて「ブルル」とも「ドドッ」とも聞こえる音を出す(母衣打ち・ほろうち)。今の季節は「ケッケー・ケッケー…」と甲高く鳴き、母衣打ちはしない。冬の餌場確保のための縄張り宣言かなとも思うがよくわからない。この写真は歩くコースを予測してカメラを構えて固まっていたら、案の定至近距離に。キジくんも不審に思ったかしばらく固まっていてくれた。日本の国鳥で岡山県の県の鳥にも指定されている。(2014.10.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.10.18更新
  

  129 アオイトトンボ(アオイトトンボ科)
 アオイトトンボ科というトンボのグループがある。イトトンボの仲間(イトトンボ科)よりひとまわり大きい体をしている。このあたりではアオイトトンボオオアオイトトンボホソミオツネントンボの3種がいるようだ。写真のアオイトトンボは5月頃から11月上旬くらいまで成虫がいる。あまり活発に飛ぶトンボではないので目につきにくいが、繁殖期のこの時期には林縁や水辺で時折見かける。アオイトトンボとオオアオイトトンボはこのように翅を八の字型に開いて静止する特徴がある。アオイトトンボの雄は成熟すると複眼が深いブルーになって間近で見るととても美しい。(2014.10.10 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.10.15更新
  

  128 ヤマガラの水浴び
 小鳥たちの水浴び用に浅い容器に水を入れてある。高さ1m位の支柱の上にあり、周囲を見渡すことができる。すぐ近くには逃げ込める林もある。警戒心の強い小鳥たちにも受け入れられているようで、年間を通じて数種類の鳥たちが利用する。今日はこのヤマガラとシジュウカラが何度もやってきて盛大に水しぶきを上げていた。鳥たちにとって、羽毛につく虫や汚れを落とすのに水浴びは欠かせないようだ。秋の午後の強い斜光線で背景の林が暗くなってしまったが、水しぶきがよくわかるのは怪我の功名。(2014.10.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.10.11更新
  

  127 ツマグロヒョウモンのさなぎ
 畑のニンジンの葉にぶら下がっているツマグロヒョウモンのさなぎを見つけた。幼虫の食草はスミレ類だから、移動してきてここでさなぎになったのだろう。撮影のため邪魔な葉を整理したが本当はもっと密集した中で目立たない状態だった。さなぎは突き出したとげ状のものが何本もあってちょっと異様な姿。おまけに下の方5対は金色に輝いている。これは何か意味があるのだろうか? 顔を動かして見る角度を変えると金色のとげが朝の光にキラキラ輝いて小さな不思議な世界。敵を怖がらせる効果があるのかもしれない。(2014.10.07 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.10.08更新
  

  126 ツルニンジン(キキョウ科)
 晩夏から秋にかけて花が咲くツルニンジン。つる性で根が高麗ニンジンの根に似ることからこの名がある。花は広い鐘形で長さも直径も3cmほど。内面に紫褐色の斑紋がある。ジイソブという別名をもつ。これは「爺のそばかす」という意味の方言で、この花のしみのような斑紋に由来するという。少し小さめのよく似た花が咲くバアソブという植物も図鑑の隣に出ているが、これはまだ見たことがない。花が面白いので一部の株は残すようにしているが、他の植物に絡んで煩わしいので茎を切ってしまうことも多い。切られると、茎や葉、がくや花冠からも異臭のする白い乳液を出す。(2014.10.05 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.10.05更新
  

  125 スジボソヤマキチョウ(シロチョウ科)
 シオン(キク科)の花が満開。この花にはいろんな蝶がよく来る。秋のきらめくような日差し、澄んだ空気、薄紫の花、蝶の翅の色。舞台装置と役者がそろって素敵な空間が出現する。今日は珍客スジボソヤマキチョウの雄、雌各1が来た。この蝶も減りつつあるようで、このあたりでも一昨年のこの時期に1頭を見かけたきり。今日は花の蜜に夢中でしばらく滞在してくれた。逆光線に透ける翅が美しく、こちらもしばし夢見心地。 (2014.09.26 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.27更新
  

  124 ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
 秋分の日を中日としてその前後3日を合わせた7日間が秋のお彼岸。毎年これに合わせるかのように一斉に花を咲かせるヒガンバナ。田のあぜが特に良く似合う。花は見事だが種子はできず、球根でしか増えない。古い時代に中国から帰化した植物と考えられている。全草が有毒で、土に穴を掘る小動物を防ぐため、あぜや土手に植えられ全国に広がったようだ。また球根を水で十分に晒して毒抜きをすれば食用にもなり、救荒食でもあったらしい。人々の暮らしと深いかかわりをもつ植物であり、印象の強い植物でもあるので日本全国で千以上の里呼び名があるそうだ。 (2014.09.20 吉備中央町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.22更新
  

  123 オオイトトンボの潜水産卵
 オオイトトンボは通常雄雌が連結したまま、雌が水中の植物に産卵する。雄が体を直立させて周囲を警戒していることもある。このペアは雌が産卵しながら後ずさりして水中へ入り、ついには雄までも完全に水没してしまった。この状態でおよそ3分間。出てきたオオイトトンボは体や翅が濡れるでもなく、すぐに飛ぶこともできた。後で写真を拡大して見ると体や翅の周りに空気の層ができている。うまくしたものだ。水面反射を除くため偏光フィルターを使って撮影。 (2014.09.13 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.16更新
  

  122 ツリフネソウ(ツリフネソウ科
 121と同じ場所でたくさん咲いていたのが、このツリフネソウ。ユニークな花の形をしている。3枚の花弁と3枚の蕚(がく)からなるが、同じ色をしているのでちょっと見た目にはよくわからない。開いている方の反対側末端が渦巻状に巻いているが、これは蕚の一部で距(きょ)と呼ばれる。ここに蜜を貯めて虫を誘っている。ツリフネソウという名は、花が帆かけ舟を吊るしたような形、または花器の「釣舟」に似た形ということに由来するということだが、たしかにバランスよく吊るされているように見える。(写真:2014.09.09 真庭市)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.13更新
  

  121 ウラギンヒョウモン(タテハチョウ科)
 久しぶりに好天が続いたので県北の森を訪ねた。近くにはキャンプ場もある場所だが、夏の賑わいは無く静かで落ち着いた雰囲気。渓流沿いの湿地には黄色いオタカラコウが咲いていて、ウラギンヒョウモンミドリヒョウモンミヤマカラスアゲハなどの蝶がが多数訪れている。忙しく飛び回って初秋の陽光にきらめくようだ。しかし多くは翅が傷んでいて季節の変わり目を感じさせる。(写真:2014.09.09 真庭市)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.11更新
  

  120 エサキモンキツノカメムシ
(ツノカメムシ科)
 背中の逆三角形の部分(小楯板・しょうじゅんばん)に淡黄色のハートの紋をもつエサキモンキツノカメムシ。タラノキに来ていた。日本の昆虫学の草分け江崎悌三博士(1899-1957)に献名されたesakiiという学名をもつので和名にもエサキが入っている。このカメムシは母虫が卵と初期の幼虫を保護することでも知られる。なるほどハートを背負った愛のカメムシ…というのは人間の勝手な思いつき。 (写真:2014.09.02 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.08更新
  

  119 センニンソウ(キンポウゲ科)
 低木にからみついたセンニンソウが白い十字形の花をつけている。4枚の花弁のように見えるものは蕚(がく)で、花弁はない。この仲間の分類上の属名はClematisで園芸種のクレマチスと同じ。園芸種の華やかさはないが、純白の花は清楚でかすかな芳香もある。しかし、これは毒草でウマクワズの別名もあるそうだ。仙人草という名は、花後の果実に白いひげがあるのを、仙人のあごひげまたは白髪に見立てたのではないかという。 (写真:2014.09.02 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.04更新
  

  118 クズの花(マメ科)
 今日から9月。不順な天候の8月だった。8月1か月間の津山の降水量を調べてみると331.5mmとあった。過去10年間の平均値の2.4倍近くになる。隣の広島県では土砂災害で多くの人が犠牲になった。暗い8月になってしまった。秋は穏やかであってほしいと願う。さて、野山ではクズの花が盛り。秋の七草のひとつで花は上品な芳香をもつ。かつては食用、薬用、飼料、生活資材として利用された植物だが今は利用されることもなく山野を覆いつくす有害植物となってしまっている。
 (写真:2014.08.29 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.09.01更新
  

  117 カムフラージュ
 少しお遊びを。この写真の中に昆虫が1匹いるのだけど、どこでしょうか?みごとに周囲に溶け込んで姿を隠している。おまけに近づいても動かずじっとしている。このようにしてトカゲや鳥といった天敵から身を守っているのだろう。逆にスズメバチ類のように毒をもっている昆虫は、よく目立つ色彩をして危険をアピールしている。毒もないのにそのような強い昆虫に姿を似せているものもある。昆虫の護身術もさまざま。この写真はキリギリスの仲間のクサキリ。右上のあたり、ササの葉の上にいる。わかりました?
 (写真:2014.08.28 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.08.29更新
  

  116 ナツアカネ(トンボ科)
 今日は久しぶりに強い日差しが戻り、気温も32℃位まで上がった。棒の上で逆立ちしているトンボはナツアカネの雌。赤トンボと呼ばれる仲間の一種で、雄は成熟すると全身が赤くなるが雌は腹部の背面だけが赤くなる(褐色の個体もある)。このポーズはオベリスク姿勢と呼ばれ、赤トンボの仲間や、ショウジョウトンボハッチョウトンボなどでよく見られる。太陽光にあたる面積を小さくし、腹部や翅に風がよく当たるようにして体温の上昇を防いでいるのではないかと考えられている。 (写真:2014.08.21 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.08.23更新
  

  115 ノカンゾウ(ユリ科)
 放棄田の一角、マコモやススキが生い茂っている場所にノカンゾウを見つけた。同じ仲間のヤブカンゾウはいたるところで見かけるが、ノカンゾウは近辺ではここにしかない。やや湿った場所を好むようだ。この仲間は中国で「忘憂草」などと呼ばれるところから、わが国でも古くから「忘れ草」の名が使われているそうだ。植物図鑑でもユリ科ワスレグサ属となっている。「忘れ草」は万葉集にも登場する。望郷の念、思慕の念を断ち切りたい想いを詠んだ歌だ。色が濃く八重でくどい印象のヤブカンゾウではなくこちらのノカンゾウまたはハマカンゾウだろうと推測する。 (写真:2014.08.13 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.08.20更新
  

  114 クロアゲハの吸水
 今年の夏はちょっとおかしい。照りつけるような日差しがほとんどない。。今朝も雲が垂れ込め、時折小雨が降るという梅雨時のような天気。そんな中、刈り草を積んだ場所にクロアゲハの雄が来た。よく見ると口吻を伸ばして枯れ草の表面から吸水している様子。時折腹端から水滴を排出している。アゲハチョウやシロチョウの仲間でよく見られる行動だ。切通しの水が滲み出しているような場所や川岸の砂地でよく見かけるが、このような場所で見るのは初めて。吸水するのは若い雄ばかりで生殖活動に必要な成分を吸収しているらしい。そういえばこの個体も新鮮で翅に傷みも全く無く、青光りしてとても美しい。翌日には同じ場所にキタキチョウが数匹吸水に来ていた。 (写真:2014.08.14 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.08.16更新
  

  113 ツリガネニンジン(キキョウ科)
 台風一過、久々の爽やかな朝。池の堤でツリガネニンジンが咲き始めた。青空と、この淡青紫色の花を見るとホッとするようなうれしい気分になった。小さな花が輪生するように下向きに咲く。花の形から「釣鐘(つりがね)」。大きな根を朝鮮人参に見立てて「人参」という名がついたそうだ。若芽はトトキと呼ばれ、「嫁にやるのもおしござる」と謡われた美味しい山菜ということだが、まだ食べたことがない。根は痰切りなどの薬効があり、きんぴらなどにして食用にすることもあるそうだが、これも未体験。 (写真:2014.08.11 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
2014.08.11更新
  

  112 キアシナガバチ(スズメバチ科)
 真夏日となった日の午後、キアシナガバチがひんぱんに犬の水を飲みにやってくる。飛んでくる方向を探すと外階段の下の目立たないところに大きな巣があった。その巣の近くにしばし張り付いて観察と撮影。運んできた水は空いた巣室に少しずつ吐き出すようで水滴がいくつも見られた。また盛んに翅を震わせて風を起こすような行動をとる個体も(写真はキアシナガバチのページに掲載)。巣の温度を下げて卵や幼虫を暑さから守る行動だろう。本能行動に感情移入は禁物だが、心打たれるものがある。アシナガバチは危険な虫との先入観だろうか、巣を見つけたら殺虫剤をかけて殺すことをまず考える人もいる。懸命に生きている生命に対する冒涜とも思える。 (写真:2014.07.29 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)2014.08.05更新  

  111 カワラナデシコ(ナデシコ科)
 秋の七草のひとつ、カワラナデシコが咲き始めた。深い緑の背景に淡紅紫の花が浮かび上がるよう。花の色は株によって若干の濃淡がある。花弁の先は深く裂けて糸状になり、繊細で可憐な印象を与える。見かけによらずたくましい植物のようで、丈も高いのでチガヤなど他の草にも負けていない。しかしより大型の草や木が茂って日照が遮られると姿を消してしまう。土の湿り気も必要なようで荒地では見かけない。この花も適度に管理された人里環境が最もお好みなのだろう。 (写真:2014.07.30 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.31更新  

  110 ツマグロヒョウモンの産卵
 これはツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)の雌。漢字では褄黒豹紋。雌の前翅端が黒いことに由来する名。雌が地面や背の低い植物上を歩きまわっていたら産卵行動。食草はスミレ類で、この写真は腹部を曲げてニョイスミレに産卵しようとしているところ。他のヒョウモンチョウ類がほとんど年1回しか発生しないのに対し、本種は暖地では年4、5回の発生を繰り返すという。また他のヒョウモンチョウ類と異なり本種には夏眠の習性がないので真夏でも姿を見る。都市部でも幼虫がパンジーやビオラを食べて育つたくましい蝶。幼虫や蛹の姿も面白い。 (写真:2014.07.20 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.25更新  

  109 ニイニイゼミ(セミ科)
 梅雨が明け夏本番。ニイニイゼミが羽化のピークを迎えている。これはその抜け殻。細い草の地表から10〜20cmの所で見つけることが多い。表面に泥をかぶっているので他のセミとはすぐに区別ができる。前脚部分はガッチリとたくましく、地中生活の幼虫時代の姿を示している。里山ではごくありふれたセミだが、都市部ではほとんどいない。子ども時代の記憶をたどれば、都市開発で水田が消えていった頃から本種も減少の一途をたどり、いつしかいなくなった。水田が作りだす湿潤な空気や土壌が欠かせないセミのように思う。 (写真:2014.07.20 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.22更新  

  108 オオバノトンボソウ(ラン科)
 続けてランの仲間、オオバノトンボソウ。黄緑色なのでつぼみのように見えるが十分開いている。小さな花が1株に20個ほど咲く。この仲間の花は後方に距(きょ)と呼ばれる細い筒状のものが伸びて、トンボのように見えるところからこの名がある。花は下向きに咲くが、正面から見るとあの「クリオネ」のような姿でこれまた面白い。木漏れ日が差す林縁で、株は毎年出てくるが開花にまで至ったのは4年ぶり。なかなか気難しいようだ。 (写真:2014.07.17 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.18更新  

  107 ネジバナ(ラン科)
 公園の芝生などでおなじみのネジバナ。空き地や田のあぜなど、よく草刈りが行われて日当たりのよい所にも出てくる。だから刈られてしまうことも多いわけだが、花が可愛いので刈り残されていることもある。小さなピンクの花が30個あまりねじれるように着く。右上がりに巻くものと左上がりに巻くものが同じくらいある。1つの花を倍率の高いルーペで観察すると確かにラン科の花。白く見えるのは唇弁(しんべん)と呼ばれるラン科特有の花弁で、繊細なガラス細工のようでとても美しい。モジズリの別名をもつ。 (写真:2014.07.08 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.13更新  

  106 ネムノキ(マメ科)
 どんよりとした梅雨空を彩ってくれるピンクのフワフワの花。おなじみのネムノキ。よく見かけるがちょっと不思議な花。このフワフワは花びら? そうではなくこれは長く突き出した雄しべ。枝先についた10〜20個の花がひとまとまりとなって、1花あたり30本以上ある雄しべを伸ばすと遠目にもよく目立つ花になる。雌しべも糸状で雄しべにまぎれているが、受粉後はマメ科らしいさや状の実をつける。夜になると葉を閉じて眠っているように見えるところからネムノキの名がついたという。  (写真:2014.06.30 津山市)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.09更新  

  105 オオコオイムシ(コオイムシ科)
 この奇妙なものは、たくさんの卵を背に載せたオオコオイムシの雄(下が頭)。水生のカメムシ類で、水田など浅い水域で農薬の影響がないところでは割合よく見かける。この仲間は、雌が雄の背部に卵を産み付け、雄は卵が孵化するまでそれを背負ったまま生活するという変わった習性をもつ。したがって子負虫。一体幾つの卵を背負っているのかと、写真をプリントして印をつけながら数えてみた。草に隠れてはっきりしないところもあるが90個以上! そして左上方には孵化したばかりの幼虫も1匹。頑張るお父さんというところだが、孵化して幼虫になると世話はせず、捕食対象としてしまうこともあるという。  (写真:2014.06.21 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.07.03更新  

  104 ガマ(ガマ科)
 休耕田のガマが花を咲かせている。写真中央、円柱形の「がまの穂」と呼ばれるもの。上の茶色い部分が雄花の集合で揺らすと大量の黄色い花粉が出る。下の緑色の部分が雌花の集合。雄花部分は程なく枯れ落ち、雌花部分は茶色に変わってくる。風媒花だから虫を呼ぶ装飾は無い。雌花の部分をほぐして高倍率のルーペで見ると綿毛をまとった3mmほどの雌しべがぎっしりと並んでいる。その数は推定約10万という(多田多恵子著「種子たちの知恵」)から驚く。ガマは漢字では蒲。蒲鉾(かまぼこ)はこの穂の形から、蒲団(ふとん)は雌花が成熟した穂をほぐして綿として使ったことからという(同書)。何とも興味深い花だ。  (写真:2014.06.20 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.06.30更新  

  103 マタタビ(マタタビ科)
 山の緑もすっかり濃くなった。山林の手入れが不十分なせいだろう、林縁部の高いところまでツル性植物が絡みついていて、梅雨時にはマタタビの白い葉が遠目にもよく目立つ。マタタビの花はツルの下に着くので葉に覆われて目立たないが、この白い葉と芳香が目印となって虫たちを集めるのだろう。この白い部分の組織はどうなっているのかが知りたいが、個人持ちのツールでは限界があり、ネット上にもあまり詳しい情報はない。高校生物部などの研究材料として好適だと思うがいかがだろう。  (写真:2014.06.14 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.06.23更新 

  102 ドクダミ(ドクダミ科)
 梅雨の季節、道端や林縁の日陰にドクダミの花をよく見かける。実はこれが1個の花ではなく、上に突き出した部分に多数の花が集まっている。白っぽい糸状のものは雌しべの先端が3裂したもので、黄色っぽいものが雄しべ。雌しべ1個と雄しべ3個がセットになっていて下の方から成熟してくる。花びらはないが痕跡だろうか、小さな突起のようなものが散在している。小さいのでちょっと大変だったが、数えてみたら70個ほどの花が集まっていた。したがって上の穂状の部分は植物学的には、花序(かじょ)。白い花びら状の4枚は花序を包んでいたものだから総苞(そうほう)ということになる。 (写真:2014.06.11 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.06.16更新  

  101 モートンイトトンボ(イトトンボ科)
 昨年早春から棚田の休耕田を借りて水を張り、冬場もそのままにして「田んぼビオトープ」にしている。昨年6月に見たことのないきれいなイトトンボがごく少数現れた。それがこのモートンイトトンボ。次世代がうまく育ったようで、今年は驚くほど数が増えた。他にも多くの昆虫、小動物、水生植物や湿地性植物など興味深い生きものが次々現れる。「生物多様性」とか「生態系」とか、わかりにくい言葉もここではすぐに体感できる。全国の耕作放棄田のごく一部でもこのような形にできないものだろうか。乾田化や農薬の影響で姿を消した多くの生きものが復活するはずだ。 (写真:2014.06.09 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.06.12更新  

  100 メスグロヒョウモン(タテハチョウ科)
 6月になるとヒョウモンチョウの仲間をよく見かけるようになる。今日はメスグロヒョウモンの交尾が見られた。この蝶は名の通り雌(左側)が黒っぽい色をしているので、雄雌が別の種のように見える。しかしどちらもそれぞれの美しさがあってとても魅力的。このあたりではそれほど珍しい種類ではないが、ウツギの白い花に来ていると思わず見とれてしまう。食草はスミレ類。 (写真:2014.06.03 美咲町 少しトリミングしています)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.06.06更新  

  99 アカシジミ(シジミチョウ科)
 今年はゴンズイの若木にたくさんの花が咲いた。地味な花だけど、爽やかな芳香がしてチョウ、ハナカミキリ、ハチなどたくさんの虫たちが来ている。その中にアカシジミがいた。翅の表、裏ともにきれいなオレンジ色で魅力的な蝶だが、このあたりではあまり見かけない。見つけても近づけないことが多く、なかなか写真は難しい。今日はチャンスと思ったが敏感で数コマしか撮らせてもらえなかった。随分昔、信州で夕暮れ時に群飛しているのを見て感激したことがあったが、もう一度そんな光景を見たいものだ。 (写真:2014.06.02 美咲町 少しトリミングしています)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.06.04更新  

  98 ヘビイチゴ(バラ科)
 半日蔭の空き地にヘビイチゴの真っ赤な果実がたくさんできていた。子どもの頃は毒があると言われていたので手を触れることもなかった。実際は毒はないが食べても全然美味くない。ヘビが出そうなやや湿った場所に多いのでこの名がついたように思えるが、ヘビとは何の関係もない。表面のツブツブが本当の果実で、大きく膨らんだ部分は雌しべがついていた花床部が発達したもの。これは食用のイチゴと同じ構造だが、ヘビイチゴでは甘みが全くないので、食べて種子を運ぶ鳥や動物がいるのだろうかと気になる。もちろんヘビは食べない。 (写真:2014.05.28 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.31更新  

  97 ウスバシロチョウ(アゲハチョウ科)
 ウスバシロチョウは年1回、5月に成虫が現れる。岡山県では北部の中国山地に近い所で多数発生するが、中南部では全く見かけない。シロチョウという名がついているがモンシロチョウスジグロシロチョウなどのシロチョウ科ではない。したがってウスバアゲハと呼ばれることもある。モンシロチョウよりひとまわり大きく、飛び方もやや重そうでシロチョウ科とは違っている。幼虫が蛹になる時に糸を吐いて繭をつくるというチョウとしては珍しい習性をもつということだが、残念ながらまだ見たことがない。食草はケシ科のムラサキケマンなど。 (写真:2014.05.22 真庭市津黒高原)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.27更新  

  96 ギンラン(ラン科)
 金の次は銀というわけでもないが、95のキンランを見つけた近くで、今度はギンラン3株が花を咲かせていた。毎年わずかながら出てくる場所で、樹林下のあまり日が当たらない場所。キンランよりやや小さく、この株は草丈10cm余。花も純白で平開しないので目立たないが、上の樹木の葉が風にそよいで木漏れ日が当たると何とも美しい。残念ながらこの種も岡山県では絶滅危惧U類に指定されている。(写真:2014.05.19 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.21更新  

  95 キンラン(ラン科)
 隣人が笹刈りをしてくれて明るくなった雑木林で、1株のキンラン(金蘭)を見つけた。全国的に急激に数を減らしている植物で、このあたりでもめったに見ない。環境省、岡山県いずれも絶滅危惧U類(絶滅の危険が増大している種)に指定している。このランは土中の特定の菌から栄養のかなりを供給されており、その菌もまた特定の樹木の根から栄養を得ている樹木共生菌であるという。微妙なバランスで維持されてきた雑木林の環境全体に依存する植物といってよいだろう。花が美しいので園芸目的の採取も多いという。鉢に植えて育つわけもないのに。(写真:2014.05.08 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.12更新  

  94 ミツバアケビの花(アケビ科)
 先日90でアケビの花を紹介したが、これは同じ仲間のミツバアケビ。名の通り3つの小葉がセットになっている(3出複葉・さんしゅつふくよう)。大きいのが雌花で花弁のように見えるものは蕚(がく)。房状に垂れ下がっている小さな花が雄花。どちらも暗紫色で香りもなく、アケビと比べると華やかさに欠ける。しかし、この花は逆光線で見ると雌花の蕚が赤く透けてハッとするような美しさを見せる。(写真:2014.05.04 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.07更新  

  93 レンゲソウ(マメ科)
 昨年10月に休耕田にレンゲソウの種を蒔いたら、順調に育って満開を迎えた。標準和名はゲンゲだが、レンゲソウ、レンゲの方が一般的。かつては水田の緑肥として利用されたから、レンゲ畑はごく普通の風景だったが今はあまり見られない。田植えの時期が早くなったことや化学肥料の普及によるのだろう。花に近づくとたくさんの蜜蜂や蝶が来ている。土を肥やし、蜜源となり、子どもの遊び道具になり、大人の心をも和ませてくれる魅力あふれる植物。消滅させたくない風景。(写真:2014.05.02 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.05更新  

  92 ヤマフジ(マメ科)
 ヤマザクラが終わり、コバノミツバツツジが終わり、藤の季節になった。このあたりの山野で今咲き始めているのはヤマフジ。やや遅れてフジが咲き出す。よく似ているがヤマフジは花の房(花序)が10〜20cm程で短く、長く伸びるフジとはすぐに区別がつく。個々の花はヤマフジの方がやや大きい。ツルの巻き方も反対でヤマフジは右巻き(右上がりの巻き方)。(写真:2014.04.30 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.05.01更新  

  91 ヨツボシトンボの羽化
 ビオトープ池で今年もクロスジギンヤンマが10個体ほど羽化した。さらに新顔のヨツボシトンボが2個体羽化。西南日本では分布が局地的なトンボということで、このあたりでもほとんど見かけない。羽化したばかりではわからないが、翅によく目立つ褐色斑があって和名の由来となっている。胸部の側面などが毛深く、これは成熟しても残る。こんな小さな水辺環境でも様々な生き物が利用してくれる。(写真:2014.04.24 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.04.29更新  

90 アケビの花(アケビ科)
 アケビの実はよく知られているが、花を知っておられる方は少ないかもしれない。ちょうど今頃がアケビの花のシーズン。雌雄同株で写真の上が雌花、下が雄花。どちらも花弁のように見えるのは蕚(がく)で花弁はない。蕚片は白色〜淡紫色。雌花では紫色の雌しべがよく目立つ。この花では雌しべが6本あるが、図鑑によると3〜9本とのこと。これが秋に房状の果実になる。上品なよい香りのする花で、私の好みでは87のニオイタチツボスミレと双璧。(写真:2014.04.19 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.04.21更新 

  89 コナラの葉の展開
 コナラの葉が開きはじめた。広がったばかりの小さな葉には、表にも裏にも光沢のある絹毛が密生していて銀色に輝く。近づいて見るととても美しいが、絹毛は短期間で脱落して薄緑色の若葉となる。その頃には花も咲き始める。この時期の変化はとても速い。コナラが多い雑木林の遠景も、今は白っぽく霞んでいるが日に日に淡い緑色へと変化していく。散歩中に雑木林や遠くの山の色の変化を見るのも、この時期の楽しみの一つ。(写真:2014.04.17 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.04.18更新  

  88 ヤマザクラ(バラ科)
 ソメイヨシノがほぼ終わって、今はヤマザクラが静かに咲き誇っている。花は白っぽく、赤味を帯びた若葉が花と同時に開き始める。この風情がとてもよい。花の時期には葉が無くて、あたりが一色に染まるソメイヨシノよりも私はこの桜が好きだ。江戸時代以降にソメイヨシノが全国に広まる以前はこの花がお花見の対象であったそうだ。野生種だけに遺伝的な変異もあり、また雑種も多いようで典型的なヤマザクラは意外と少ない。(写真:2014.04.15 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.04.16更新  

  87 ニオイタチツボスミレ(スミレ科)
 日当たりの良い草原に、ニオイタチツボスミレが今花盛り。花弁は円みがあり、重なり合っている。色の濃い株が多く、中心部の白がはっきりとしている。今の時期は葉はまだ小さく目立たない。名の通り、きつくはないが独特で濃厚な甘い香りをもつ(ほとんどわからない株もある)。この花を見るとつい地面に伏せるようにして鼻を近づける。人が見たらどう思うかだが…。
 良い図鑑が出版されてスミレ類の判別が随分楽になった。私の愛用は、「日本のスミレ」(山渓ハンディ図鑑)と「スミレハンドブック」(文一総合出版)。ルーペも必需品。(写真:2014.04.09 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.04.10更新  

  86 カワラヒワ(アトリ科)
 このところ毎日カワラヒワのカップルが庭の芝生にやってくる。よく見ると毛のようなものをくわえている。この場所はよく飼い犬を繋いでいるところで、カワラヒワは抜けた犬の毛を集めている様子。たぶん巣をつくる材料の一部になるのだろう。小鳥たちの繁殖シーズンが始まったようだ。ケヤキの幹に取り付けた巣箱でもシジュウカラが盛んに巣材のコケを運びこんでいる。ヤマザクラやコバノミツバツツジも咲き始めて里山は一気に活気を見せるようになってきた。
(写真:2014.04.02 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.04.04更新  

  85 アサギマダラの幼虫
 早春の森を歩いた。キジョラン(ガガイモ科)の葉を注意して見ると、円い穴の開いたものがある。葉をめくってみると、何枚目かで、いた!アサギマダラの幼虫。 秋に葉裏に産み付けられた卵はすぐに孵化して、幼虫は常緑のキジョランを食べながら冬を越し、5月頃に蝶になる。この個体は体長10mmほど。おそらく2回脱皮を済ませた3齢の幼虫。上の円い穴は幼虫が食べた跡。アサギマダラは渡りをする蝶として有名で、秋に南西諸島や台湾に渡る個体が多数いることが知られている。一方で西南日本ではこのように幼虫で越冬するものもいる。この個体は無事育ったらどこへ行くのだろうか?(写真:2014.03.29 吉備中央町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.03.30更新  

  84 アオイスミレ(スミレ科)
 3月後半はポカポカ陽気の日もあれば、まだまだ風の冷たい日もある。そんな中で花期の早いスミレが咲き始める。まだ落葉が積もっている雑木林の林縁で薄紫のスミレが清楚な花をつけているのを見つけた。スミレ類は同定が難しいが、花柱の先端が鉤型に曲がるなどの特徴からアオイスミレのようだ。花の後、フキのような円い葉がびっくりするほど大きくなるのでヒナブキの別名もあるという。果実も他のスミレとは違い球形をしていて、株の根元に隠れるようにつくということで、花が終わった後も観察を続けたい。(写真:2014.03.24 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.03.27更新  

  83 ヒオドシチョウ(タテハチョウ科)
 今日は素晴らしい快晴で気温も19℃まで上昇した。こんな日には成虫越冬の蝶たちが姿を現す。テングチョウアカタテハ、そして写真のヒオドシチョウを見ることができた。ヒオドシとは漢字では緋縅または火縅。辞典によると「まっかな糸や皮で、よろいの札(さね)をつづること。そのよろい。」とある。がっちりした体つきと翅の色は、鮮やかな緋縅のよろいをまとった武者のイメージ。昔の人のネーミングの感性には感心させられることが多い。越冬後の個体はたいてい翅が傷んでいて、この個体もひどくはないが端が擦り切れている。(写真:2014.03.17 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.03.18更新  

  82 フキノトウ
 早春の主役のひとつ、フキノトウ。キク科のフキの若い花茎である。葉に先だって地上に顔を出す。日当たりの良い場所では2月末頃から見られるが、山陰(やまかげ)のこの群生地では毎年3月の10日頃から。赤土の急斜面で、冬は霜柱が立ち、少しずつ崩れ続けている場所だ。植物には厳しい場所の筈だが、地下茎を張りめぐらせているフキにとっては、他の植物に覆われることのないこのような場所がむしろ好ましいようだ。毎年少し摘ませてもらって、ふきのとう味噌に。春の香りが口中に広がる。(写真:2014.03.10 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.03.12更新  

  81 ネジキ(ツツジ科)
 ネジキの若い枝はこのように鮮やかな赤色をしている。葉のない冬場は特によく目立つ。冬芽も赤い。ネジキは同じツツジ科のアセビと同じく有毒植物で、この赤色は草食動物に対して「食べるとひどい目に会うよ」というメッセージ、つまり警告色(警戒色)の意味をもつのかもしれない。観察会で他の植物がシカにひどく食べられているのを見たばかりなので、そのようなことを考えた。
(写真:2014.03.02 和気町 自然保護センター)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.03.05更新  

  80 ニホンアカガエルの卵塊
 2月下旬になるとフッと寒さが緩み、さほど冷たくない弱い雨が降ったりする日がある。このような晩に外に出て耳を澄ますと、田の方からニホンアカガエルの雄が雌を呼ぶ鳴き声が聞こえる。文字で表すのは不可能だけど、あえて書くとクルルルルッ、クルルルルッ(最後が上がる)というような感じ。よく澄んだ美しい声で早春の訪れを知らせてくれる。翌朝、田の水路や水たまりを探すとこのような卵塊が幾つも。黒い卵が丸い寒天質に包まれてたくさん集まっている。オタマジャクシになるのは3月中頃。(10
(写真:2014.02.28 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.03.01更新  

  79 アセビの花(ツツジ科)
 寒さもようやく一段落の様子。毎年真っ先に春の気配を感じさせてくれるのがこのアセビの花。今年は例年より遅かったが、ようやく日当たりの良いところから咲き始めた。壺形の花を下向きに多数つける。野生の花は普通白色だが、この株は赤味を帯びた花をつけていた。有毒植物で、漢字では馬酔木と書くというのはよく知られているところ。里山から山地までどこにでも生えており、花も芳香をもつわけではないが、この花を見るとようやく厳しい冬も終わりだとホッとする。(写真:2014.02.23 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.02.26更新 

  78 ハラビロカマキリの卵鞘
 雑木林の伐採をして片づけをしていたら、コナラの木の梢近くにハラビロカマキリの卵鞘(らんしょう)が付いていた。中に多数の卵が収まっている。このカマキリの卵鞘は木の幹や枝に付いていることが多く、地上1〜2mでよく見かける。しかし、この場所はおそらく地上5mはあっただろう。こんな高い場所で産卵することもあるらしい。カマキリ類は産卵のとき、泡状の粘液を分泌してその中に卵を産み、その泡が固まって卵鞘ができる。卵を寒さや乾燥、衝撃から守る素晴らしい揺籃だ。5月になると中から100個体以上の幼虫が現れる。(写真:2014.02.16 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.02.19更新  

  77 トチノキの冬芽(トチノキ科)
 また積雪。例年なら2月に入ると明るい日が射したり、寒さが緩む日もあるのだが、今年はずっと天気が良くない。予定していた雑木林の手入れもできずちょっと情けない。雪の中で自分と同じようなトホホ顔をしているのがいたのでおもわずニヤリ。これはトチノキの冬芽(側芽)。大きな葉をもつトチノキは人の顔のような葉痕も大きい。冬芽はうろこ状の芽鱗(がりん)で保護されているが、さらに外側が粘液質で被われていてべとつく。乾燥や食害から芽を守る効果があるのかもしれない。ピントがずれて見えにくいが上の方にはススキの綿毛がくっついている。この写真の木は自生ではなく植栽のもの。(写真:2014.02.14 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.02.14更新  

  76 シロハラ(ツグミ科)
 7日夜から8日朝にかけて雪が降り続き、当地でも最大15cm程の積雪となった。この時期地面に降りて餌を探すことが多いシロハラも、今朝はヤマハゼの樹上でわずかに残った実をついばんでいた。ツグミと同じ冬鳥でこのあたりでは11月から4月頃まで見ることができる。大きさもツグミとほぼ同じで25cmほど。名の通りお腹が白い。この個体は全体的に色が淡いので雌だろう。今日は十分に食べられただろうか。この程度の雪は織り込み済みだろうが、ちょっと気になるところ。(写真:2014.02.08 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.02.08更新  

  75 ヤママユの卵(ヤママユガ科)
 コナラの細枝を丁寧に探すとヤママユの卵を見つけることができた。53で紹介した大型の蛾で卵も大きく、長い部分で3mmもある。食草はコナラクリクヌギなどのブナ科とサクラなどのバラ科樹木。昨年飼育した時は4月20日に孵化した。小さな毛虫が葉を食べてずんずん成長し、初夏には緑色のきれいな繭を作り、秋の初めには立派な蛾が羽化する。年に一度だけ成虫が現れるので、冬に落葉した枝先でよく見かける繭はすべて抜け殻。今はこの姿で命がつながっている。(写真:2014.01.31 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.02.02更新  

  74 エゴノキの冬芽と霧氷
 今朝は−2℃まで冷え、おまけに濃霧。霞みの中で枯れ草や木の葉の縁などに霧氷が張り付いて不思議な光景。エゴノキの冬芽も氷の粒で被われてしまっている。エゴノキや近縁のハクウンボクの冬芽は主芽の下に副芽(予備芽)を持つのが特徴。副芽の下の円いのが葉痕。ところで右側の白いモールのようなものは? これはクモの糸に霧氷が着いたもの。珍しいものが見られるのはいいが、やはり暖かい春が待ち遠しい。(写真:2014.01.29 美咲町、トリミングしています)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.01.30更新  

  73 ビワの花(バラ科)
 最も寒いこの時期、雪の中でも花を咲かせているのがビワ。11月から2月頃にかけて開花する。かすかな芳香もあり、天気が良く暖かい日には小昆虫が来ている。しかしこの時期そんな日は少ない。開花期間が長いのはそのせいだろうか。花の防寒対策はよくできていて、花序(花がついている枝)、蕚(がく)は淡褐色の綿毛が密生し、まるで毛布をかぶっているかのよう。自生も見られるが、栽培品の野生化したもののようだ。ちなみにこの写真のビワも随分前に子どもが食べた後の種をまいて芽生えたもの。(写真:2014.01.19 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.01.24更新  

  72 クズの冬芽(マメ科)
 続いて冬芽。ちょっと意外性のあるところで、つる植物のクズ。葉痕は人の顔のよう。上の左右に尖った冬芽があるので小鬼が泣きべそをかいているようにも見えてなかなかユーモラス。「冬芽ハンドブック」(文一総合出版)によると「顔」の両側の耳のようなものは前年の葉の付属片である托葉(たくよう)の跡。しかしクズの托葉というのは意識して見たことがないなあ。節分はもう少し先だが、春になってこの小鬼の顔や角がどう変化していくのか、ちょっと楽しみ。(写真:2014.01.14 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.01.16更新  

  71 オニグルミの冬芽(クルミ科)
 冬の楽しみの一つが冬芽の観察。この写真は冬芽を紹介する本で必ず登場するオニグルミ。羊の顔のように見えるのは葉の柄がついていた跡(葉痕)で、目や口のような模様は水分や養分の通路の跡(維管束痕)。葉痕の上のこぶのように膨らんだ部分が冬芽で、葉や花のもとになるものが入っている。外側には短い毛が密生して低温から内部を守り、春が来るのをじっと待っている。この冬芽や葉痕の形は木の種類によって決まっているので落葉した木の種類を見分ける拠り所にもなる。オニグルミのように何となくユーモラスなものも多いので、ルーペ片手に冬芽ウオッチングはいかがですか。(写真:2014.01.05 岡山市北区)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.01.07更新  

  70 ソヨゴ(モチノキ科)
 新年明けましておめでとうございます。おかげさまで1年間続けることができました。今年はもっと内容充実を図るつもりですのでどうぞよろしく。
 写真は当地で正月飾りによく使われるソヨゴの赤い実。年末には道の駅などでも売られているが、ソヨゴではなくフクラシとかフクラシバという名で。これは葉を熱すると膨れてパチンとはじけるところからという。「柴」は材が緻密で萌芽力も強く、薪炭材として利用されたことからだろう。ミツバチの蜜源植物としても有用で、人びとの暮らしと密接に関わりのあった植物なのだろう。フクラシ、フクラシバという呼び名に何となく温かいものを感じるのはそのせいだろうか。(写真:2013.12.30 美咲町
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2014.01.01更新  

  69 ジャノヒゲ(ユリ科)
 次は青い宝石、ジャノヒゲの種子。林の下で細い常緑の葉に隠れている。「青い実」と言いたくなるが、この植物の子房の壁(果皮)は花後すぐに破れ種子がむき出しになるので、植物学的には実(果実)ではなく種子ということになる。これは「野に咲く花の生態図鑑」(多田多恵子著、河出書房新社)という本で知った。青い種皮を取り除くと乳白色の胚乳があり、これは弾性があって、昔は「弾み玉」と言って遊び道具だったとも。冬の観察会では子ども達に喜ばれそう。俳句では「竜の玉」と呼ばれ、冬の季語だそうだ。(写真:2013.12.23 美咲町
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.12.26更新  

  68 ツルリンドウの果実(リンドウ科)
 落葉樹がほぼすべて葉を落としたので、今日は小道の落葉掻き。量が多いのでなかなかの重労働。疲れた目に飛び込んできた赤い宝石がツルリンドウの実。夏から秋にかけて咲く花はやや地味で、果実の方がよく目立つ。初冬の頃、花冠から赤い果実をのぞかせ、今の時期になると軸が伸びてこのような姿になる。切ってみると赤いのは薄い果皮だけで、白くて柔らかい果肉の内部に10個あまりの黒い種子が入っていた。この実を食べて種を運ぶのは誰だろう?(写真:2013.12.23 美咲町
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.12.24更新 

  67 カメノコテントウの集団越冬
 ここ数日、急激に寒くなった。そんな中、久しぶりに自然保護センターを訪ねた。冬も自然観察は楽しい。今の時期ならではの出会いもある。クヌギの木にスプリングで取り付けられているネームプレートをそっと持ちあげるとカメノコテントウ5頭、ナミテントウ2頭が集まって越冬していた。プレート裏の窪みにはクサギカメムシ1頭とヨコヅナサシガメの幼虫が1頭。写真を撮ってプレートを元通りに。皆さんお邪魔しました。(写真:2013.12.15 岡山県自然保護センター
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.12.16更新  

  66 フユイチゴ(バラ科)
 本格的な冬の訪れはもう少し先だが、このところ朝晩グッと冷え込むようになってきた。星空のきれいな翌朝は必ず一面の霜だ。そんな中にフユイチゴの赤い果実。普段はあまり目立たないが夕日に輝いていたり、このように霜をまとっていたりするとハッとする美しさを見せる。味も甘酸っぱくてなかなかおいしい。夏にはちょっと邪魔になっていたのだが、刈り取らずにいてよかったかな。(写真:2013.12.07 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.12.09更新  

  65 スイカズラ(スイカズラ科)
 12月に入り野原も冬の色になったが、よく見れば緑のまま冬越しをする植物も結構ある。これはつる性低木のスイカズラ。今の時期に果実が黒く熟す。春の新しい葉は柔らかいが、今の時期はやや厚く縁が下向きに巻いたようになっている。このような姿で落葉することなく冬を越すので忍冬(ニンドウ)の別名もある。
 秋から冬にかけて採取し、刻んで天日乾燥させたものを生薬として用い、これも忍冬というそうだ。(写真:2013.12.05 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.12.06更新  

  64 ヒイラギ(モクセイ科)
 ヒイラギの花が芳香を漂わせている。雌雄異株でこれは雄株の花。2本の雄しべが突き出しているが雌しべはごく小さく結実しない。日ごとに寒くなるこの時期の開花だが、天気の良い日には匂いに誘われるのか小型のハナアブやハエ類が多数来ている。よく見ると雄しべの先端あたりを舐めており、そこから蜜を分泌しているのだろうか?
 漢字では柊、柊木、疼木と書く。ヒイラギの名は古語の「疼(ひひら)く」(ヒリヒリ痛むの意)に由来する(Wikipedia)そうで、なるほどこの葉は痛そうだ。でも老木になると刺がなくなり丸い葉になる。人間と同じかな?(写真:2013.11.22 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.11.27更新  

  63 キトンボ(トンボ科)
 遅くまでいたナツアカネノシメトンボもいつしかいなくなった晩秋。近くのため池周辺にキトンボの雄が今年も姿を見せた。。小春日和の暖かい日に枯葉の上で静止していたり、水面をパトロール飛行して他個体と縄張り争いをしたりしている。赤トンボの一種で成熟した雄は腹部が赤くなる。翅の前縁と基部が橙色に透き通り、秋の低い日差しに輝いて綺麗だ。もっと早い時期から成虫がいる筈だが、自宅周辺ではこの時期の穏やかな晴天の日にしか見ない。私にとっては謎の多いトンボ。成虫越冬でないトンボでは最も遅くまで見られるということで、高知県では1月27日に観察という記録もあるそうだ。(写真:2013.11.16 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.11.22更新  

  62 コスミレ(スミレ科)
 木の葉が散り、冬も近いというのにスミレの花! 日当たりのよい斜面にかなりの数が開花中。春にもこの場所で咲いていたコスミレのようだ。小型のハナアブが来ていたから無駄咲きにはならないのだろう。他のスミレ類と同様、コスミレも春の花の後から秋にかけても閉鎖花という目立たない花をつけて種子をつくり続ける(画面右上に見えている)。この時期に再び普通の花(開放花)を一斉に咲かせるというのは驚きだ。今年だけなのか、それとも毎年のことなのだろうか?(写真:2013.11.13 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.11.17更新  

61 リンドウ(リンドウ科)
 棚田の斜面でリンドウが可憐な花を咲かせている。9月に草刈りをされた場所なので、その後に伸びたものだろう。そのせいだろう、どの株も小さいか横倒しになっている。花期もやや遅いようだ。このあたりでは、刈られるリスクはあっても日当たりの良い、このような場所で種族を維持しているのだろう。ここは標高300m位だが、1000mほどの中国山地の草原でもよく見かけ、こちらはスッと直立していることが多い。分布は広いが、十分な日照を得られる場所でなければ生きられない植物のようだ。(写真:2013.11.09 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.11.11更新  

  60 コバノガマズミ(スイカズラ科)
 里山の秋も深まってきた。9月頃から色づき始めたコバノガマズミの実がすっかり熟したようだ。食べてみてももう渋くない。これなら小鳥たちにも美味しいだろうと思うのだが、あまり人気がない。この時期は他にも食べるものが豊富にあるせいかな。でも雪が降る頃になればこの実も食べられることだろう。この植物にとってもその頃に食べられ、運ばれるのが発芽のために好都合なのだろう。ちょっと前までの不味さは、まだ食べないでというサインだろうか。
 葉も色づき、もうすぐ落ちてしまう。でも付け根には冬芽が来年の準備を始めている。(写真:2013.11.06 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.11.07更新  

  59 マユミ(ニシキギ科)
 マユミが見ごろというので森林公園を訪ねた。見ごろといっても花ではなく果実。6月頃に咲く花は小さくて地味。しかし色付いた秋の果実はまことに見事。ピンクの部分が果皮で、ちょうど今頃の時期、4つに裂開して鮮やかな赤の種子が顔を出す。花が目立つもの、果実や種子が目立つもの、どちらも目立つもの、植物の戦略もさまざま。いや、戦略などと無粋なことを言わず、ここは美しさに浸っていればよいのだろう。(写真:2013.10.28 鏡野町岡山県立森林公園)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.10.30更新  

  58 ホシホウジャクとヤクシソウ
 中央の茶色い昆虫はスズメガ科のホシホウジャク。猛スピードで移動し、巧みにホバリングしながら長い口吻を花に伸ばす。まるでハチドリのミニチュアのよう。ホウジャクは「蜂雀」で、ハチに似たスズメガということだろう。黄色い花はキク科のヤクシソウ。薬師草と書くが薬効はないそうだ。しかしこの花の蜜は魅力的なようで実にさまざまな昆虫がやってくる。野のありふれた植物が昆虫たちの命を支え、昆虫たちは花粉媒介で植物を支える。たくさんの命がつながっている。(写真:2013.10.19 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.10.23更新  

  57 ジョウビタキがやってきた
 冬鳥のジョウビタキが庭にやってきた。今シーズン初で去年とほぼ同じ頃。4で紹介したのは雌だがこれは雄。雄は顔や喉と翼が黒っぽいのですぐに見分けがつく。雄も雌も人を恐れない。今日も土掘りをしていたら近くまで来て虫が出てくるのを待っていた。雄も雌も1羽で縄張りをもつ。そのせいだろうか、この時期にはよく車のミラーに映る自分の姿とケンカ?をしている。糞で車が汚されて困るのだが、ユーモラスで愛らしいので許してやろう。(写真:2013.10.17 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.10.17更新  

  56 クスサン(ヤママユガ科)
 飼育していたクスサンが羽化した。翅を広げた時の幅が10cm程になる大型の蛾だ。53のヤママユに似ているが前翅外縁内側に波状のラインがあることと、前翅の眼状紋が表側からは目立たないという特徴で区別できる。この個体は雌で、自分が入っていた繭(網目状なのでスカシダワラと呼ばれる)に止まって動かない。飼育容器から出したり、後翅の眼状紋を写すために少し刺激して前翅を上げさせたりしても逃げなかった。この後飼育容器を片づけると裏で雄がじっとしていうのを発見。昨夜から来ていたようだ。近くにこの雌を戻しておいて今朝見ると交尾していた。気付いてよかった。(写真:2013.10.08 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.10.09更新  

  55 サクラタデ(タデ科)
 耕作放棄の湿田にかなり大きな群落があった。初めて見る美しい花だった。タデの仲間ということはすぐにわかったので図鑑で調べるとサクラタデ。これしかないというネーミング。薄桃色の小さな花が穂状に咲き、上部は垂れ下がって、しだれ桜のミニチュアのようだ。でも花弁のように見えるものは蕚(がく)でサクラ類とは花の構造が違う。湿地に生える植物で日本全土に分布するようだが、やはり減少の一途ということらしい。水田を含めた水辺環境が大きく様変わりする中で絶滅の危機に瀕している動植物が実に多い。
(写真:2013.09.28 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.10.02更新  

  54 メスグロヒョウモン(タテハチョウ科)
 メスグロヒョウモンという蝶は名の通り雌は黒っぽい色彩をもち、一見ヒョウモンチョウの仲間とは思えない。雄とは全く異なるので初めて交尾を目撃した時にはわかっていても奇妙な気がした。今日は雌がケヤキの幹上で奇妙な行動をしていた。産卵のようだ。本種は立木の樹幹上に産卵することが多いそうだ。
後で樹皮のめくれた部分を剥がしてみると1個だけ卵を発見することができた。卵のまま、または初齢幼虫の状態で食を摂らずに越冬するということだ。幼虫を見たいので飼育に挑戦してみることにした。
(写真:2013.09.26 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.27更新  

  53 ヤママユ(ヤママユガ科)
 飼育していたヤママユが羽化した。冬にコナラの枝で見つけた13個の卵のうち2つが4月に孵り、うち1頭だけが成虫まで育った。撮影しようとした時に逃げられたが、幸い近くの桜の枝に止まってくれたので望遠レンズで撮影できた。子どもの手ほどもある大きな蛾だ。色彩は変異があり、黄色や褐色のものもいる。幼虫はクヌギ、コナラ、ミズナラなどの葉を食べる。淡緑色のきれいな繭を作り、絹糸が採れるので天蚕(てんさん)とも呼ばれる。安曇野市天蚕振興会のHPで美しい天蚕糸の写真を見ることができる。
(写真:2013.09.23 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.24更新  

  52 アケボノソウ(リンドウ科)
 山の谷間にひっそりと咲くアケボノソウ。5枚の花弁があるように見えるが、基部はつながっているので1つの花冠(かかん)が5つの裂片に分かれているということになる。各裂片の先端部には黒い点、その内側には黄緑色の丸い斑紋が2つある。今までは変わった模様の花だと思うだけだったが、図鑑やHPで調べるとここには蜜腺があるとの記述が。ふと、この花に来ていたハナアブを撮影したことを思い出し、よく見ると確かにこの黄緑色の部分を舐めているではないか。この斑紋は蜜のありかを虫に教えているらしい。現場では気付かず、観察力が足りなかったと反省。(写真:2013.09.17 岡山県立森林公園)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.19更新  

  51 ワレモコウ(バラ科)
 ワレモコウの花をじっくり観察した。小さな花が集まって穂状になっている。小花はつぼみも含めて数えると100個近くあった。個々の花の花弁のようなものは蕚(がく)片で4枚あり、雄しべも4本。先端部から開花し、新しい花の蕚は白っぽいが、雄しべがしおれてしまったような花では赤紫色になっている。これからさらに黒ずんでくるはずだ。花が終わっても蕚片はそのままの形で残るので、あの独特のドライフラワーのような姿になる。草原に秋の風情を届けてくれるユニークで魅力的な花だ。(写真:2013.09.13 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.15更新  

  50 ナツアカネの産卵
 このあたりで最も多い赤トンボがナツアカネ。このトンボは普通このように連結のまま雌が空中で卵をばらまく(連結打空産卵という)。赤色が鮮やかな雄がリードして水面上1m位の所をゆっくりと移動し、雌は尾端をわずかに上下させて卵を落下させる。植物に引っかかったりするロスも多そうだが、水面ではトノサマガエル、ウシガエルなどが待ち構えているので、これがいちばん安全な方法なのだろう。ノシメトンボも同じ方法で産卵する。(写真:2013.09.11 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.12更新  

  49 ツバメシジミ(シジミチョウ科)
 6日間も雨が降る日が続いた。時に恐ろしいほどの勢いで。この日ようやく止んで夕方から日も射してきた。小型のチョウたちが一斉に現れて翅を広げたり、花の蜜を吸ったり。虫たちも困っていたのだろう。これはツバメシジミの雄。どこにでもいるありふれたチョウだ。でもじっくり見ると本当に美しい翅の色をしている。後翅の小さな突起(尾状突起)と裏側の橙色の斑紋が目印になる。庭や公園などで翅の裏が薄いグレーの小さなチョウを見かけたらよく見てください。尾状突起と橙色がなかったらヤマトシジミかな。
(写真:2013.09.04 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.08更新  

48 リスアカネ(トンボ科)
 赤とんぼの一種リスアカネ。動物のリスではなく、スイスのトンボ学者Risに由来する名。雄は成熟すると腹部だけが鮮やかな赤色になる。翅の先端に褐色の斑紋がある赤とんぼは他にノシメトンボ、コノシメトンボ、マユタテアカネの一部の雌。コノシメトンボはこのあたりでは見かけず、写真も撮れていない。
 今年の夏は猛烈に暑く、大変な豪雨もあった。トンボもチョウも、スズメバチや他の昆虫も異常に少ない。福島原発の汚染水漏れ、蜂蜜の残留農薬などの報道もあったが、人々の関心は高くないようだ。我々は将来の世代に責任をもてるのだろうか。(写真:2013.08.29 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.09.01更新  

   47 ツユクサ(ツユクサ科)
 しっとりとした朝露に夏の終わりを感じる今日この頃。名の通り朝露とともに咲き、昼頃にはしぼむ露草の花。万葉集では月草とか鴨頭草、または搗草(読みはいずれも「つきくさ」)と表記されているそうだ。青い花弁を搗(つ)いて染色用の汁を出したことに由来するという。
 6本の雄しべのうち、上方のよく目立つ黄色でユニークな形の3本は花粉をつくらない。昆虫へのアピール用だろうか。昆虫が来なくても、しぼむ前には下方に伸びた雌しべと2本の雄しべがくるくると巻いて自家受粉をする。巧妙な仕組みをもった面白い花。ぜひルーペで観察を。(写真:2013.08.27 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.08.28更新 

  46 フシグロセンノウ(ナデシコ科)
 標高1000メートルほどの高原を訪ねた。セミの声に誘われて林道を少し外れたら、ミズナラやウリハダカエデなどの樹林下そこかしこにフシグロセンノウの花が咲いていた。緑一色の森の中で、しばし独特のあでやかな色彩を楽しませてもらった。
 節黒仙翁と書く。ある図鑑によると、茎の節の部分が黒っぽいので節黒、仙翁はかつて京都嵯峨にあった仙翁寺に植えられていた中国産の仙翁花(せんのうげ)に似た花であることからという。 (写真:2013.08.19 新見市)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.08.20更新  

  45 オミナエシ(オミナエシ科)
 秋の七草の一つオミナエシ。里山地域では珍しい植物ではないが、刈られてしまうことが多いのだろう、数株がまばらに生えていることがほとんど。これは車で通りがかりに見つけた珍しく見事な群落。隣接地に小さなお墓があったので、地主の方がお供え用に保護されているのだろう。
 普段は日常生活に追われていても、お盆のこの時期、遠い故郷や亡くなった人に思いを馳せることがよくある。そんな季節によく似合う優しい風情の花だ。 (写真:2013.08.08 鏡野町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.08.11更新  

  44 ミズオオバコ(トチカガミ科)
 休耕田でミズオオバコが咲きだした。道端に生えるオオバコとは縁遠い植物だが葉がオオバコに似ているのでこの名がある。葉はくすんだ色で水中にあるが花は柄を伸ばして水面上で咲く。白い花弁は輝きがあってきれいだ。この植物もやはり除草剤や溝のコンクリート化などで著しく減少していて、環境省・岡山県ともに絶滅危惧U類に指定している。ちなみに絶滅危惧T類とは絶滅の危機に瀕している種。U類は絶滅の危険が増大している種ということ。環境の多様性をどこかで確保しておかないと、気がつかない間にいろんな生きものが姿を消してしまう。 (写真:2013.08.07 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.08.07更新  

  43 マユタテアカネ(トンボ科)
 アカトンボ類が見られるようになった。これはマユタテアカネ。顔面に眉斑とか眉状斑と呼ばれる黒い紋があるのでこの名がある。ため池などの周辺で普通に見かける。この個体は雄で、成熟すると腹部が鮮やかに赤くなるが、今はまだ黄色っぽい色をしている。7月27日にはツクツクボウシ、31日にはミンミンゼミの鳴き声を今年初めて聞いた。31日夜にはエンマコオロギの鳴き声も。夏休み後半の役者たちが登場してきたが、暑さはまだまだこれから。やれやれ。 (写真:2013.07.31 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.08.01更新  

  42 キタキチョウとミソハギ
 連日の猛暑で毎日ぐったり。山や田も緑一色でちょっと単調、というわけで今回は少し色彩感のある写真を。黄色い蝶はキタキチョウ(シロチョウ科)。赤紫の花はミソハギ(ミソハギ科)で湿地に生える多年草。和名は溝萩または禊萩に由来するのではないかという。 近くの湿地に自生を見つけ、2,3株をビオトープ池のほとりに移植したもの。毎年暑さにうだるこの季節に、ほっとするような爽快感を与えてくれる。盆花として使うこともあるそうだ。しかしこの植物も田の畔では刈られ、荒地では競争に負けるのだろう。自生を見かけることはあまりない。 (写真:2013.07.21 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.07.26更新  

  41 ニイニイゼミ(セミ科)
 6月末から現れたニイニイゼミが、今盛んに鳴いている。当地ではごく普通のセミだが、都市部ではほとんどいない。幼虫が乾燥に弱いということのようだ。
 翅にまだら模様があるので他のセミと間違えることはない。この模様がウメノキゴケ類が付いたサクラの樹皮とそっくり。このセミはサクラを好むようなのでみごとなカモフラージュとなっている。
 芭蕉の有名な句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」のセミは、論争の末このニイニイゼミで決着したそうだが、やはり岩にしみ入るのは本種のチィーという声しかないだろうと思う。 (写真:2013.07.18 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.07.19更新  

    40 エゴノネコアシ
 エゴノキの枝先にしばしばこのようなものが付いている。これは実ではなくエゴノネコアシと呼ばれる「虫こぶ」。植物に昆虫やダニなどが寄生することによって組織が肥大化したもので多くの種類がある。
 エゴノネコアシはエゴノネコアシアブラムシという昆虫の寄生によって形成されることが知られており、ちょうど今頃の時期に「猫の足指」の先端が開いてアブラムシの有翅虫が飛びだし、他の植物に移動する。不思議な世界がここにもある。 (写真:2013.07.08 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.07.10更新 

  39 キイトトンボ(イトトンボ科 
 ビオトープ池でキイトトンボの配偶・産卵行動が始まった。写真は交尾中のペア。上のオスはメスの前胸部を尾部付属器で確保し、メスは腹端をオスの腹部前方の副生殖器にあてがう(オスはあらかじめ精子を副生殖器に移してある)。トンボの交尾はこのように特徴的なもので、オス・メスでハート形ができあがる。この後メスは腹端をはずし、産卵行動に入る。キイトトンボでは、多くの場合産卵は連結したまま行われ、オスは直立した姿勢をとって周囲を警戒する。
(写真:2013.06.28 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.07.03更新 

  38 ショウジョウトンボ(トンボ科
 ショウジョウトンボのオスが鮮やかな赤色になった。未成熟なうちは黄褐色の目立たない色をしているが、成熟するとこのようになる。盛夏も近いようだ。今はまだ食べざかりのようで、一か所に静止し時々パッと飛んでは巧みに小昆虫を捕えている。
 ショウジョウというのは「猩々」と書き、猿に似た、赤ら顔で酒好きという中国の想像上の動物のことだそうだ。このような色をしているが、童謡などでおなじみのアカトンボの仲間ではない。 (写真:2013.06.27 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.29更新  

  37 ヤマボウシ(ミズキ科
 最近は庭木にもよく使われるヤマボウシ。県北の森の中では、10メートルを越える大きな樹が今花盛り。枝のつき方は同じミズキ属のミズキクマノミズキとよく似ている。白くてよく目立つのは花弁ではなく総苞片(そうほうへん)。ヤマボウシという名はこれを僧兵の白い頭巾に見立てたという。本当の花はこの白い頭巾の中心部にあって目立たないが、秋には赤いサッカーボールのような実になる。 (写真:2013.06.25 鏡野町、岡山県立森林公園)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.26更新   

  36 ウマノスズクサ(ウマノスズクサ科
 このユニークな花はウマノスズクサ。多年生のつる草で冬には地上部は枯れる。今の時期から花が咲き始める。ラッパ状の部分と下の球状の部分が蕚(がく)に相当し、花弁に相当するものはない。球状の部分の内部に雌しべと雄しべがある。花粉媒介は小型のハエ類に依存するようだ。有毒植物だが、ジャコウアゲハの幼虫はこの葉を食べて育つ。毒成分は成虫になっても体内に残るため、鳥などはジャコウアゲハを食べないということだ。 (写真:2013.06.18 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.19更新  

  35 クリの花(ブナ科
 花火のようなクリの花が良く目立つ。匂いも強烈で蜜も多く、虫がたくさん集まる花だ。クリはブナ科の中では異色で、花粉媒介を昆虫に頼る(虫媒)。だから風媒のコナラなどよりはるかにアピールの強い花を咲かせる。花の時期も他のブナ科よりも遅く、虫の活動が活発になる6月。うまくできているものだ。
 遠目に白い糸のように見えるのは、ごく小さな雄花が莫大な数集まったもの。では栗の実の元(雌花)はどこに? 答えはクリのページを見てください。 (写真:2013.06.14 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.15更新 

   34 ササユリ(ユリ科
 ササユリが咲く季節になった。10年近く前に自宅敷地の斜面に3株ほど見つけ、その後大切に保護してきたら今年は30株以上になっていた。
 花の色はほとんど真っ白なものからピンクまで変異があるが、どれも美しい。香りも良い。
 地元の人によると、以前はいくらでもあったがすっかり減ってしまったという。適度に手の入った笹原が減ったせいだろう。刈払機できれいにされるか放置されてひどい藪になっている場所がほとんど。どちらの場合もこのユリは消えていくしかない。 (写真:2013.06.10 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.12更新

   33 ウツギ(ユキノシタ科
 ウツギの花が満開になった。どこにでもある植物だが、鈴なりに咲く純白の花は青空にも雨にもよく似合って美しい。卯の花ともいうので名曲「夏は来ぬ」を思い出される方も多いだろう。冒頭「卯の花の匂う垣根に…」の「匂う」は古語の「輝くように美しい」と解釈するのが良いのだろう。この花はほとんど香りはしないから。「良い香りがする」と書いてあるものも見たことがあるが、からみついたスイカズラの香りを誤解されたのではないだろうか?勝手な推測で恐縮だけど…。 (写真:2013.06.06 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.07更新

  32 ニホンアナグマ(イタチ科
 夜、ハクビシンのような動物を捕まえたので見に来てほしい、と農家の方から連絡を受けた。行ってみると頭胴長が30cm弱のニホンアナグマの子どもだった。小さいながらも鋭い爪をしている。鼻筋が白っぽいのでハクビシンかと思われたようだ。農作物を荒らすような動物ではないからとお話しして、捕獲された場所で放してやったが衰弱していて動けない。やむなく持ち帰って体を温めて寝かせた。翌日から生肉やミミズを与えるとよく食べて元気になったので2日後に再び放してやった。まだ独り立ちする段階ではないので、自力で巣穴に戻るか親と再会できなければ死んでしまうのだろう。でもそうするのがベストだろうと判断した。 (写真:2013.05.31 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.06.03更新 

   31 コマルハナバチ(ミツバチ科
 5月には芳香をもつ花が次々と咲き、外を歩くのが楽しい。このエゴノキも下向きの白い花をいっせいに咲かせ、周囲に甘い香りを振りまく。もちろんお目当ては昆虫たち。短時間見ている間に、ハチ5種、甲虫3種、チョウ2種、ハエ1種を数えることができた。中でもコマルハナバチの働き蜂たちが数も多く活発。ずんぐりした体形だが、下向きの花も苦にしない。鉤爪を雄しべや花弁にひっかけ、奥の蜜を吸う。体は花粉まみれになるが、巧みに脚を動かして後脚の花粉バスケットに集める。大変な働き者だ。エゴノキにとっても結実を助ける有難い存在なのだろう。ちなみに「小丸花蜂」であって「困る花蜂」ではありません。 (写真:2013.05.21 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.26更新

  30 シュレーゲルアオガエル(アオガエル科
 休耕田の窪みにシュレーゲルアオガエルのペアがいた。下の雌はお腹がはちきれんばかり。今夜にも産卵が行われるのだろう。
 つい先日、コンクリートの側溝に落ちて衰弱しているこのカエルが多数いた。まだ生きている68個体を回収してこの田に放したがほとんどが死んだ。雌はみなこのように大きなお腹をしていた。産卵のため水辺に移動しようとして転落したのだろう。カエルだけでなくいろんな小動物の命を奪うような側溝は罪作りだ。落ちても上がれるように工夫された側溝もあるのにほとんど見かけない。残念で仕方がない。(写真:2013.05.20 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.21更新 

  29 ジャケツイバラ(マメ科)
 「落石注意」の標識が出ている急峻な谷筋。ジャケツイバラの明るい黄色の花が鮮やか。この植物を知ったのは、冬に同じ場所で出会ったひどいトゲの蔓。何の蔓かわからず、春を待っていたらこんなきれいな花が咲いて驚いた。漢字では蛇結茨。ヘビどうしが絡み合っているように見えるところからという(wikipedia)。ジャケツイバラ科とされることもある。(写真:2013.05.14 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.16更新  

  28 ヤマツツジ(ツツジ科)
 ヤマツツジが今満開。ところでこれは棚田の崖に咲くヤマツツジ。農家の人がいつもきれいに手入れをされている場所だ。このようにしょっちゅう刈り込みをされる場所でもこの植物は低く地を這って広がり、季節には花も咲かせる。農道の脇とか雑木林の縁でもこのような状態の花をよく見かける。そして刈り込まれることがなくなればすっと枝を伸ばして直立する。実にたくましい。あちらこちらで花を目にするのはこんな性質を持っているためだろう。(写真:2013.05.12 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.13更新  

    27 ホソミオツネントンボの産卵
 ビオトープ池も賑やかになってきた。今日はホソミオツネントンボ(アオイトトンボ科)のカップルが産卵に来た。体はすっかり春の色になっている。下の雌はミクリの葉に産卵管を差し込んで産卵している。とても敏感でカメラを構えて近づくと必ず逃げられるが、このときは目の前に飛んできて産卵を始めた。おかげでじっくりと観察することができた。たまにはこんなこともある。(写真:2013.05.09 美咲町)
(写真集ページの写真も入れ替えました)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.11更新 

    26 オオカメノキ(スイカズラ科)
 中国山地に遅い春の訪れを告げるオオカメノキ(別名:ムシカリ)の花。白い花と細かい皺のある若葉が風にそよぐ。中心部の小さな花が実を結ぶ両性花。よく目立つ外側の白い花は装飾花といって雄しべも雌しべも退化している。虫たちに花の存在を知らせて、役割りを終えると平開したそのままの形で地面に落ちる。両性花は秋には赤い実となって再び鳥や人の目をひきつける。(写真:2013.05.07 岡山県立森林公園

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.08更新 

  25 ヒメハギ(ヒメハギ科)
 日当たりのよい斜面でヒメハギが咲いていた。草丈10cmほど。初めてこの花を見た時は種名も科名もわからず、図鑑を1ページずつ繰ってようやくたどりついた記憶がある。左右に開いた花弁状のものは蕚(がく)で筒状に見えるのが花弁。下側の花弁の先端にはヒゲのような細かい突起が出ている。ヒメハギの名が示すように一見マメ科のような印象を受けるが、花の構造は全く異なる。それにしてもこのヒゲは何の役割を果たしているのだろう?(写真:2013.05.02 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.06更新  

  24 ウワミズザクラ(バラ科)
 続けてバラ科の白い花、ウワミズザクラ
 小さな白い花を房状につける。多いものでは1房に70個以上も花がある。個々の花はサクラと同じような形だが全体の印象は全く違ったものになる。花も新緑も、赤から黒に熟していく果実も、秋の黄葉も、すべてに不思議な魅力がある木だ。(写真:2013.04.29 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.05.02更新 

  23 ザイフリボク(バラ科)
 何気なく見上げた木の梢付近が白っぽく見える。近づいてよく見るとザイフリボクの花が満開になっていた。いつもの散歩コースなのに、この木があることに気づいていなかった。普段はこれという特徴もなく、目立つ木ではないが、純白の花は青空に映えて美しい。
 采振木という名は、この花の様子を采配に見立てたものという。シデザクラ(四手桜)という別名もあってこれは注連縄(しめなわ)などにつける「四手」にちなむということ。どちらも特徴をよく表したきれいな名だと思う。(写真:2013.04.28 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.29更新  

  22 カワラヒワ(アトリ科)
 タンポポも綿毛になりだした。タンポポの若いタネ(果実と言った方が良いのかな)はこの鳥の大好物のようで、この時期よく食べにやってくる。今日も雨の中、数羽が繰り返しやってきた。カワラヒワにとって春の大切な食料なのだろう。
 天気の良い日には、タンポポの花に集まる虫たちも多い。チョウ類・ハナバチ類・小型の甲虫類。ヤブキリの幼虫もよく花の上にいる。
 たくさんの命が繋がっている。カワラヒワが食べた後のタンポポを見てふとそんなことを思った。(写真:2013.04.24 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.24更新  

   21 ウマノアシガタ(キンポウゲ科)
 この時期、山野のいたる所に見られる植物で、おまけに有毒。あまり人に愛される植物ではないが、5枚の花弁には真珠のような光沢があり、午後の日差しに輝いて美しい。
 キンポウゲ(金鳳花)と呼ばれることもあるが、本来は八重咲きのものを指すらしい。ウマノアシガタという名の由来もよくわからないようだ。
 この花にはベニシジミという、これまたごく普通の蝶がよく来るが、この組み合わせもとても魅力的。人に言うと笑われそうだけど。(写真:2013.04.22 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.23更新 

    20 クマバチ(ミツバチ科)
 クマバチ(キムネクマバチ)の雄が縄張りのパトロール飛行をする季節になった。一か所でホバリングをしているかと思えば、猛烈なスピードで他のクマバチや昆虫を追いかける。縄張りを守りながら雌を待っているのだろう。
 大型のハチなので怖がられることもあるようだが、人を攻撃したりはしない。特に今パトロール飛行をしているのは雄だから、そもそも人をさすような「針」はない。スズメバチのことをクマンバチという人もあり、混同されたり誤解されたりすることもあるようで、ちょっと気の毒。(写真:2013.04.18 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.21更新 

    19 リョウブ(リョウブ科)
 リョウブの若葉は黄色味が強く、朝日が射すとまるで黄金に輝いているかのようだ。
 この若葉は古代から飢饉に備えるための保存食とされ、またこの木の緻密で美しい材もさまざまに利用されてきたという。そしてこの季節には朝から贅沢な気分にさせてくれる。いろいろと役に立ってくれる木だ。(写真:2013.04.16 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.17更新 

    18 クロスジギンヤンマの羽化(ヤンマ科)
 庭のビオトープ池で13日からクロスジギンヤンマの羽化が始まった。去年より10日ほど早い。
 図鑑によると近縁のギンヤンマと違い、小規模な水域を好む傾向があるということなので、小さなこの池も利用されたようだ。
 羽化の失敗も多い。翅がうまく伸びず、飛行できないまま死んでしまう。なかなか厳しいものだ。でもうまくいった個体は翅を小刻みに震わせたかと思うと、あっという間に高く舞い上がって春の空に姿を消す。(写真:2013.04.15 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.15更新 

    17 コバノミツバツツジ(ツツジ科)
 コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)が咲いて、小径が華やかになった。一月後に開花するヤマツツジとともにこのあたりの里山を代表するツツジだ。日当たりのよい二次林の林縁に多い。花の色には、写真のように多少の変異がある。
 晴天の陽光によく映えるが、夕暮れ時の霞むような風情にも魅力がある。三本の指をつぼめたような展開前の若葉も愛らしい。(写真:2013.04.08 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.09更新 

  16 クロモジ(クスノキ科)
 クロモジは低山からやや高い山まで普通に見かける低木。葉と花が同時に展開する今の時期は樹全体が黄緑色に霞むようで、離れた所からでもよくわかる。
 葉や枝には芳香があり、皮付きのの高級爪楊枝「黒文字」はこの木から作る。近くの道の駅では小枝や葉を乾燥させたものを「クロモンズ」という名で売っており、お茶として飲用にする。爽やかな香気があってなかなかいいものだ。 (写真:2013.04.05 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.06更新  

  15 ビロウドツリアブ(ツリアブ科)
 これも春の到来を告げてくれる存在、ビロウドツリアブ。ホバリングの名手で、吊るしたように静止飛行をするのでツリアブというそうだ。ビロウドは布地のビロードだろうが、それよりフサフサのぬいぐるみのよう。
 幼虫は土中に営巣するハナバチ類の寄生者ということで、興味深い生態がありそうだが、資料は乏しい。
 (写真:2013.03.30 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.04.02更新  

  14 ヒサカキ(ツバキ科)
 ヒサカキの花が今盛り。この花には独特の臭気がある。「都市ガスに似た悪臭」と書いてある図鑑もあるが、ちょっと酷な気もする。良い香りとは言えないが、春の訪れを感じさせてくれる匂いではある。
 雌雄異株でこれは雄花。 墓や仏壇のお供えにするのでおなじみの木。それだけに別名も多いようだが、このあたりでは「シャシャキ」というようだ。
(写真:2013.03.28 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.03.30更新  

  13 ツマグロオオヨコバイ(オオヨコバイ科)
 今日は朝から暖かくなった。アセビの葉にツマグロオオヨコバイが数頭集まっているのに気付いた。交尾行動も見られた。成虫越冬なので暖かくなって活動を始めたようだ。いろんな植物から吸汁する種だが、アセビは有毒成分をもっているからもちろん吸汁はしていない。ではなぜアセビに集まっていたのだろう? たまたまだったのか、何か訳があるのか? ごく普通に見かける昆虫でもわからないことは多い。
(写真:2013.03.28 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.03.29更新 

 
12 ユキワリイチゲ
(キンポウゲ科)

 セツブンソウと同様に落葉広葉樹林の環境をうまく利用する早春植物。小さな渓谷沿いの北西向き斜面にかなり大きな群落があった。
 淡く紫色を帯びた花は清楚で美しいが、植物学的にはガクであって花弁は無いということだ。地面を被う葉はミツバのような3小葉からなり、たくましい印象。属名はAnemone。園芸種のアネモネと同じ仲間。(写真:2013.03.22 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.03.23更新  

  11 シュンラン(ラン科)
 シュンラン(春蘭)が咲き始めた。鉢物でおなじみの洋蘭シンビジウムの仲間。それにしては地味な花だが、春の明るい雑木林には実によく似合う。
 淡い緑色で外に張り出した3枚は蕚(がく)、内側の3枚が花弁で、そのうち白色で赤紫の紋が入る下の1枚は唇弁と呼ばれる。シュンランにはホクロやジジババという異名もあるらしいが、唇弁の斑紋からの連想だろうか?
 この植物も減少傾向。生物多様性に富む里山環境が少なくなってきたということだろう。
(写真:2013.03.19 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.03.19更新  

  10 ニホンアカガエルのオタマジャクシ
 (アカガエル科)

 浅いビオトープ池に産卵(2.26頃)されたニホンアカガエルの卵が孵化した(3.15頃)。氷が張るような日もあったが2週間ちょっとで孵ったことになる。体長8mmほどで、ほとんど動かない。このカエルは、まだまだ寒さの厳しい2月下旬から3月上旬に産卵する。他のカエルとの競合を避けたり、天敵を避けたりする意味があるのだろうか。しかしこの時期は乾田がほとんどで、わずかな水たまりに産卵された卵塊も水が干上がって全滅してしまうことがある。今後が心配なカエルだ。運よく成長できた個体は6,7月に上陸する。(写真:2013.03.16 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.03.16更新  

   9 タネツケバナ (アブラナ科)

 田畑の畦にタネツケバナの白い花が今盛り。
草の高さは10数cmほど。花の径はよく開いた状態でも5mmほど。目立つ花でもなく、どこにでも生えている所謂雑草のひとつ。しかし田園に春を告げる愛らしい花だ。漢字では種漬花。この花が咲くころに籾を水に漬けるなど、田植えの準備を始めたことに由来するという。春本番もすぐそこまで。
 (写真:2013.03.11 美咲町)

(画像をクリックすると拡大表示されます)

              2013.03.13更新 

  8 ニホンミツバチ(ミツバチ科)

 昨日は二十四節季の啓蟄。暖かくなった。在来のミツバチであるニホンミツバチがオオイヌノフグリに吸蜜に来ていた。一昨年からほとんど見かけなくなって心配していた。復活してくれるとよいのだが…。写真で見ると、ハチが口を花の奥に伸ばすと、ちょうど2本の雄しべ(色は白色)先端の花粉が蜂の顔面に付着するようになっている。この花粉で別の花が受粉できるし、ハチはこれを後脚の花粉バスケットに集めて巣に持ち帰ることができる(写真に写っている白い塊がそうです)。植物と昆虫の絶妙な調和。

 (写真:2013.03.06 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.03.06更新  


  7 テングチョウ(タテハチョウ科)

 2月最終日。よく晴れて4月上旬並みの気温に。越冬中のテングチョウが日向ぼっこに出てきた。1月8日にも飛んでいるのを目撃した(高梁市で)。その日も季節外れの暖かさだった。越冬中も暖かい日には活動することがあるようだ。
(写真:2013.02.28 吉備中央町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.03.01更新  

  6 セツブンソウ(キンポウゲ科)

早春2月から咲き始めるので節分草。花の径は約2cm。群生していると星をちりばめたようで可愛い。白い花弁のように見えるのは萼(がく)で、花弁は退化して黄色い蜜腺に変化している。
今の時季の落葉広葉樹林の明るい光を利用する早春植物。5月に種子を作った後、地上部は枯れてしまう。芽生えてから開花までは数年かかるそうだ。
(写真:2013.02.21 美作市)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.02.23更新  

  5 越冬中のホソミオツネントンボ♀(アオイトトンボ科)
自然保護センター(和気町)での研修会の昼休みに講師の先生が発見。
オツネンは漢字では越年。成虫で冬越しするという珍しい習性のトンボだ。
色も形もみごとに枯れ枝。大きさも3cmちょっとぐらいだから、越冬中はまず気付くことはない。トンボの術にも見破る先生の眼力にも脱帽。春〜秋の姿はホソミオツネントンボのページをどうぞ。(写真:2013.02.10 和気町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.02.11更新 


  4 ジョウビタキ(スズメ目ツグミ科)

 畑の周辺で冬鳥のジョウビタキが毎年縄張りをつくる。この冬は雌だ。土を掘り返していると必ずすぐ近くまでやってくる。虫が出てくるのを待っているようだ。ミミズやコガネムシの幼虫を投げてやると喜んで食べる。今はスコップの先に止まって待っているところ。疲れも忘れるよ。(写真:2013.02.05 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.02.07更新 

  3 イカル(スズメ目 アトリ科)

 この季節、当地では朝は曇っていたり霧が立ち込めたりすることが多い。そんな空からキー・コー・キーと澄んだ声が響く。イカルだ。羽の色も魅力的だが、やはり黄色いくちばしが目立つ。太くてガッシリ。堅い樹の実も簡単に割れそうだ。
(写真:2013.02.02 美咲町)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
            2013.02.02更新 

 
2 シメ(スズメ目 アトリ科

 この時期になると冬鳥のシメをよく見かけるようになる。
ずんぐりした体形と太いくちばし、シックな色彩で愛らしい鳥だが目付きは鋭い。くちばしは夏は黒ずんだ色ということだが今は肌色で光沢がある。安全を確認してから地面に降りて食物(種子)を探している。(写真:2013.01.25 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.01.27更新
 

 
1 ヒガンバナ(ヒガンバナ科

 冬色の棚田の斜面。ところどころに緑色の部分が。ヒガンバナが茂っているところだ。冬の光は弱いが競争相手はいないから独り占めできる。他の草が伸び始めるころヒガンバナの葉は枯れて姿を消す。そして秋に花茎だけがいっせいに伸び出し、鮮やかな花を咲かせる。花が終わった後、再び葉が現れて地下の球根に栄養を蓄える。個性的で巧みな戦略。(写真:2013.01.17 美咲町)(画像をクリックすると拡大表示されます)
              2013.01.18

       

inserted by FC2 system